SFA(営業支援システム)の導入目的とは?失敗しないための導入手順を解説!
現在注目されているSFA(営業支援システム)ですが、具体的にどのような目的で導入するものなのかがあって、どのような手順で導入すればいいのか気になっている企業担当者の方もいるのではないでしょうか。
今回は「SFAの導入目的」と「SFAの失敗しないために踏むべき導入手順」を分かりやすくご紹介します。
SFAの導入で実現できる目的は次の3つになります。
・売上を向上させる
・営業活動を可視化する
・教育コストを軽減する
導入に失敗しないために踏むべき導入手順は次の7ステップになります。
・導入前の状況を把握する
・SFAの導入目的を確認する
・システムを比較し選定する
・システムの導入要件を検討する
・パッケージを選定する
・運用前の準備を行う
・運用を定着させる
導入目的や導入手順を把握することがSFA導入を検討するうえでの第一歩だと言えます。
1.SFAの導入で実現できる3つの目的
多くの企業で導入の目的として挙げられているものは次の3つになりま。
・営業組織の売上を向上させる
・営業活動を可視化する
・教育コストを軽減する
1-1.営業組織の売上を向上させる
SFAを導入する最大の目的として挙げられるのが売上の向上です。
売上を上げるには、顧客を増やしたり、商品単価を上げたりなど、いくつかの方法がありますが、SFAを活用して営業チーム全体の活動効率が向上し、商談や案件の取りこぼしを防ぐことで売上を伸ばすための一つの手法と考えることができます。
SFAから得られる営業の行動や思惑など、本人も意識していないインサイトを分析することで、営業上の問題を見つけ出し、売上アップに繋がる行動に改善していくことができます。
1-2.営業活動を可視化する
SFAを導入する目的として挙げられるのが、営業活動の可視化をするためです。
各営業パーソンごとの契約数や売上しか把握していない状態は、可視化できているとは言えません。
顧客の予算から顧客の競合データ・各営業パーソンの次に必要なアクションが行えているか、各営業パーソンがどのフェーズでどのような行動計画を持っているかなど、営業活動に関するデータ・情報を一元管理することが営業活動を可視化できている状態です。
多くの企業はここまで営業活動を可視化できていないケースが多いため、SFAの導入目的を営業活動の可視化とする企業が多いです。
1-3.教育コストを軽減する
SFAを導入する目的として挙げられるのが、教育コストを軽減するためです。
新卒採用・中途採用など新たな営業パーソンを採用することで、営業の売上は上がります。
とはいえ、戦力となるまでに既存の営業パーソンの教育コストがかかります。
教育や研修は思ったよりも教育コストがかかるため、削減したいと思う企業は多いはずです。
これまでの営業パーソンが蓄積してきたノウハウをデータをSFA上に残すことにより、営業に関する様々な知識を学ぶことが可能です。
新人営業パーソンや営業成績が伸び悩む営業パーソンがいれば、優秀な営業パーソンのノウハウを基にフィードバック
することも可能ですし、各営業パーソンが自発的に他の営業パーソンのノウハウを分析したりすることも可能です。
次にSFAの導入に失敗しないために踏むべき7つの手順についてご紹介します。
2.SFAの導入を失敗しないために踏むべき7つの手順
SFAの正しい導入手順は次のとおりになります。
・導入前の状況を把握する
・SFAの導入目的を確認する
・SFAシステムの導入要件を検討する
・SFAシステムを比較し選定する
・パッケージを選定する
・運用前の準備を行う
・運用をスタートする
・運用を定着させる
こちらの導入手順を踏めば、「SFAを導入したが定着しなかった」などといった失敗を防ぐことができます。
2-1.導入前の状況を把握する
導入を検討する前にはまず、自社の状況を正確に把握しましょう。
現状の営業活動で、進捗管理や他部署との情報共有にどれほどの時間的コストがかかっているのかを明確にしておくことは重要です。
自社の状況を正確に把握することで、費用対効果を計測することが可能です。
費用対効果とは、必要なコストに対してどれぐらいの成果が上げられるかを指します。最小限のコストで最大限の効果という意識はSFAを導入するにあたっても重要です。
また、「自社の課題は何か」「その課題を解決するために必要な機能は何か」などを考えておくことで、導入すべきSFAツールを絞ることができます。必要最低限の機能にすることで導入費用を抑えることもできるので、費用対効果を最大化させることができます。
2-2.SFAの導入目的を確認する
トップへのヒアリング等で営業改革に必要な課題を共有した上で、SFA・CRMの導入目的を明らかにします。
このときIT利用という手段が目的にならぬよう留意が必要です。
導入目的は前述のとおり、「営業活動を可視化する」などといった目的になります。
目的を達成するためにSFAをどのように活用するか導入前にイメージを固めておきましょう。
2-3.システムの導入要件を検討する
導入要件の検討で必要な作業は「スケジュール」、「予算」、「システム要件」を決めることになります。
・スケジュール
この段階ではおおよその運用開始月を決定し、この運用開始月から逆算して導入検討スケジュールを立てます。
導入検討から契約まで約3ヵ月、契約から運用開始まで約2ヶ月、合計5か月程度を目安としてください。
・予算
システム投資予算枠を決めます。これが次のステップで行うシステム選定のひとつの基準となります。営業担当者にかかる月額コスト約50万円(給与、賞与、福利厚生、営業経費含む)の1%の投資と考えた場合、営業担当者が20名であれば、次のとおり600万円が5年分の予算となります
※一人あたり月額約5,000円(50万円の1%)×20名×5年分(60か月)=600万円
・システム用件
詳細のシステム要件は次のステップで行うシステム選定で行いますので、ここでは概ねの要件を固める必要があります。
例えば、
利用する従業員は何名程度で今後増減する予定があるか
スマートフォンの運用は考慮するのか
などになります。
2-4.SFAシステムを比較し選定する
SFAシステムの比較及び選定で必要な作業は「情報収集」と「開発会社(ベンダー)との面談」になります。
・情報収集
WEBサイトや開発会社(ベンダー)等から情報を収集してSFAシステムを3社程度に絞り込みましょう。
・開発会社(ベンダー)との面談
自社の実態にあわせて運用し、SFAを定着させるにはシステムの機能だけでなく、開発会社(ベンダー)の提案力と技術が重要な選定要素となります。
ですので、開発会社(ベンダー)として実績と知識がある信頼できる開発会社(ベンダー)を選びましょう。
開発会社(ベンダー)などから提案を受け自社にあったSFAシステムを選定します。
カルテットコミュニケーションズは中小企業向けのSFA導入支援をサポートするベンダーです。
これまでに1000業種以上の集客実績を通じてあらゆるビジネスモデルへの理解があり、中小企業ならではの悩みや課題を踏まえた上で如何にして成果につなげるかという視点でSFA導入のご提案をさせていただきます。まずはお気軽にご相談ください。
2-5.運用前の準備を行う
運用前の準備で必要な作業は「運用準備チームの編成」になります。
運用準備とは、SFAシステムが自社の営業実態に即したオリジナルシステムにブラッシュアップするための重要な工程です。
利用部門の合意を得ながら進めていく必要があるため、運用準備チームに加えて、利用部門である営業マネージャー及び営業パーソンを加えて編成します。
2-6.運用をスタートする
運用スタートにあたっては、時間と費用はかかりますが、利用者全員を対象とした研修会や社内向けのマニュアル作成をお勧めします。開発会社(ベンダー)にサポートを求めながら進めましょう。
2-7.運用を定着させる
SFAシステムの定着には運用開始からの3ヵ月間が特に重要です。
最初のうちは入力が不慣れ等の理由から営業パーソンはストレスを感じるかもしれませんが、入力を怠る営業パーソンを許してしまえば、運用は定着しません。
継続して開発会社(ベンダー)のサポートを受けて進めることで定着までスムーズに進むことができます。
次にSFA導入事例についてご紹介します。
3.SFA導入事例3選
3-1.A社(製造業)の事例(従業員30名規模)
A社の導入前の課題は「営業組織の作業効率の低さ」でした。
A社はExcelで営業管理を行っていたため、商談後は必ず会社に戻りExcel上で商談の報告内容を入力するなど、様々な作業に対し効率の悪さを感じていました。
A社では開発会社(ベンダー)との面談を重ねSFAを導入する前に操作マニュアルや作業マニュアルを作成することや、社内勉強会などを開催し、営業パーソンにレクチャーを実施。
その結果、20代〜40代以上の幅広い従業員がいる社内でSFAを定着させ、導入前の課題であった
「営業組織の作業効率の低さ」を解決することができました。
商談後、すぐにスマホでSFAにログインし営業日報、報告書、見積書を作成できるため大幅な作業時間の削減に成功しました。
今回の成功要因は丁寧に導入準備を進め、運用フェーズから定着するまでに時間がかからなかったことにあります。
3-2.B社(広告業)の事例(従業員60名規模)
B社の導入前の課題は「営業ノウハウの共有ができていないこと」でした。
B社は既存の業務プロセスではデータの管理や共有に不都合が生じるため、各営業パーソンのノウハウが共有できていない状況でした。
そこでSFAを運用したところ、多数の営業パーソンが所属する部門において、情報管理面の課題解消に成功しました。
また、部署の垣根を越えて商談状況を認識できるようになった結果、提案数が40%増加。
他部署との情報共有によって顧客の課題をあらゆる角度から紐解き、アップセル等の提案に至りました。
3-3.C社(人材業)の事例(従業員90名規模)
C社の導入前の課題は「教育コストの増加」でした。
C社は営業組織の拡大という背景から教育コスト削減のためSFAを導入しました。
その結果、新人営業パーソンが自発的にトップ営業パーソンの商談内容や提案内容を見て分析し、改善を重ねる体制を構築することができました。
C社がSFAシステムを選ぶうえで重視したのは、カスタマイズ性の高さです。
営業マネージャーからの要望に応えながら調整を重ね、自社の教育プログラムに最適なカスタマイズを加えました。
これらの運用の工夫によって、教育コストの工数を50%削減することに成功しています。
まとめ
今回は「SFAの導入目的」と「SFAの失敗しないために踏むべき導入手順」を分かりやすくご紹介しました。
SFAの導入目的は次のとおりです。
・売上を向上させる
・営業活動を可視化する
・教育コストを軽減する
SFAの導入を失敗しないために踏むべき7つの手順は次のとおりです。
・導入前の状況を把握する
・SFAの導入目的を確認する
・SFAシステムの導入要件を検討する
・SFAシステムを比較し選定する
・パッケージを選定する
・運用前の準備を行う
・運用をスタートする
・運用を定着させる
本記事がSFAを導入するきっかけになれば幸いです。
カルテットコミュニケーションズはSalesforceのパートナー企業であり、中小企業におけるDX支援のプロフェッショナルです。
これまでに1000業種以上の集客実績を通じてあらゆるビジネスモデルへの理解があり、中小企業ならではの悩みや課題を踏まえた上で如何にして成果につなげるかという視点でDXをご支援させていただきます。まずはお気軽にご相談ください。