【Salesforce】定期メンテナンスはなぜ必要?管理者がやるべき習慣とは?

目次

はじめに

Salesforceを導入した当初はスムーズに動いていたのに、気づけば「使いづらい」「何がどこにあるか分からない」状態担ってしまっていた。
多くの管理者が直面するこの問題、原因は定期的なメンテナンス不足かもしれません。

本記事では、Salesforceの運用管理を担当する方に向けて、なぜ定期メンテナンスが必要なのか、そして今すぐ始められる実践習慣をご紹介します。

Salesforce運用の窓口は一本化しよう

Salesforceは多機能で柔軟なツールですが、関係者が多くなると「誰が何を管理しているか分からない」状態になりやすくなります。
実際、以下のようなことがよく起きてしまうことがあります。

・レポートやダッシュボードの所有者が不明
・設定変更履歴がチーム内で共有されていない
・権限が過剰・不足していてトラブルが発生

このような状況を防ぐには、メンテナンス業務の窓口を明確に一本化することが重要です。

管理体制の整備ポイント

  • 「Salesforce管理者」または「運用チーム」を明示する
  • 作業履歴は記録・共有(Google DocsやConfluenceなど)
  • 「何を・いつ・誰が」やるかをルール化しておく

定期メンテナンスを怠るとどうなる?

Salesforceは日々使われる中で、次第に不要なデータや設定が蓄積されていきます。
それを放置していると、次のような問題が起こります。

不要なレポートやダッシュボードが溜まり、情報が探しづらくなる
退職者のアカウントが放置され、セキュリティリスクになる
権限設定が煩雑になり、操作ミスや誤変更が発生

こうしたトラブルは、いざ発生してから対処しようとすると時間も手間もかかるため、未然に防ぐことが重要です。

管理者が行うべきメンテナンス習慣5つ

では、具体的にどんなメンテナンスをすればよいのでしょうか?
以下に、初心者の管理者でもすぐ実践できる5つの習慣を紹介します。

1. 最近ログインしていないユーザーを確認

「ユーザー管理」画面から最終ログイン日をチェックしましょう。
60日以上アクセスしていないユーザーがいた場合は、状況を確認し、退職者であればアカウントを無効化します。

操作ヒント
[設定]>[ユーザー]>[ユーザー管理]>[最終ログイン]を表示列に追加

2. 使われていないレポート・ダッシュボードを整理

「どのレポートが最新かわからない」「重複していて混乱する」と感じたら、更新日や作成者情報を元に精査しましょう。
不要なものはアーカイブや削除を検討します。

✅ ポイント:削除前にエクスポート or スクショを残しておくと安心

3. 権限セットやプロファイルの見直し

「管理者権限を複数人に渡してしまっている」「誰が何の操作をできるか分からない」などは、セキュリティリスクの温床です。
必要最低限の権限を定期的に見直しましょう。

✅ 「プロファイル」「権限セット」の数が多い場合は、統合を検討するのも効果的です。

4. ChatterやToDoの活用状況をチェック

Salesforceのコラボレーション機能がチーム内で適切に使われているかも定期的に見直しましょう。
アクティビティ履歴やChatter投稿数などを確認し、利用が低調であれば活用促進の施策を考えるきっかけに。

5. 気づいた変更点を記録する

「この項目、もう使っていないかも…」と思ったら、すぐに削除せず“気づきメモ”として記録しておきましょう。
日を改めて検証・相談する材料になります。

✅ GoogleスプレッドシートやNotionで「変更候補リスト」を作っておくと便利です。

習慣を定着させるためのコツ

📅 スケジュール化する
「毎月第1金曜はメンテナンスデー」など、予定として固定しましょう。定期化が継続の鍵です。

📋 チェックリストを用意する
毎回何を確認するか迷わないように、テンプレート化しておくと効率的です。

🤝 チームで協力して行う
毎回何を確認するか迷わないように、テンプレート化しておくと効率的です。

メンテナンスで得られる3つの効果

業務効率の向上
 不要な情報が減り、目的のデータにすばやくアクセスできます。

トラブル対応の迅速化
 設定やログが整理されているため、異常の発見と対応がスムーズに。

チーム全体のITリテラシー向上
 メンテナンスを通じて、Salesforceに対する理解が深まります。

まとめ

Salesforceの定期メンテナンスは、特別なスキルがなくても始められる“小さな習慣”の積み重ねです。
特に初心者のうちは、「気づいたことを少しずつ整える」だけでも、システムの使いやすさや安全性に大きく貢献できます。

まずは週に1回、15分だけSalesforceを見直してみませんか?
例えば「使っていないレポートを削除する」「ログイン状況をチェックする」など、簡単な行動でも続ければ大きな違いになります。
小さな行動が、大きな安心につながる第一歩です。

シリーズ目次

1年生シリーズの目次(クリックで展開)
フェーズトピック内容
🟢 導入前Salesforceって何ができるの?初心者向け超入門ガイド
システム管理者とは?Salesforce管理者の役割と求められるスキル
クラウドって何?オンプレミスとクラウドの違いを理解しよう
Salesforceを導入するとどんなメリットがあるの?ビジネス視点で考える
成功するSalesforce導入とは?導入の流れと準備すべきこと
Salesforceのライセンスの種類とプラン選び
Salesforceの基本用語を押さえよう!
実際に画面をSalesforceの標準UIを理解しよう!
Salesforceを学ぼう!Trailheadと公式ドキュメントを活用しよう
🟡 導入初期Salesforceにログインしてみよう!ホーム画面の見方
オブジェクトとレコードって何?基本データ構造を理解する
はじめてのSalesforce!レコードの作成・編集・削除をやってみよう
ユーザー管理の基本!プロファイル・ロール・権限セットを設定してみよう
セキュリティ設定の基本!アクセス権とデータの保護を考えよう
標準オブジェクトとカスタムオブジェクトの違いを理解しよう
レポートを作ってみよう!データを見える化する第一歩
ダッシュボードを作成してみよう!見やすいビジュアルを作るコツ
フローとは?業務を自動化するための基礎知識
メールテンプレートを作ってみよう!標準機能で業務効率化
🟠 導入後しばらく経過Lightningページのカスタマイズに挑戦!使いやすい画面を作る
オブジェクトのレイアウトを変更して、必要な情報を整理しよう
フローの応用に挑戦!業務を自動化しよう
数式フィールド・積み上げ集計フィールドの活用術
Salesforceモバイルアプリを活用して、外出先でも業務を効率化
レポート活用術 業務分析で“勘と経験”から脱却しよう
AppExchangeとは?便利なアプリを導入してSalesforceを強化しよう
データインポートとエクスポート!データの管理を適切に行う
トラブルシューティングの基本!エラーの原因を特定し解決する
🔵 導入後中期定期メンテナンスはなぜ必要?管理者がやるべき習慣とは? 本記事
監査ログを活用してセキュリティを強化する
定期メンテナンスのポイント!システムを健全に保つには?
Salesforceのアップデート情報をチェックし、最新機能を活用する
複雑な承認プロセスを構築して、業務フローを効率化
カスタムボタン・リンクを使ってSalesforceの操作を簡単にする
APIと外部システム連携の基礎知識(初級編)
ユーザートレーニングを実施し、社内でSalesforceを定着させる
運用ルールを決めて、Salesforceのデータ品質を向上させる
Salesforce認定アドミニストレーター資格に挑戦!学習の進め方とコツ

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