【Salesforce】オブジェクトのレイアウトを変更して、必要な情報を整理しよう

目次

はじめに

Salesforceを導入して運用を始めると、最初は標準の設定で十分だと感じることが多いかもしれません。

しかし、業務が進むにつれ、

「この情報はもっと目立つ位置に表示したい」
「あの項目は不要なのに毎回表示されてしまう」

といった悩みが出てきます。

こうした課題を解決するのが、ページレイアウトの編集です。
Salesforceでは、オブジェクトごとに表示項目の順序や構成を自由に変更できるため、ユーザーごと・業務ごとの最適な画面設計が可能になります。

本記事では、Salesforceの「ページレイアウト」の基本概念から編集方法、設計時の注意点までを、実務で役立つ視点から解説していきます。

ページレイアウトとは?

Salesforceにおける「ページレイアウト」とは、レコード詳細画面の見た目や構成を定義する設定のことを指します。

たとえば、「取引先責任者」オブジェクトのレコードを開いたとき、

どの項目がどの順番で表示されるか、セクションがどう分かれているか、関連リストがどう並んでいるか…

こうした情報はすべてページレイアウトによって制御されています。

さらにSalesforceでは、同じオブジェクトでも、プロファイルやレコードタイプごとに異なるレイアウトを表示することが可能です。
この機能を利用することで、営業部門とサポート部門で違う画面設計をしたり、取引先種別によって必要な情報だけを表示したりすることができます。
こうしたことからもページレイアウトは、ユーザーの作業効率やデータ入力の正確性に直結する非常に重要な要素です。

ページレイアウトの編集と割り当て方法

ページレイアウトの編集や割り当ては、管理者権限を持つユーザーであれば、比較的簡単に行うことができます。

詳細な手順については別の記事にまとめてあります。気になる方はそちらをチェックしてみてくださいね!
【Salesforce】ページレイアウトの編集 手順

レイアウト編集時に意識すべきポイント

ただ項目を配置し直すだけでは、十分に「使いやすい画面」にはなりません。
実際の業務に即した視点でレイアウトを作成する際に、どんなことに気をつけるべきか、以下のようなポイントを意識して編集を進めましょう。

ユーザー目線の動線設計

情報は「業務フローの順序」に沿って並べると、ユーザーは自然な流れで入力・確認ができます。
たとえば商談オブジェクトなら、「顧客情報 → 商談詳細 → 次のステップ → 備考」のように流れるレイアウトが理想です。

必須項目は目立つ場所に配置

頻繁に入力される項目や、保存時に必須となる項目は、画面の上部セクションに配置しましょう。無駄なスクロールを避けられ、入力漏れの防止にもつながります。

セクション分けで視認性アップ

「基本情報」「金額情報」「対応履歴」など、カテゴリごとにセクションを分けると、画面が整理されて非常に見やすくなります。

不要な項目は思い切って非表示に

特定の業務で使わない項目が混在していると、画面が煩雑になります。利用していないフィールドは非表示にし、入力の負担を減らしましょう。


よくある失敗とその対処法

「保存したのに反映されない」
→ 対象ユーザーに正しいプロファイル・レコードタイプが割り当てられているか確認しましょう。

「関連リストが表示されない」
→ 関連オブジェクト側のリレーション設定が正しくされているかを再確認。

「画面が逆に見づらくなった」
→ 編集前のレイアウトに戻したり、ユーザーフィードバックをもとに再調整を行いましょう。

まとめ

Salesforceのページレイアウトは、ただの「画面の見た目」を超えて、業務効率とユーザー満足度に大きな影響を与える重要な要素です。
業務フローに沿って情報を整理し、入力しやすく、迷わず使える画面設計を心がけることで、Salesforceの真の力を発揮できます。

定期的にユーザーからの声を拾いながら、レイアウトを改善し続けることが、快適な運用環境の鍵となります。読者さまのSalesfroce環境を見直す際にぜひ注目してみてください。

それでは今回の記事はここまで!次回の記事でまたお会いしましょう!

シリーズ目次

1年生シリーズの目次(クリックで展開)
フェーズトピック内容
🟢 導入前Salesforceって何ができるの?初心者向け超入門ガイド 
システム管理者とは?Salesforce管理者の役割と求められるスキル
クラウドって何?オンプレミスとクラウドの違いを理解しよう
Salesforceを導入するとどんなメリットがあるの?ビジネス視点で考える
成功するSalesforce導入とは?導入の流れと準備すべきこと
Salesforceのライセンスの種類とプラン選び
Salesforceの基本用語を押さえよう!
実際に画面をSalesforceの標準UIを理解しよう!
Salesforceを学ぼう!Trailheadと公式ドキュメントを活用しよう
🟡 導入初期Salesforceにログインしてみよう!ホーム画面の見方
オブジェクトとレコードって何?基本データ構造を理解する
じめてのSalesforce!レコードの作成・編集・削除をやってみよう
ユーザー管理の基本!プロファイル・ロール・権限セットを設定してみよう
セキュリティ設定の基本!アクセス権とデータの保護を考えよう
標準オブジェクトとカスタムオブジェクトの違いを理解しよう
レポートを作ってみよう!データを見える化する第一歩
ダッシュボードを作成してみよう!見やすいビジュアルを作るコツ
フローとは?業務を自動化するための基礎知識
メールテンプレートを作ってみよう!標準機能で業務効率化
🟠 導入後しばらく経過Lightningページのカスタマイズに挑戦!使いやすい画面を作る
オブジェクトのレイアウトを変更して、必要な情報を整理しよう 本記事
プロセスビルダーを使って簡単な自動化を実装しよう
フローを使ってより高度な業務プロセスを自動化する
数式フィールド・積み上げ集計フィールドの活用術
Salesforceモバイルアプリを活用して、外出先でも業務を効率化
レポートを活用した業務分析!データドリブンな意思決定をサポート
AppExchangeとは?便利なアプリを導入してSalesforceを強化しよう
データインポートとエクスポート!データの管理を適切に行う
トラブルシューティングの基本!エラーの原因を特定し解決する
🔵 導入後中期Salesforce運用のベストプラクティス!管理者としての心構え
監査ログを活用してセキュリティを強化する
定期メンテナンスのポイント!システムを健全に保つには?
Salesforceのアップデート情報をチェックし、最新機能を活用する
複雑な承認プロセスを構築して、業務フローを効率化
カスタムボタン・リンクを使ってSalesforceの操作を簡単にする
APIと外部システム連携の基礎知識(初級編)
ユーザートレーニングを実施し、社内でSalesforceを定着させる
運用ルールを決めて、Salesforceのデータ品質を向上させる
Salesforce認定アドミニストレーター資格に挑戦!学習の進め方とコツ

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