【Salesforce】システム管理者必見！代理ログイン機能とは？

2025年12月10日2025年12月11日

はじめに

Salesforceには「代理ログイン」という便利な機能があります。
この機能を使うと、管理者が特定のユーザーに成り代わってSalesforceにログインし、操作内容を確認したり、トラブル対応を行ったりできます。

本記事では、「代理ログインってなに？」「どうやって使うの？」といった基本から、設定のやり方や使うときの注意点まで、わかりやすく紹介していきます。
Salesforce管理者や運用担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

代理ログインとは？

管理者が、別のユーザーになりきってログインできる機能

Salesforceの「代理ログイン」とは、管理者の人が他のユーザーになりきってログインできる機能のことです。
たとえば「Aさんの画面が変なんだけど…」というときに、実際にAさんとしてログインして、どんな画面が見えているのか確認することができます。

こんなことができます

・ユーザーと同じ画面・機能を確認できる
・パスワードを知らなくてもログインできる
・ログイン履歴に記録されるので安心

どんなときに使うの？

代理ログインは、こんな場面でよく使われます。

よくある活用シーン

・「このボタンが出てこない！」というときの確認
・設定した項目がちゃんと表示されているかのチェック
・新人さんのサポートやトレーニング
・権限による表示違いをチェックしたいとき

Salesforceでは、ユーザーごとに見えるものや使える機能が変わるので、代理ログインで直接見に行けるのはとても便利です。

使えるようにするには？

代理ログインを使うには、いくつかの条件があります。初めて使うときは、ここをチェックしましょう。

必要な条件

管理者権限を持つユーザーであること
一般的には、次のような管理権限を持つユーザーが対象となります。
・システム管理者プロファイル
・ユーザー管理権限や「Modify All Data」権限など、ユーザー管理やデータ操作に関する権限を持つユーザー

組織全体で代理ログインが許可されていること
Salesforceの「ログインアクセスのポリシー」設定で、「管理者が任意のユーザとしてログインできる」機能を有効にしておく必要がある。

どの管理者がどのユーザーにログインできるかは、組織のログインアクセスポリシーや権限設計によって変わります。ユーザー側からサポートや管理者にログインアクセスを「付与」する運用を採用している組織もあります。

代理ログインの設定方法（ステップ解説）

ここからは、実際に代理ログインを使えるようにするための手順を、順番に紹介していきます。

ログインアクセスのポリシーを有効にする

① Salesforceの「設定」メニューを開く

② 検索ボックスに「ログインアクセスのポリシー」と入力
③ 「管理者がユーザーとしてログインできるようにする」にチェックが入っている
④ 保存する

実際の代理ログイン方法

設定が済んだら、次のようにして代理ログインできます。

① 対象ユーザーの「ユーザー詳細」ページを開く

② 右上にある「ログイン」ボタンをクリック

③ 別タブで、そのユーザーの画面が開きます。代理ログインで開くと画面上部に下の画像のような表示がでてきます。

操作が終わったらログアウトし、元の管理者アカウントに戻ることができます。

使うときの注意ポイント

代理ログインはとても便利な機能ですが、使うときにはいくつか気をつけたいこともあります。

注意しておきたいこと

・不必要な操作は避けること
　→ あくまで確認・サポート目的で使用しましょう。
・ユーザーに一言伝えておくと安心
　→ 可能なら操作の前に「これから代理でログインしますね」と伝えると、トラブルを避けやすくなります。
・Sandbox環境と本番環境の違いに注意
　→ 環境ごとに設定が異なる場合、同じユーザーでも見え方が違うことがあります。

・代理ログインした事実は記録されるが、細かい操作までは追えない
　→ 管理者が代理ログインを開始・終了した事実やタイミングは、「ログイン履歴」や「監査証跡」で確認できます。ただし、代理ログイン中にどのレコードを閲覧・編集・削除したかといった具体的な操作内容までは、標準機能だけでは詳細に追跡できません。
　→ そのため、「代理ログインしたことは記録されるが、その間の細かい操作内容までは通常の監査手段では把握しきれない」という前提で、運用ルールや権限設計を行うことが重要です。

Salesforceのセキュリティポリシーにより、一部の組織では代理ログインが制限されていることもあるため、セキュリティチームとの連携も重要です。

また、利用できるエディションやユーザー種別にも制限があり、一部のユーザーには同じ方法でログインできない場合があります。自社のエディションやライセンス構成を確認したうえで、どこまで代理ログインを使うか検討すると安心です。