【Salesforceレポート活用例】過去1週間で更新された取引先を抽出してアタックリスト化

この記事では、読者のみなさんもシステム管理者としてSalesforce環境の課題解決を行っている、と仮定して、課題を解決する方法を一緒に考え、実際に試していきます!

目次

背景:営業担当者の課題

あなたはSalesforceのシステム管理者をしています。
ある日の会議で、ひとりの営業担当者が「最近情報が更新された取引先に優先的にコンタクトを取れるアタックリストのようなものがあったらすごく便利だ」という意見を出してくれました。

この意見は、”取引先の情報が更新されるということは、その企業の状況やニーズが変化している可能性があり、タイムリーに対応することが大切である”という営業視点での考えに基づいています。
吸い上げた意見を踏まえて、より使いやすいSalesforce環境を実現するために、過去1週間以内に更新された取引先リストを作成する方法を一緒に見ていきましょう。

次の章でレポートの構成を考えていきます。

レポートの構成

まずはレポートの構成を考えるところから始めます。

今回の依頼内容を振り返ってみましょう。
”最近情報が更新された取引先に優先的にコンタクトを取れるアタックリストのようなものがあったらすごく便利”、つまり
最近情報が更新された取引先を把握したいということになりますね。

ということで、取引先に関する情報を中心としたレポートを作成しましょう。
また「更新」という条件に関連する日付情報が必要です。今回は、取引先の「最終更新日」を基にレポートを構成します。

さて、前提条件を踏まえて次のようなレポートを作成します。

レポートの構成

レポートタイプ:取引先
表示項目:取引先名、住所、担当者、最終更新日
フィルタ:最終更新日を基準に取引先を抽出(今回は「過去1週間以内」に更新された取引先をフィルタリング)

次の章で実際に作成してみましょう。

レポート作成手順

ステップ1: レポートの種類を選択

Salesforceにログインし、「レポート」タブをクリックします。
次に、[取引先]レポートタイプを選択し、「レポートの作成」をクリックします。このレポートでは、取引先の最終更新日を基にフィルタリングを行うので、レポートタイプは[取引先]を選択します。

ステップ2: フィルタ設定

次に、レポートにフィルタを設定しましょう。
過去1週間以内に更新された取引先のみを抽出します。フィルター条件を「最終更新日が過去7日以内」に設定したいと思います。

①今回は自分の取引先の営業活動に作成するリストを活用したいので、表示単位は「私の取引先」を選択しましょう。
さらに②「作成日」の設定は”常に”に変更します。
③次に「最終更新日」をフィルタ項目に追加し、条件として「過去7日以内」を設定します。

ステップ3: 表示項目の追加

取引先名、住所、最終更新日など、必要な項目を追加して、取引先情報が一覧で確認できるように設定します。これにより、更新された内容がすぐに把握できるようになります。

ステップ4: 結果のプレビューと調整

プレビュー画面でフィルターや表示項目が意図通りに設定されているか確認します。必要に応じて、表示項目の追加や修正を行い、レポート内容を調整します。

ステップ5: レポートの保存と共有

レポートの内容が確定したら、適切なタイトル(例:「過去1週間に更新された取引先リスト」)を付けて保存します。必要に応じて、このレポートをチームメンバーと共有したり、ダッシュボードに反映するなどし、最新情報に基づく営業活動を促進しましょう。

今回のレポート作成実践はここまでで完了です!お疲れ様でした!

考慮すべき点

今回のレポートでは、最近更新された取引先を対象としますが、取引先の更新内容について一定の制限をかけることが重要です。

もしわずかな変更が多発してしまうと、重要な変更とそうでない変更を区別するのが難しくなり、無駄なアクションが発生する可能性があります。
考慮すべき制限方法として、いくつかのパターンを考えてみました。

更新ユーザの制限
重要な取引先情報の更新は、担当者や特定の権限を持つユーザーのみに限定することで、データの品質を維持できます。

更新内容の申請フロー
更新を行う際に、申請プロセスを導入するなど、実際に重要な変更であるかを確認するようにします。
そうすることで、不必要な更新が発生しづらくなります。

自動化の導入
更新内容に対して、トリガーやワークフローを使い、重要な項目に変更があった場合のみレポートに反映する設定をすることも一つの方法です。
例えば、住所や電話番号の変更など、アタックすべき内容に絞ることができます。

更新内容の記録管理
更新内容の追跡をシステム的に行い、更新履歴をもとにレポートの内容を検証することで、データの整合性が保たれます。これにより、更新内容の重要性を判断しやすくなります。

このように制限を設けたりなど、考慮すべきポイントはあるものの、このレポートを活用すれば、最近更新された取引先に迅速に対応することが可能になります。
特に、頻繁に情報が更新される顧客は、営業活動の優先順位を決定する際に役立ちます。顧客のニーズにタイムリーに対応し、ビジネスチャンスを最大限に活用するための強力なツールとして機能することでしょう。

あとがき

今回ご紹介したように、取引先情報をタイムリーに把握することは、営業担当者にとって大きな武器となりますよね

「過去1週間に更新された取引先リスト」を定期的に確認することで、営業活動を効率化し、より多くのビジネスチャンスをつかむことができるでしょう。今後もこのレポートを活用して、より効果的な顧客管理を実現していきましょう。

また次回の記事もお楽しみに!

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