【Salesforce】放置してない?監査ログで守るセキュリティ入門

はじめに
Salesforceのセキュリティ対策というと「難しそう」「専門的な設定が必要」と感じる方も多いのではないでしょうか?
しかし実は、“ログを定期的に確認する”だけでもセキュリティは大きく強化されます。特に初心者や非エンジニアの方でも、Salesforceに備わっている「監査ログ」を活用すれば、不正アクセスや操作ミスの早期発見につなげることができます。
この記事では、Salesforce初心者でもすぐに実践できる監査ログ活用法と、「見る習慣」を身につけるためのコツをわかりやすくご紹介します。
監査ログってなに?初心者でもわかる基本のキ

ログ=“システムの行動記録”
Salesforceには、ユーザーが行った操作やログインの履歴などを自動的に記録するログ機能があります。
これはシステムの“行動履歴”のようなもので、「いつ」「誰が」「どこから」「何をしたか」が分かります。
ログを確認することで、誰がどんな操作をしたかを後から把握できる=トラブルや不正の手がかりになるのです。
Salesforceで見られる代表的なログ
・ログイン履歴:誰がいつログインしたか、失敗したログインがあったかなどを記録
・Setup監査ログ(Setup Audit Trail):管理者が行った設定変更の履歴
・フィールド変更履歴(一部オブジェクトに設定可能)
✅️ 難しい操作や設定は不要で、Salesforceの標準機能で誰でも確認できます。
セキュリティ強化にログが効く理由
「見えていなかったこと」に気づける
たとえば、以下のようなことがログを見ることで初めてわかるケースがあります。
・管理者以外のユーザーが重要な設定を変更していた
・深夜や休日に不審なIPアドレスからログインされていた
・特定のユーザーが連続してログインに失敗している
これらは、セキュリティインシデント(事故)の“前兆”である可能性も。
ログを見るだけで、こうした“見えない動き”を可視化できます。
エラーやミスも早期発見できる
「項目を消してしまった」
「間違えて権限を変更してしまった」
といった人為的なミスも、ログで後から確認できます。
ログは“責めるため”のものではなく、“守るため”の記録になります。
初心者でもできる!監査ログチェック習慣3選
① 毎週1回ログイン履歴を見る
Salesforceの「ログイン履歴」は、設定メニューから簡単に確認できます。
特に以下のポイントを見てみましょう。
・ログイン失敗が繰り返されていないか
・深夜や休日のアクセスがないか
・知らないIPアドレスからのログインがないか
✅ 補足Tips: ログイン履歴はCSV形式でエクスポートできるので、記録しておくと傾向の変化に気づきやすくなります。
② 月1回、設定変更ログ(Setup監査ログ)を見る
Setup Audit Trail では、設定に関する変更履歴が確認できます。
注目ポイント:
・権限セットやプロファイルの変更
・カスタム項目の作成・削除
・設定変更者が想定通りかどうか
✅ 補足Tips: 月ごとに変更ログを記録しておけば、トラブル時に原因特定がスムーズになります。
③ 気づきをメモ&チームで共有
「ちょっと気になる動き」も、記録しておくことで将来のヒントや証拠になります。
メモしておくべき例:
・特定ユーザーのログイン失敗が連続
・退職済みユーザーのアカウントがまだアクティブ
・管理者以外のユーザーによる設定変更
✅ 補足Tips: NotionやGoogle Docsなどで「ログ気づき帳」を作っておくと便利です。
ログ活用は“防御の第一歩”
セキュリティ事故の多くは、「気づくのが遅れた」ことが原因です。ログを継続的に確認することで、トラブルの芽を早期に摘むことができます。
継続チェックで“異常パターン”に気づける
・特定ユーザーのログイン失敗が3週連続
・月末だけログイン数が急増
・ある部署だけで設定変更が集中している
このような傾向は、継続的にログを見ることでしか見つかりません。
「気づいた時に見る」では遅い
「異常があってからログを見る」では、すでに手遅れなケースもあります。
・毎週1回、5分だけログを見る
・気になったことをメモする
・月末にざっと振り返る
これだけでも、Salesforce環境の安全性は格段に向上します。透明性のある運用は、信頼感と対応力のあるチーム文化をつくります。
まとめ
監査ログは、Salesforceを安全に活用するための「見える化ツール」です。
専門知識がなくても、ログを定期的に確認するだけでセキュリティの質が大きく向上します。
まずは、毎週1回ログイン履歴をチェックするところから始めてみましょう。
「気づいたことをメモする」「共有する」だけでも、チーム全体の安心感につながることでしょう。
セキュリティは一人の意識ではなく、習慣とチームの文化が守るもの!
ログを“見て終わり”にしない運用が、あなたのSalesforceを支えてくれます。
シリーズ目次
1年生シリーズの目次(クリックで展開)
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