【Salesforce】項目履歴管理の基礎と概要

はじめに
Salesforceの「項目履歴管理」は、データの変更履歴を記録し、誰がいつどのような変更を行ったのかを確認できる重要な機能です。特にシステム管理者や営業マネージャーにとって、データの正確性や監査のために不可欠な機能となります。
本記事では、Salesforceの項目履歴管理の基本とその活用方法について解説します。
項目履歴管理とは?

ビジネスの成長に伴い、データの整合性や透明性を維持することが求められます。
誤ったデータ入力や意図しない変更が発生した場合、その履歴を追跡できることで迅速な修正が可能になります。また、監査要件に対応するための記録としても有効です。
これらの要件をカバーする機能が今回ご紹介する項目履歴管理の追跡機能になります。
この機能は、Salesforceオブジェクトの特定の項目に対して変更履歴を記録するものです。
有効にすることで、以下のような情報を追跡できます。
変更日時・変更前後の値・変更を行ったユーザー
また項目履歴管理の追跡機能で追跡できる項目は以下のとおりとなっています。
1つのオブジェクトに対して最大20個の項目を追跡可能・
項目監査履歴を使用すると最大60項目まで追跡可能
項目履歴管理のメリット
項目履歴管理を活用することで、以下のようなメリットがあります。
データの透明性向上
誰がいつどのような変更を行ったのかを記録することで、データの透明性が確保されます。特に営業プロセスやカスタマーサポートでの変更履歴が重要となるケースが多いです。
データ品質の維持
誤ったデータの入力や変更が発生した際に、過去のデータを参照することで修正が容易になります。
監査対応の強化
監査の際にデータの変更履歴を参照できるため、コンプライアンスの強化につながります。特に金融業界や医療業界など、規制の厳しい業界では必須の機能です。
業務プロセスの最適化
データ変更の傾向を分析することで、業務プロセスの課題を発見し、最適化のヒントを得ることができます。
項目履歴管理の適用範囲
Salesforceでは、標準オブジェクトおよびカスタムオブジェクトに対して項目履歴を有効化できます。
ただし、いくつか制限があるため注意が必要です。以下にまとめてみたので、確認してみましょう。
追跡可能な項目数:オブジェクトごとに最大20項目まで
記録保持期間:エンタープライズエディション以上では、標準で18か月間(API経由では24か月間)
追跡できない項目:一部の項目(数式項目、作成者、最終更新者など)は履歴管理の対象外
まとめ
Salesforceの項目履歴管理は、データの変更を追跡し、透明性やデータ品質を向上させるための強力なツールです。
適切に活用することで、誤ったデータ入力の防止、監査対応の強化、業務プロセスの最適化が可能となります。
本記事では、項目履歴管理の基本的な機能やメリットについて解説しました。
次回の記事では、具体的な設定手順について詳しく紹介する予定です。Salesforceのデータ管理を強化したい方は、ぜひ活用してみてください。
Salesforceのデータ管理を強化し、より信頼性の高い運用を目指しましょう。
それではまた次回の記事をお楽しみに!
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