【Salesforce】AppExchangeとは?便利なアプリを導入してSalesforceを強化しよう

目次

はじめに

Salesforceを導入したものの、「もう少し自社に合った機能がほしい」と感じたことはありませんか?
営業活動や顧客対応のさらなる効率化を目指して、標準機能だけでは限界を感じている企業も多いはずです。

Salesforceは、顧客情報の一元管理や営業プロセスの標準化などで、多くの企業に支持されていますが、実はその真価を発揮するには「拡張」がカギになります。
その拡張手段の一つが、Salesforce公式のアプリストア「AppExchange」です。

この記事では、AppExchangeの魅力や活用法、導入ステップまでを分かりやすく解説します。

AppExchangeって何?Salesforce公式のアプリストアを理解しよう

AppExchangeとは?

AppExchangeはSalesforceが公式に提供するアプリストアで、「Salesforce版のApp Store」や「Google Play」のような存在です。
このプラットフォームでは、営業支援・マーケティング・顧客管理など、さまざまな業務に対応するアプリケーションやコンポーネントが揃っています。

すべてのアプリはSalesforceによる厳格な審査を通過しており、セキュリティや品質面でも安心して利用可能です。

AppExchangeのリンクはこちら

AppExchangeを活用するメリット

1. 業務の効率化と自動化
・見積書や請求書の自動作成
・名刺情報のスキャン・登録
・日報や報告書の自動生成

2. 自社ビジネスに特化した拡張
・製造業・サービス業など業種特化の機能
・フィールドサービスや人材管理などの業務領域までカバー

3. 開発コスト・期間の削減
・スクラッチ開発と比べて低コスト・短納期
・コーディング不要で導入できるアプリも多数

AppExchangeでできること

AppExchangeには多種多様なカテゴリのアプリが揃っています。以下は代表的なものです。

営業・セールス系アプリ

  • 見積・請求書自動作成アプリ:商談データから書類を自動生成・送付
  • 名刺データ化アプリ:スキャンで即Salesforceに登録&自動紐付け
  • SFAレポート拡張アプリ:高度なKPI分析や予実管理が可能に

マーケティング・カスタマーサービス系アプリ

  • メール配信連携アプリ:開封率・クリック率をSalesforce上で分析
  • チャットサポート連携アプリ:チャット内容をケースとして自動登録
  • 顧客アンケート収集アプリ:回答データを顧客情報と連動し分析

バックオフィス・業務効率化アプリ

  • 勤怠管理連携アプリ:プロジェクト別に勤務時間を集計
  • 契約書管理アプリ:承認フローから保管まで一元管理
  • データクレンジングアプリ:重複・入力ミスの自動修正

インテグレーション系アプリ

  • 会計システム連携アプリ:Salesforceと会計システムを双方向で連携
  • 外部データベース連携アプリ:システム間の情報共有を自動化

「請求書作成が煩雑」「営業日報の作成が面倒」「顧客情報が重複している」…
そんな課題を感じているなら、AppExchangeにその解決策があるかもしれません。

AppExchangeアプリの導入ステップと成功のポイント

課題の明確化と要件定義

何を解決したいのか?どの業務を効率化したいのか?まずは自社の課題をリストアップしましょう。

AppExchangeでの検索と絞り込み

カテゴリ・業界フィルターやレビューを活用して、ニーズに合ったアプリを効率的に探します。

💡「管理パッケージ(Managed Package)」「未管理パッケージ(Unmanaged Package)」などの用語にも注意しましょう。

特徴Managed PackageUnmanaged Package
主な用途商用アプリケーションの配布オープンソース、学習、小規模共有
所有権開発ベンダーが管理インストールした顧客に所有権が移行
アップグレード自動的に更新される手動で再インストールが必要
カスタマイズ性制限あり(不可)高い(自由に編集可能)
コードの保護保護されている保護されていない

情報収集と比較

  • 機能一覧、価格、サポート体制を確認
  • レビューや評価コメントをチェック
  • デモ動画やFAQも参考に

無料試用(検証環境(sandbox)での検証)

  • 本番環境に影響を与えず安全に試せる
  • 実運用でのフィット感、Salesforceとの互換性をチェック

導入と設定

  • インストールには管理者権限が必要
  • 必要に応じてSalesforceパートナーの協力を得るのもおすすめ

成功のための注意点

  • コストだけでなく将来的な拡張性やサポートも要検討
  • 多すぎるアプリ導入は逆効果に。必要なものを厳選すること

まとめ

Salesforceは、顧客情報の一元管理や営業活動の可視化といった基本機能だけでも十分にパワフルなツールですが、企業ごとの業務課題や成長フェーズに応じて、さらに柔軟に進化させる必要があります。
そこで欠かせない存在が、Salesforce公式アプリストア「AppExchange」です。

AppExchangeには、あらゆる業務をサポートするアプリが数多く揃っており、その多くがノーコード/ローコードで導入可能です。そのため、スクラッチ開発では実現が難しかったスピード感とコストパフォーマンスの両立が可能になります。

また、業種・業態・企業規模を問わず、必要なアプリを取捨選択することで、まさに「御社だけのSalesforce」を形にすることができます。機能を追加するだけではなく、業務プロセス全体を見直し、より洗練された形に整えることも可能です。

導入の成否は、適切なアプリ選定と試用、そして導入後の定着支援にかかっています。
だからこそ、まずは自社の課題を正しく把握し、「何を解決したいか」を明確にすることが第一歩です。

Salesforceの柔軟性と拡張性を最大限に活かせるAppExchangeの世界を知ることで、御社のビジネスはさらに一段上のステージへと進化することでしょう。

それでは今回の記事はここまでとなります。また次回の記事でお会いしましょう。

シリーズ目次

1年生シリーズの目次(クリックで展開)
フェーズトピック内容
🟢 導入前Salesforceって何ができるの?初心者向け超入門ガイド
システム管理者とは?Salesforce管理者の役割と求められるスキル
クラウドって何?オンプレミスとクラウドの違いを理解しよう
Salesforceを導入するとどんなメリットがあるの?ビジネス視点で考える
成功するSalesforce導入とは?導入の流れと準備すべきこと
Salesforceのライセンスの種類とプラン選び
Salesforceの基本用語を押さえよう!
実際に画面をSalesforceの標準UIを理解しよう!
Salesforceを学ぼう!Trailheadと公式ドキュメントを活用しよう
🟡 導入初期Salesforceにログインしてみよう!ホーム画面の見方
オブジェクトとレコードって何?基本データ構造を理解する
はじめてのSalesforce!レコードの作成・編集・削除をやってみよう
ユーザー管理の基本!プロファイル・ロール・権限セットを設定してみよう
セキュリティ設定の基本!アクセス権とデータの保護を考えよう
標準オブジェクトとカスタムオブジェクトの違いを理解しよう
レポートを作ってみよう!データを見える化する第一歩
ダッシュボードを作成してみよう!見やすいビジュアルを作るコツ
フローとは?業務を自動化するための基礎知識
メールテンプレートを作ってみよう!標準機能で業務効率化
🟠 導入後しばらく経過Lightningページのカスタマイズに挑戦!使いやすい画面を作る
オブジェクトのレイアウトを変更して、必要な情報を整理しよう
フローの応用に挑戦!業務を自動化しよう
数式フィールド・積み上げ集計フィールドの活用術
Salesforceモバイルアプリを活用して、外出先でも業務を効率化
レポート活用術 業務分析で“勘と経験”から脱却しよう
AppExchangeとは?便利なアプリを導入してSalesforceを強化しよう 本記事
データインポートとエクスポート!データの管理を適切に行う
トラブルシューティングの基本!エラーの原因を特定し解決する
🔵 導入後中期Salesforce運用のベストプラクティス!管理者としての心構え
監査ログを活用してセキュリティを強化する
定期メンテナンスのポイント!システムを健全に保つには?
Salesforceのアップデート情報をチェックし、最新機能を活用する
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