【Account Engagement】項目連携の概要

はじめに
Account Engagement(旧Pardot)をSalesforceと連携して運用する上で、「項目連携」は避けて通れない重要なテーマです。
営業とマーケティングが同じデータを見て活動するためには、どんな情報を、どのように、どちらのツールで管理・同期するかという設計が欠かせません。
本記事では、Account Engagementの項目連携の全体像や活用イメージを整理し、「なぜ項目設計が必要なのか?」という基本理解をサポートします。
Account Engagementとは?Salesforceとの関係性

Account Engagementは、Salesforceが提供するBtoBマーケティングオートメーション(MA)ツールです。
リードの獲得・育成・スコアリングを自動化する一方で、Salesforceは営業活動や顧客管理を担うCRMとして機能します。
この2つを連携することで、以下のような統合的な営業・マーケ活動が可能になります。
・リード情報や行動履歴のリアルタイム共有
・MA施策の成果をSalesforce上で可視化
・スコアや属性情報を営業活動に活用
Account Engagement運用における項目設計の重要性
Account EngagementとSalesforceを連携させる際、「どの項目をどうつなぐか」という設計が非常に重要です。
項目連携が適切にできていないと、
「せっかく取得した情報がSalesforceに反映されない」
「項目タイプの不一致で同期エラーが起こってしまう」
「営業とマーケで異なるデータを見て判断がぶれてしまう」
…といった問題が発生します。
つまり、正確な項目設計はシステム連携の基盤であり、業務連携の起点でもあるのです。
カスタム項目の活用例と連携メリット
標準項目だけではカバーしきれない自社特有の情報を扱うためには、カスタム項目の作成とマッピングが必要です。
活用シーンの一例
| カスタム項目 | 活用方法 |
|---|---|
| イベント参加可否 | セミナー申込者に限定したフォローメール送信の判断のため |
| 導入予定時期 | 営業のアプローチ優先度を自動化するため |
| 興味カテゴリ | メール配信内容のパーソナライズできるように |
これらの情報は、Account Engagementで取得 → Salesforceに反映 → 営業活動へ…という流れを生むための大きな要となります。
よくある注意点
・項目のデータ型(例:テキスト、日付)が一致していないと同期されない
→ 項目作成前に、Salesforce側のデータ型を確認
→ AE側で項目を作成する際は、必ず同じ型を選択(例:どちらも「日付」)
→ 不安な場合は、テスト用の仮項目でマッピング検証を行うと安心
・API参照名の設計ミスで意図しない項目が上書きされる
→ Salesforceでの項目作成時は、API参照名を一意に設計
→ 命名ルールを社内で統一(例:ae_接頭辞_用途)
→ AE側で項目作成前に、Salesforceの項目一覧と照合して重複を避ける
・Salesforce側の権限不足で同期がブロックされるケースも
→ SalesforceのConnectユーザー(連携ユーザー)に、該当オブジェクト・項目への「参照・編集」権限を付与
→ 権限設定はプロファイル or 権限セットで管理
→ 設定後、AE管理者ユーザーで同期テストを実施し、問題がないか確認する
これらは技術的なミスでありつつ、業務上のロスを生みやすい落とし穴です。
実際の設定は慎重に行う必要があります。
まとめ
Account EngagementとSalesforceにおける項目連携は、マーケと営業の分断をなくし、統一された顧客情報の活用を実現する基盤です。
特に、カスタム項目をうまく活用することで、より高度なセグメント配信や営業アプローチが可能になります。
本記事ではその「概要」を中心に紹介しましたが、具体的な設定手順や画面操作については、以下の関連記事をあわせてご確認ください。
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