こんにちは。
今回は運用を始めた初心者の方向けにアカウント分析のやり方を実際の事例をふまえてご紹介いたします。
普段はリスティング広告の運用を代理店におまかせしている企業の担当者様にとってもおすすめの記事です!
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分析をしていく
分析していくアカウントの概要は以下のとおりです。
- 商材:蓄電池の設置、販売
- 配信エリア:愛知、岐阜、三重、静岡
- CVポイント:電話タップ、お問い合わせフォーム送信、LINEタップ
- 配信媒体:Google検索
- 入札戦略:拡張クリック単価
- 目標CPA:4,000円
今回ご紹介するアカウント分析の仕方は下図のように2軸で構成してます。
キャンペーン全体を見て下の階層を見ていく
直近3ヶ月のデータを参照してます。
全キャンペーンデータ
アカウントの目標CPAは4,000円なので、全体を見ると少し目標CPAの数値を超えてます。そのため、方向性としてはCPAの抑制を目指してアカウントを分析していきます。
CPAを抑制するということは、Costの削減 or CV数の増加を目指す必要があります。そのため、Costが多い部分とCVが多い部分にあたりをつけて見ていきます。
そこで、まずはキャンペーン別に見て、Costが多く、CVも多く獲得している「キャンペーンB」を見ていきます。
CVを見るときの注意点
CVを多く獲れている部分が本当に欲しいCVが獲れているか確認することが大切です。中身を見たら実はマイクロCVが多いということもあるのでコンバージョンアクションをきちんと確認しましょう。
※今回のアカウントは3種のCVで成約率がほとんど同じため全体のCV数増加を狙ってます。
キャンペーンBの広告グループ
広告グループ別に見ると、広告グループBが多くのCVを獲得していてCPAも目標値を上回っているようなので、この広告グループを見ていきます。
広告グループBのキーワード
CPA順で見てみると、キーワード「蓄電池」のフレーズ一致(”蓄電池”)が最もCPAが高く、Costも高いためキーワード「蓄電池」のフレーズ一致の検索語句を見ていきます。
キーワード”蓄電池”で表示された検索語句
検索クエリをCPA順で見ると「蓄電池 とは」のCPAが最も高くなっています。
またCost順で見てみると
「蓄電池 寿命」がCostを多く使っておりCVを獲得していないことがわかります。
3ヶ月より長い期間で確認しても検索語句「蓄電池 とは」、「蓄電池 寿命」のCPAが高くなっておりCVの獲得数が少ないことがわかりました。
次にアトリビューションを確認し上記の検索語句がコンバージョンにつながってないか確認しましょう。確認してCV獲得に貢献していないのであれば除外しても機会損失に繋がることはありません。アトリビューションについて詳しくは弊社過去記事と公式ヘルプをご確認ください。
「このキーワード高い。止めちゃお」と思ったら。<ファーストクリックとラストクリックを考える>
Google 広告 ヘルプ アトリビューション レポートについて
今回確認したところコンバージョンに貢献していないことがわかったため検索語句「蓄電池 とは」、「蓄電池 寿命」を除外することでアカウントの改善が見込めます。
地域、デバイス、時間帯、ユーザー属性を見る
ターゲットを大きくかえることができる設定になるので特に上記の項目は確認した方が良いです。全体を見てCPAが極端に高い部分があれば入札抑制や除外などの対応をします。上の工程でわかるとおり影響度が大きい「キャンペーンB」と「広告グループB」のデータを見ていきます。
キャンペーンBの地域
広告グループBのデバイス
キャンペーンBの時間帯
広告グループBのユーザー属性>年齢
広告グループBのユーザー属性>性別
上記のデータのCPAが高い部分とCostが多い部分を見ていくとデバイスのタブレットがCost38,351円でCV0件なのでCPA増加の要因となってそうです。またパソコンもCV獲得しているもののCPAが20,846円となっておりデータの中で高いものとなってます。そのためタブレットを除外しパソコンは入札単価調整を行ってCPC削減によるCPA抑制を目指した方が良さそうです。
注意点としてスマート自動入札を利用している場合は入札単価調整ができない場合がありますので詳しくは公式のヘルプをご参照ください。
上記のデータからは広告グループBのデバイスの「タブレット」を除外し「パソコン」の入札単価調整を-50%にすれば改善できそうですね。(何故-50%なのかはどの程度改善できるか見るために一旦半分にします。)
アカウントの変更点
以上の分析の結果によるアカウントの変更点をまとめると
- 検索語句「蓄電池 とは」「蓄電池 寿命」を除外
- 広告グループBのデバイスにおいてタブレットを除外しパソコンの入札単価調整を-50%にする
上記の改善を行いある程度配信してCPAが4,000円以内になるかどうか確認し、またアカウント分析をしていくという流れで運用を行っていきます。
まとめ
今回は管理画面上の数値を元にしたアカウント分析の仕方をご紹介しました。アカウント分析については過去にも弊社で記事にしてますので合わせてご確認ください。
運用初心者の方のお役に立てれば幸いです。