今年もあっという間に12月が近づいていますね。気づいたら紅葉も終わってしまいそうなので慌てて予定を考えはじめた今日この頃です。
さて今回は、ファーストクリック・ラストクリックに関する記事です。
あ、このキーワードのCPA高いな。
運用していれば、誰しもこういった状況に出会ったことがあると思います。高いにも色々ありますが、特に獲得単価(CPA)のことを今回は指します。
ついつい反射的に、「やばい。止めちゃお」なんて思ってしまいますが、その判断が表面的なものになっていないか、一度考えたいところです。
そもそも、"高い"状態とは?
そもそも、獲得単価が高い状態とは、具体的には何を指しているでしょうか。多くの場合、管理画面上でのCPAが基準値(目標値や平均値など)を上回っている状態を指しているかと思います。例えば以下の図だと、オレンジ線がその基準とします。
B、高いですね。止めましょう。いや、ちょっと待ってください。この場合のCPAは、ラストクリックでみたCPA(の場合がほとんど)です!
CVが計測されるキーワードはどこか
ここで言うラストクリックとは、購入などのCVに至る直前に広告をクリックしたキーワードを指します。つまり、最終的なゴールを決めたキーワードとなります。ラストがあるならその反対もありまして、最初に流入をさせたクリックはファーストクリックと呼ばれます。
リスティングの場合、CVが計測されるのはラストクリックとなります。ここが理解できていないと、CPAが高いキーワードは、即停止、といった判断をしてしまうことになります。
例えば先程のキーワードB。以下のように、ファーストクリックがB、ラストクリックがCだとすると、結果としてキーワードCのCPAが高くてダメ、といった見方をしてしまいがちです。
確かにキーワードBのCPAは高いですが、役割として軽視するのは、ちょっと違いますよね。改善を図るのなら停止ではなく、クリック単価を抑えて掲載順位を落としたり、部分一致だとすれば絞り込み部分一致に変えてみるなどで、様子を見るのも良いと思います。
なお、ファーストクリックなどの経路の貢献度を測りましょうというのがアトリビューションと呼ばれるものの概念です。
アトリビューションを確認するには
リスティング上でアトリビューションを確認する方法は主に2つです。
- Google AdWords のアトリビューション機能を利用する
- 計測ツールを利用する
1.Google AdWords のアトリビューション機能を利用する
Google AdWordsでは、アトリビューションを手軽に確認することができます。例えば以下のように、どのようなキーワードを辿ってCVに繋がったかを確認できます。検索の経路のみ確認できるため、例えば、先程のキーワードBで流入しリマーケティングでCVした、などの経路の確認はできません。
ちなみに、Google AdWordsのアトリビューション機能やコンバージョン計測では、アトリビューションモデルと呼ばれる、ラストクリック以外の貢献度を図る機能があります。詳しくは弊社過去ブログをご参照ください。
2.計測ツールを利用する
アドエビスやウェブアンテナのような計測ツールを導入することで、間接効果の計測が可能です。リスティングだけでなく、他の流入経路からの、より詳細な情報を入手したい場合にオススメです。以下はアドエビスでの表示例となります。
まとめ:アトリビューションを確認しよう
以上見てきたように、ラストクリックだけの成果で停止の判断をしてしまうと、アシストしてくれていたキーワードを止めてしまい、かえって件数が減少し、全体が悪化する可能性もあります。
Google AdWordsのアトリビューションツールで確認できるのは検索広告だけですが、流入が多いキーワードはファーストクリックなどで貢献していることも多々あるので、見てみると良いと思います。