【Salesforce】Sandboxとは?種類と使い方

SalesforceのSandboxを知っていますか?
Sandboxを端的に言うと、Salesforceの本番環境と切り離された安全なテスト環境です。

この記事では、Sandboxの基本概念から種類ごとの特徴、活用方法までをわかりやすく解説します。
まだSandboxを活用したことがない方にも、この記事を参考に活用を検討してみようと思ってもらえる内容をお届けします。

目次

Sandboxの基本概念

Sandboxとは、Salesforceの本番環境とは別に用意されたテスト環境のことを指します。
開発者や管理者は、この環境を使用することで、設定変更やカスタマイズを安全に試すことができます。
本番データに影響を与えることなく、エラーや不具合を発見・修正することができるため、SandboxはSalesforceのシステム運用において非常に重要な役割を果たします。

Sandboxを使うメリット

Sandboxを利用することで、次のようなメリットがあります。

主リスクの回避
本番環境に影響を与えることなく、テストを行うことができる。

開発効率の向上
複数のSandboxを使い分けることで、開発、テスト、デプロイのプロセスを効率的に進めることができる。

チームでの共同作業
チーム全体で同じ環境を使って作業できるため、作業の一貫性を保つことができる。

使用するメリットがわかったことで、利用目的もなんとなく想像できたでしょうか?
次からはSalesforceのSandboxにはどのような種類があるのか、それぞれの特徴と用途について見ていきましょう。

Sandboxの種類と用途

Sandboxには以下4つの種類があります。

  • Developer Sandbox(開発者用サンドボックス)
  • Developer Pro Sandbox(開発者プロ用サンドボックス)
  • Partial Copy Sandbox(部分コピーサンドボックス)
  • Full Sandbox(フルサンドボックス)

それぞれのSandboxに特徴があるので、下の表にまとめました。
活用を検討しているかたはぜひ、参考にしてみてください。

Sandboxの種類特徴用途メリット
Developer Sandbox本番環境の設定やメタデータが複製され、データは含まれない・軽微なカスタマイズのテストや開発
・個人でのコードの試作
・設定変更のシミュレーション
・作成が早い
・テストや開発に最適
Developer Pro SandboxDeveloper Sandboxと同様だが、データ容量が大きい・より大規模な開発やテスト
・テストデータを使った実証
・より多くのデータを取り扱うテストが可能
・長期間の開発プロジェクトに向いている
Partial Copy Sandbox本番環境の一部データが含まれ、設定やメタデータも複製される・本番データを使ったシミュレーションテスト
・テストデータの実装と動作確認
・部分的なデータテストができる
・本番環境に近い状態でのテストが可能
Full Sandbox本番環境の完全なコピー、すべてのデータとメタデータが含まれる・本番環境の完全な再現
・大規模なリリース前テストやパフォーマンステスト
・複数の部門間での総合テスト
・実際の本番環境と同じデータでのテストが可能
・パフォーマンスや大規模な動作確認に最適

表からも分かる通り、Sandboxの種類によって、それぞれの環境に適した用途があります。
例えば、軽いテストや個人開発にはDeveloper Sandboxが向いていますが、大規模なリリース前テストやパフォーマンス確認にはFull Sandboxが必要です。
また、部分的なデータテストにはPartial Copy Sandboxを活用するなど、目的に応じて使い分けることが重要です。

Sandbox活用のポイント

Sandboxを効果的に活用するには、目的に応じた種類の選択だけでなく、定期的なデータリフレッシュが重要です。

データのリフレッシュとはその名の通り、テスト環境としてのSandboxのデータを最新状態に保つことです。
特に、Partial CopyやFull Sandboxでは、本番データを最新の状態に保つためにリフレッシュを行い、テスト環境を本番に近づけることが推奨されます。

また、テスト後は不要になったSandboxを削除することで、ストレージの無駄遣いを避けることも大切です。

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まとめ

SalesforceのSandboxは、システムの安全性を確保しつつ、効率的に開発やテストを進めるために欠かせないツールです。
目的に合わせて適切な種類のSandboxを選び、積極的に活用することで、Salesforce環境の管理をより効果的に行うことができるでしょう。

これからSandboxを利用して、リスクを最小限に抑えながらSalesforceの運用を進めていきましょう。

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