【Salesforce】カスタムボタン・リンクを活用する基礎知識

目次

はじめに

日々Salesforceを使う中で、「この作業、もっと楽にできないかな?」と思ったことはありませんか?
特に定型業務や外部サービスとの連携が多い業務では、クリック数の多さや手順の煩雑さが、非効率やミスの原因になりがちです。

そんな悩みを解決してくれるのが、「カスタムボタン・リンク」です。
ユーザー操作をスムーズにし、業務の流れをショートカットするこの機能は、ちょっとした工夫で大きな改善をもたらします。

本記事では、その種類・活用シーン・設計のコツを初心者向けに丁寧に解説します。

カスタムボタン・リンクとは何か?

Salesforceにおけるカスタムボタン・リンクとは、ユーザーの操作性を高めるためにUI上に追加できるショートカット機能のことです。
これらを使うことで、よく使う外部リンクへの誘導や定型作業の簡略化が可能になります。

種類ごとの特徴と使いどころ

種類概要主な用途
カスタムボタンレコード詳細ページに追加されるボタンURL遷移、外部アプリ連携
カスタムリンクテキストリンク形式で表示外部URLやレポートへの導線
リストボタンリストビュー・関連リスト上に表示複数レコードの一括処理
クイックアクションLightning対応のアクションレコード作成・更新・Chatter投稿

それぞれの目的やUIに応じて、最適な種類を選ぶことがポイントです。

配置できる場所と活用効果

以下の場所に柔軟に配置できます。

・標準/カスタムオブジェクトのページレイアウト
・リストビュー
・関連リスト
・Lightningアプリケーション内のコンポーネ

ユーザーの目につきやすい場所に設置することで、業務フローの中で自然に利用され、操作ミスや手間の削減に直結します。

業務を効率化するユースケース

✅ Googleマップを開くボタン
営業担当が訪問先の住所から地図をワンクリックで表示。

✅ メール送信リンク
件名やテンプレートを事前挿入した状態でメール画面を開く。

✅ 一括処理ボタン(リストボタン)
チェックした複数レコードに対し、まとめて更新や出力。

✅ デフォルト値付きでレコード作成
指定のレコードタイプや項目値で新規作成を簡略化。

運用の注意点とベストプラクティス

URLの長さ制限:約3,000文字
マージフィールドの整合性:記述ミスがあると動作不可
Lightning Experienceとの互換性:JavaScriptボタンは非対応
権限管理:プロファイルや権限セットで制御
セキュリティ:外部リンクはHTTPS推奨

社内展開のためのヒント

テンプレート化:共通で使える数式・リンクを共有
ユーザーフィードバック:現場の声を定期的に収集
学習・共有の場:Trailheadや社内Wikiでノウハウを展開

まとめ

カスタムボタン・リンクは、Salesforceをより実務にフィットさせるための小さな工夫で大きな効果を生む機能です。
URLリンクやクイックアクションを適切に設置することで、操作ミスを減らし、作業スピードを飛躍的に向上させることができます。

その一方で、URL構造の制限や権限管理など、運用上の注意点も存在します。導入前には目的と利用シーンを明確にし、ユーザーの使いやすさを第一に設計することが成功のカギです。

まずは身近な業務から、小さな自動化を始めてみましょう。Salesforceの“使いやすさ”は、自分たちの手で育てていけます。

今回の記事はここまでになります。また次回の記事でお会いしましょう。

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