【最新版】Account Engagement(旧Pardot)について基本から導入まで解説!
- そもそもPardotってなに?
- Pardotではいったい何ができるの?
- 現状MAツールの比較をしていて、Pardotの良さを知りたい。
という方には最適な内容になっています!
Pardotとは、簡単にいえば「MAツール」の一種で、主にBtoBビジネスにおいて力を発揮するツールです。
セールスフォース・ジャパン社が提供するツールで、pardotを活用すれば、リード獲得から商談化までを効率化できるので、売上アップに力を発揮してくれます!
特に、旧態依然とした営業スタイルでお悩みの中小企業にとっては、導入を非常におすすめするツールです!
そんなpardot。実は「Marketing Cloud Account Engagement」という名前に変わりました。
※本記事では「pardot」の表記でご紹介します。
この記事を読んで、pardotの基本的な内容から導入する際の流れまで理解し、ぜひ自社でのMAツールの選定や導入に役立てていただけると幸いです。
1.pardotとは
結論、pardotとはセールスフォース・ジャパン社が提供するMAツールの一種で、BtoBに特化して「リード獲得から商談化までを効率化」できるツールです。
現在世界で5,000社以上の企業が導入する、ハイスペックなMAツールでありながらも、初期費用がかからず、他のMAツールと比較しても安価に導入ができます。
そして、pardotはSalesforce社が出す、各種ツールと連携することが強みの一つで、リード獲得だけでなく、商談の管理や顧客管理まで一貫してできるのが強みです。
なので、営業活動の効率化や売上アップに悩む中小企業の方にとってぴったりのツールになっています!
また、MAツールについて詳しい方は「Marketing Cloud」との違いについて気になる方もいらっしゃるかと思います。
違いについて簡単にご説明すると、以下のようになります。
・Marketing Cloud:主にBtoC向けで、集客型ビジネスに向いている
・pardot:主にBtoB向けで、商談型ビジネスに向いている
となっています。
もう少し細かく説明すると、
Marketing Cloudでは、比較的安価な商品を扱い、顧客数が数万~数百万という膨大な数を対象にする場合に力を発揮するもの。
pardotでは、営業マンが直接顧客に提案をしながら商談を進めていくビジネススタイルに効果を発揮します。
自社で選定・導入を考える場合は、2つのMAツールの違いを理解しながら導入をしましょう!
2.pardotの6つの機能と価格
2-1.pardotの6つの機能
pardotには、以下の代表的な6つの機能があります。
①見込み顧客の行動管理
②コンテンツの作成機能
③リードジェネレーション
④リードナーチャリング
⑤効果検証レポート
⑥営業との連携
こちらについて、詳しく説明します。
①見込み顧客の行動管理Pardotでは、各Webページに、いつ・どのくらいのアクセスやセッションが起きたのかを詳細に表示可能です。
この機能のお陰で、どのユーザーが何に興味をしてしているのか。検討の段階がどこにあるのかが分かるので、ユーザーごとに適切なコンテンツを提供できます。
成約のためには、リードを獲得してからのナーチャリングが非常に重要です。pardotがないと、予想でナーチャリングしていたものが「見える化」でき、効率的にアプローチができるのでおすすめです。
②コンテンツの作成機能
PardotはWebページの作成が可能です。テンプレートが用意されているため、日時や概要・コンテンツ内の画像を変更するだけでコンテンツを作成できます。
また、メールも作成できるため、見込み顧客に合わせて効果的なコンテンツにカスタマイズできます。
①の見込み顧客の行動を管理しながら、必要な情報を適切なタイミングでユーザーに送りましょう。
③リードジェネレーション
リードジェネレーション。つまり、リードの獲得ができます。
コンテンツ作成機能で紹介した通り、ページの作成やフォームの作成などができるので、誰でも効率的にリード獲得ができます。
pardotでは、広告を打つことも可能ですし、LPのABテストもできるので、何度もPDCAを回しながらより多くのリード獲得を目指せます。
④リードナーチャリング
リードジェネレーションに加えて、見込み顧客の育成もpardotでは可能です。
pardotが持つ「スコアリング機能」により、成約確度の高い見込み顧客を優先順位付けして、適切なタイミングでメールでコンテンツを送るなどができるのです。
また、確度の高くない見込み顧客に対してもアプローチも行い、取りこぼしを防げます。
今まで闇雲にナーチャリングしていた営業活動が、この機能によってより効率的に・より確度の高いものに変わります。
⑤スコアリング機能
pardotでは、見込み顧客の行動に合わせて、スコアリングしてくれる機能があります。
例えば、ウェブサイトの閲覧では1点。ホワイトペーパーのダウンロードでは10点。など、ユーザーの行動に合わせて点数化。それをもとに、適切な営業活動ができるのです。
加えて、レポートの機能もあるので、社内で行った施策の検証も容易にできます。
⑥営業との連携
pardotは、Salesforceと連携することで、マーケティング部門と営業部門の連携が可能です。
マーケティング部門がリードを獲得・育成しつつ、営業部門ではスコアリングの高いユーザーにナーチャリングを行う。
この機能のお陰で、ナーチャリングの無駄打ちはもちろん、今まで取りこぼしていた顧客のナーチャリングもできるので、非常に有力な機能です。
2-2.pardotの価格
pardotは、料金によって機能もそれぞれ変わってきます。
以下の表で、機能ごとの料金表をまとめましたので、参考にしてください。
「Pardot Einstein」や「Pardot Marketing Data Sharing」は、リードを獲得したあとに、どの優先順位で商談化するかや、リードの選定に欠かせない機能です。
pardotを最大限活用するのであれば、「ADVANCED」以上の料金プランをおすすめします。
しかし、高い値段の機能を購入すればいいというものではありません!
中小企業様にとっては、ADVANCEDの機能以下でも問題ない場合も多々ありますので、自社がすでに持っているリード数や、必要な機能を考えながら選びましょう。
3.pardotのメリット3選
pardotのメリットとしては、大きく以下の3つあります。
①スコアリング機能で見込み顧客の確度を見える化できる
pardotがもつ強力な機能としてスコアリング機能があります。この機能によって、目に見えない見込み顧客の確度を定量的にしてくれるのもメリットです。
特に、闇雲に見込み顧客へアプローチしていたり、取りこぼしが多い企業ほど、改善できる点が非常に多いです。
pardotの機能を活用して、適切なタイミングで適切なアプローチを行いましょう。
②初期費用がかからず、費用も比較的安い。
pardotは他のMAツールと比較しても安価なツールであり、ランクも選べるのでコストパフォーマンスが非常に高いツールです。
例えば、他のMAツールでは初期費用が30万円。月額も企業によって変わるなど、一定の費用がかかります。さらに、オプションでいくらか払わないと十分な機能を得られないなど、料金表以上の費用がかかってしまいます。
一方pardotでは、初期費用が無料で、月額料金も15万円~と安価であり、かつ機能も非常に充実しているので、そこまで費用がかけられない企業様にとってはおすすめです。
③Salesforceとの連携がスムーズにできる
pardotはSalesforceとの連携によって、本来なら開発が必要な連携も、部門間での連携・情報共有が非常にスムーズにできます。
特に、リード獲得するマーケティング部門と、ナーチャリングする営業部門での連携は必須なので、Salesforceと連携ができる機能は非常に魅力的です。
4.pardotのデメリット3選(悪いところもあるはずなのでこれも)
①機能が多いので専任の担当者が必要
他のMAツールと比べて、非常にリッチな機能となっています。それ故、使いこなせないとただの飾りと化してしまいます!
費用と時間をかけて導入したのに、飾りになってしまってはもったいないですよね。
特に中小企業ではリソースが足りない場合が多いので、必ず自社の中で担当者を置くか、難しければ代理店に依頼することをおすすめします。
②ある程度のリード数とコンテンツ数がないと意味がない
pardotはMAツールなので、もちろん新たなリード獲得を狙うことができます。ただし、もともとのリード数がないと、導入後にうまく稼働することができません!
また重要なのが、リード獲得で利用する「コンテンツ」の準備です。
pardotの機能で、コンテンツを作成することはできますが、ホワイトペーパーや見積資料など、リード獲得の際に配信するコンテンツが社内にないと、pardotを使った配信ができません。
必ず導入前に「コンテンツ」の準備をしてから導入しましょう。
③Salesforceとの連携ありき
pardot単体でも力を発揮しますが、あくまでもCRMのSalesforceとの連携によって、100%の力を発揮します。
そのため、pardotだけでは費用は安いですが、Salesforceとの連携を考えると費用が上がるので、コスト感には注意しましょう。
5.pardotの利用をおすすめする企業の特徴3選
①営業活動が「属人化」している企業
自社で営業活動をしていても「エース級」の営業マンに頼り切ってしまっている現状や、リード獲得やナーチャリングを感覚で行っている。大量の名刺が眠っているなど、旧態依然とした営業活動を行っている企業様にとっては最適なツールです。
特に中小企業様では、リード獲得やナーチャリングのためのリソースも足りないと思うので、MAツールを活用して、効率的な営業活動を進めましょう。
②BtoBビジネスの企業
pardotは、BtoCでも利用できますが、BtoBの企業で非常に効果を発揮できるツールです。
売上を上げるにはマーケティングと営業の「連携」が何より大切です。その連携を生んでくれるのがpardotであり、BtoBの企業様であればそこが特に必要になってきます。
pardotの機能だけでなく、できるならSalesforceとの連携を行い、最大限に機能を活用しながら、営業の効率化・売上アップを狙っていきましょう!
③リードの数がすでに多くある企業
pardotでは、リードが多く規模が大きい企業にとっては、特に効果を実感できるツールになっています。
逆に言えば、リード数が少ない企業様にとっては効果が十分に発揮できないツールです。
もちろん、費用が他のMAツールと比較してある程度安価ではありますが、決して安いツールではありません。
中小企業様の中でも、ある程度の規模感があり、自社のリード獲得や管理。ナーチャリングに手が一杯で、かつ、そこにさける人手が足りないなどの企業様であれば導入すると逆にコストパフォーマンスが合わない可能性があるので、自社の状態をよく考えた上で導入しましょう。
6.pardotの導入~運用の流れ
pardotは、ただ導入して終わりではなく、大まかには自社にある課題の洗い出しから始まり、それに適したツールの選定。社内での連携などが必要で、導入を検討してからおよそ数ヶ月ほどかかる場合があります。
前述のとおり、自社だけでこの全てをこなすのは難しいことが多いため、専門知識を持ったマーケティングの企業におまかせするのが安心であり、最短で効果を出すための近道でもあります。
ここからは、導入から運用までの流れを説明していきます。
①自社にある課題の洗い出し
まずは、自社のマーケティング・営業活動などにどういう課題があって、何を解決したいのかを検討する必要があります。
その課題や向かう方向性によっては、実はpardotを始めとするMAツールではなく、SFAやCRMのほうが適している場合も出てくるので、この段階でしっかりと社内で議論を重ねるのがベストです。
②導入するpardotのプラン選定
課題の洗い出しが終わったら、次はどのプランを選定するのか考える段階です。
pardotには、合計で4つのプランがあります。
価格はもちろんのこと、自社の課題や状況にあった機能を持つプランを選ぶのがもっとも重要です。
pardotの機能の章で説明した通り、pardotを最大限活用するのであれば、「ADVANCED」以上の料金プランをおすすめします。
しかし、何度も言うように、高い値段の機能を購入すればいいというものではありません!
中小企業様にとっては、ADVANCEDの機能以下でも問題ない場合も多々ありますので、自社がすでに持っているリード数や、必要な機能を考えながら選びましょう。
③pardotを稼働させるための設計と構築
導入が完了すれば、pardotを活用すべく、十分な設計が必要です。
特に、ツールを稼働させるためには「マーケティングシナリオ」を作成する必要があり、
具体的には、ペルソナ設計やカスタマージャーニーマップ。顧客に提供するコンテンツの作成など、多くの過程を踏みます。
設計には専門的なマーケティング知識も必要になるため、自社でリソースが割けない場合は、専門的な知識を持ったマーケティング代理店に依頼をする必要があります。
もちろん自社で完結することも可能ですが、よりツールの効果を上げるためにも、専門の企業のサポートをおすすめします。
ツールの値段もコミコミで、運用までの面倒な分析や設計を代理で行ってくれるので、ぜひマーケティング代理店を活用してみてください!
もし自社でやる場合は、シナリオ設計について別の記事がございます!ぜひご覧ください。
7.pardot導入の3つの注意点
せっかく費用も時間もかけて、pardotを導入するので、失敗したくないですよね。
そのために、特に気をつけたいポイントを3つ紹介します。
①人的リソースの確保
pardotを導入することで、多くの業務を効率化することができますが、最大限活用するための人的リソースはどうしても必要になります。
ツールの操作や施策の提案・改善はもちろんのこと、リード獲得のためのコンテンツ制作などがあり、業務を効率化できても、pardotを活用するための一定の準備がなくなることはありません。
中小企業であれば人的リソースをさける余裕がないことが多いので、外部から人材を確保するか、マーケティング代理店に委託するかの判断も必要になります。
②自社が提供するコンテンツ数が一定数必要
pardotを運用する上で、ある程度の提供するコンテンツは必要になります。
むしろ、何もコンテンツがないまま導入するのは絶対にやめてください!
なぜなら、pardotを導入しても、リード獲得のためのコンテンツやホワイトペーパーなどがないと、見込み顧客にアプローチすることができないからです。
また、pardotを導入してからも制作する必要は出てくるため、コンテンツを内製化するための担当者の選定や、自社でリソースが割けない場合は、外部に委託して、社内でクオリティーチェックだけするなどの方法も検討するのをおすすめします。
③部門間での連携を図る
pardotは、一つの部署だけで運用しても効果はありません。
マーケティング部門や営業部門など、それぞれの部門間での連携は欠かせません。
しっかりとした役割分担はもちろんのこと、円滑に情報を共有できる社内の統制も必要になってくるので、いままで受注を確保することで一杯一杯だった企業様であればなおさら、社内の方に目を向けて準備する必要があります。
例えば、誰がpardotの操作を行うのか。リードを獲得したあと、どういうステップを踏んでナーチャリングを行うのか。誰がpardotを活用した営業活動の統括をするのか。などなど…。社内での調整は様々あります。
そのヒントとなるのが、セールスフォース・ドットコムで活用されている「The Model」という、営業プロセスモデルは必須になってくるので、是非参考にしてみてください!
8.pardotの導入事例
pardotの導入事例として、弊社の事例を紹介します。
弊社ではもともとpardotを導入していませんでしたが、
「リード(見込客)獲得数の頭打ちを打破したい」
「限られた営業リソースで対応できるリードの数を増やし最終的な受注を増やしたい」
といった課題感から、pardotを活用しています。
その結果、マーケティング・営業活動の効率化はもちろんのこと、
「リード数3倍」「商談数3倍」「受注数2.2倍」
と非常に大きな効果を得られています!
弊社の事例以外にも、導入した事例を紹介していますので、興味のある方はぜひ以下のページを御覧ください。
https://quartet-communications.com/dx/case/
まとめ
今回の内容を簡単にまとめると以下のようになります。
①pardotとは:「リード獲得から商談化までを効率化」できるツールです。
②pardotの6つの機能と料金:「見込み顧客の行動管理」「コンテンツの作成機能」「リードジェネレーション」「リードナーチャリング」「効果検証レポート」「営業との連携」
③pardotのメリット3選:「スコアリング機能で見込み顧客の確度を見える化できる」「初期費用がかからず、費用も比較的安い」「Salesforceとの連携がスムーズにできる」
④pardotのデメリット3選:「機能が多いので専任の担当者が必要」「ある程度のリード数とコンテンツ数がないと意味がない」「Salesforceとの連携ありき」
⑤pardotの利用をおすすめする企業の特徴3選:「営業活動が「属人化」している企業」「BtoBビジネスの企業」「リードの数がすでに多くある企業」
⑥pardotの導入~運用の流れ:「自社にある課題の洗い出し」「導入するpardotのプラン選定」「pardotを稼働させるための設計と構築」
⑦pardotを導入する際の注意点3つ:「人的リソースの確保」「自社が提供するコンテンツ数が一定数必要」「部門間での連携を図る」
多様化する消費者行動に対応するためには、人間の力だけでなく、ツールやAIの力を借りることが必須になってきており、導入後多くの企業が売上を伸ばしています。
特に、旧態依然とした営業活動にお悩みの企業様には、ぜひ導入していただきたいと思いますので、今回の記事が参考になれば幸いです。
最後に、手前味噌になりますが、弊社ではこれまでに中小企業様をメインに、1,000業種以上の集客実績がございます!
今回ご紹介したpardotはもちろん、企業ごとに合ったツールの導入や、集客の支援などを一気通貫で、専門のマーケターが行っております。
「導入したけど自社のリソースがさけない」「導入にあたって失敗したくない」
という企業様はぜひ、弊社までご連絡ください!
貴社のお力になれば幸いです。