【Salesforceレポート活用例】ルートセールス向け:最近コンタクトが取れていない取引先一覧で営業効率UP

この記事では、読者のみなさんもシステム管理者としてSalesforce環境の課題解決を行っている、と仮定して、課題を解決する方法を一緒に考え、実際に試していきます!

目次

背景:ルートセールスの課題

あなたはSalesforceのシステム管理者をしています。
ある時、ルートセールス担当者から「最近あまり訪問できていない取引先を把握したい」という依頼があったとします。
依頼の詳細を確認すると背景として以下の内容があることがわかりました。
「毎日忙しく外回りをしていますが、全ての取引先に均等に訪問できているわけではありません。
取引先ごとに接触頻度が異なるけれど、あまり把握できていません。より効率的に行動計画を立てられるような解決策がほしいと考えています。」

今回の課題の場合は、”よく訪問している取引先””最近あまり訪問できていない取引先”をわかりやすく整理することがキーになりそうです。
こうした背景や課題を念頭に置きながら、Salesforceで取引先の訪問頻度を管理し、効率的に営業活動を進めるための解決策として、レポート作成を行いたいと思います。
つぎからは手順を解説します。

レポートの構成

まずはレポートの構成を考えるところから始めます。

今回の依頼内容を振り返ってみましょう。
最近あまり訪問できていない取引先を把握したいということでしたね?

なので今回は取引先に関する情報を中心としたレポートを作成しましょう。
また、”最近”という日付に関する情報も取得する必要がありそうです。この日付は活動情報から持ってきます。

さて、前提条件を踏まえて次のようなレポートを作成します。

レポートの構成

レポートタイプ:活動が関連する取引先
表示項目:取引先名、最終訪問日、訪問回数(過去30日間)
フィルタ:最終訪問日を基準に、訪問頻度で分類(今回は30日で分類してみます)
  例えば、過去30日以内に訪問がある取引先と、30日以上訪問していない取引先を分ける

次の章で実際に作成してみましょう。

レポート作成手順

具体的にSalesforceでどのようにレポートを作成するか、手順を解説します。

ステップ1: レポートタイプの選択

Salesforceにログインし、「レポート」タブをクリックします。次に、「新規レポート」ボタンをクリックし、レポートタイプを選択して、「レポートを開始」をクリックします。
レポートタイプは、[取引先]と[活動]の情報が必要になるため、取引先が関連する活動を今回は選びました。

ステップ2: フィルタの設定

レポートの作成画面が開いたら、まずはじめにレポートにフィルタを設定しましょう。
①表示する単位は自分の取引先に関する情報が見たいので「私の活動」を選択しましょう。
さらに②「最終活動日」をフィルタ項目に追加し、条件として「過去30日以内」を設定します。
また、③表示選択の箇所で「完了活動」を選択することで、完了済みの活動のみを抽出することができますね。
最後に活動オブジェクトを対象に表示を行うと「Todo」のレコードも含まれてしまうので、④表示を行動だけに絞っておきましょう。

ステップ3: 表示項目の追加

次にレポートの列に表示する項目の選択をします。
今回は取引先ごとの接触頻度を把握したいという要望なので、「取引先名」「日付」「最終活動日」「最終活動日からの経過日数」「活動種別」「活動内容補足」を表示項目に追加し、加えて「取引先」ごとでグルーピングします。
またレコードの数=接触回数になるので、レコード数がわかるように詳細行を表示しない形式に変更します。
今回は過去30日以内に活動を行った取引先のみのレコードを抽出しました。
比較したい場合は、日数の範囲を変更したレポートを作成してダッシュボードに並べて表示してましょう。

今回は「保存実行」ボタンをクリックしたらレポート完成になります。

レポートの実行結果はこのような形になりました。

詳細行を表示すると下のような形になります。

レポートのカスタマイズと共有

レポートが完成したら、依頼者であるルート営業担当者に共有します。
他の営業チームメンバーと共有し、今後の営業活動の参考にするのもいいかもしれません。
また毎日使う営業担当者であれば、レポート表示画面をお気に入りにするなど、すぐにリンクできる設定にしておくことで更に使いやすくなるかもしれません。
Salesforceでは、このレポートを定期的に自動更新するよう設定できるため、いつでも最新の情報に基づいて行動計画を立てられます。

あとがき

今回は、ルートセールス向けに取引先の訪問状況を可視化するレポートを作成しました。
このように、Salesforceのレポート機能を活用することで、業務の効率化やデータの可視化が進みます。
実際の場面を事例にあげるとイメージがしやすかったのではないでしょうか?

また次回の記事もお楽しみに!

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