【Salesforce】エンゲージメントヒストリー設定手順

はじめに
SalesforceとAccount Engagement(旧Pardot)を連携させることで利用できる「エンゲージメントヒストリー(EngagementHistory)」は、顧客のオンライン行動を可視化し、営業・マーケティングの意思決定を支援する機能です。
メールの開封やWeb閲覧、フォーム送信などの履歴がSalesforce上で確認でき、見込み客の関心や検討状況を把握することができます。
ただし、この機能を活用するには適切なユーザーへの閲覧権限の付与と、Salesforce画面へのコンポーネント設置が必要です。
本記事では、その具体的な設定方法を段階ごとにわかりやすく解説します。
初めて設定する方でも迷わず実践できるよう、丁寧に解説していきます。もしEngagementHistoryの利用を考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
エンゲージメントヒストリーとは?

エンゲージメントヒストリーは、以下のような顧客のオンライン行動を可視化する機能です。
・ウェブサイトの閲覧履歴
・メールの開封・クリック状況
・フォーム送信履歴
これらの情報は、Salesforceのレコード上に統合表示でき、顧客の関心度や検討状況を可視化することで、営業・マーケティング活動の効率を向上させます。
権限設定前の準備
EngagementHistoryを閲覧したいユーザーの特定
まず、どのSalesforceユーザーにEngagementHistoryの閲覧権限を付与するかを明確にします。
例)営業チーム全体か、マーケティング部門の特定メンバーかを整理する など。
Account Engagementでの権限確認
Salesforce側で権限を与えても、Account Engagement側にユーザーを作成する必要があります。
対象ユーザーをAccount Engagement上でどのロールに設定するか確認しましょう。
SalesforceでのEngagementHistory閲覧権限付与
Salesforceユーザーに閲覧権限を付与するには「権限セット」を活用します。ここでは必要な権限の付与手順を解説します。
手順:
1.Salesforceにログインし、設定を開き、クイック検索で「権限セット」を検索します。

2.既存の権限セットから該当の権限セットを選択します。

Account Engagement ユーザー
3.ユーザーの割り当てを行います。
割り当ての管理 > 割り当ての追加 > 対象ユーザーにチェック > 次へ > 割り当て → 完了!!!





権限を付与することにより、指定したユーザーがSalesforceでEngagementHistoryを確認する準備が整います。
Account Engagement側のユーザー作成
SalesforceとAccount Engagementは、ユーザー単位で同期が必要です。
Salesforceユーザーに対して、Account Engagement上でも対応するユーザーを作成し、適切なロールを付与しましょう。
手順:
1.Account Engagement にログインし、AccountEngagement設定タブを選択します。


2.画面左端のツールバーから、ユーザー管理 > ユーザー の順に選択して、ユーザー管理画面を開き、ユーザー追加ボタンをクリックして新規ユーザー作成画面を開きます。


3.ユーザー管理画面から該当ユーザーを作成または確認
※このとき「マーケティングユーザー」や「管理者」などのロールを設定を行いましょう。



ここまで完了したら、AccountEngagementのユーザーとSalesforce側のユーザーがきちんと連携されるまで少し待ちましょう。
画面へのEngagementHistory設置
単に権限を付与するだけでは画面上に表示されません。Lightningレコードページへのコンポーネント追加が必要です。
手順:
1.対象オブジェクトを操作画面または、設定画面から開き、Lightningページの編集を行います。
→ 追加するコンポーネントは「EngagementHistory」になります。左端の検索バーから検索してみてください。

2.全ての編集が完了したら、保存して有効化します。
設定完了後、対象ユーザーはリードや商談の詳細ページでエンゲージメントヒストリーを閲覧できるようになります。
まとめ
エンゲージメントヒストリーは、顧客の行動を深く理解するための貴重なインサイトを提供してくれます。
この機能を使用すると、営業担当者は適切なタイミングでのフォローや提案が可能となり、マーケティング担当者は効果的な施策を立案しやすくなります。
本記事で紹介した手順に従えば、必要なユーザーに正しく閲覧権限を与え、レコードページに情報を表示する環境を整えることができます。
活用の第一歩として、まずは設定状況をチェックし、チーム全体で情報共有できる体制を整えていきましょう。