【Salesforce】システム管理者必見！代理ログインのやり方と注意点

はじめに

Salesforceのシステム管理者として業務を始めたばかりの方にとって、最初に戸惑いやすいのが「代理ログイン」機能です。
ユーザーの操作画面を確認したり、不具合の再現を行ったりする際に非常に便利な機能ですが、正しく設定しないと使えなかったり、知らずに誤操作してしまうリスクもあります。

この記事では、代理ログインの設定方法と使い方、さらに見落としがちな注意点を、新人管理者にもわかりやすく解説します。

Salesforceの代理ログインとは？

ユーザーに代わって操作できる機能

Salesforceの代理ログイン機能とは、管理者が特定のユーザーのアカウントにログイン情報を入力せずに代わりにログインできる機能です。

そのユーザーの視点で操作を確認できる機能です。サポートや検証、教育などで使われることがあります。

利用できるのは「システム管理者」のみ

この機能は、「他のユーザーとしてログイン」権限が付与されたシステム管理者だけが使用可能です。通常のユーザーやプロファイルでは利用できません。

代理ログインを使うべき場面とその効果

代理ログインは以下のような実務シーンで役立ちます。

主な活用場面
・「保存できない」「ボタンが表示されない」などのユーザーからの問い合わせ対応
・権限やレイアウトの動作検証
・新人ユーザーの初期操作サポートやトレーニング支援

管理者にとってのメリット
・現象を即時・正確に把握できる
・設定ミスの早期発見につながる
・エスカレーション前の一次対応が迅速に

代理ログインを有効にする手順

以下の手順に従えば、代理ログイン機能をすぐに使えるようになります。

前提条件

自分のユーザープロファイルはシステム管理者であることを確認しましょう。

代理ログインができるように設定変更

検索から「ログインアクセスポリシー」を検索します。設定を確認して「管理者は任意のユーザーでログインできる」を有効にします。

ユーザー側の設定も確認

対象ユーザーのプロファイル設定で「ログインアクセスを許可」項目が有効であることを確認します。

実際に代理ログインする

「ログイン」ボタンをクリックして対象ユーザーの環境にログインして、設定状況など確認することができます。

💡 Sandbox環境でも同様に利用可能です。ただし環境設定によってメニューの場所が異なる場合があります。

実行時の注意点と制限

タイトルにもある通り、「注意点」はしっかり押さえておきましょう。思わぬトラブルやセキュリティリスクにつながる場合もあります。

操作ログが記録されない

代理ログインを開始・終了した事実やタイミングは「監査証跡」や「ログイン履歴」で確認できます。
ただし、代理ログイン中にどのデータを編集・削除・閲覧したかという具体的な操作内容は、Salesforce標準機能だけでは把握できません。そのため、「代理ログインしたことは記録されるが、詳細な操作内容までは通常の監査方法では追跡できない」ということに留意しておきましょう。

ユーザーへの通知なし

標準のSalesforce環境では代理ログインが行われても対象ユーザーに自動的な通知は送信されません。ただし、組織の運用ルールや追加のカスタマイズによってメール通知等の仕組みを構築することも可能です。

操作ミスのリスク

ログイン中はそのユーザーの完全な操作権限を持つため、削除や更新などの誤操作の危険性もあります。
代理ログイン中であることを自覚し、ログアウトを忘れないようにしましょう。

活用例とベストプラクティス

新人管理者が安心して代理ログインを活用できるよう、活用例とあわせてポイントを紹介します。

活用例

• サポート対応時に「画面キャプチャを取ってチームに共有」
• 権限セット変更後に対象ユーザー視点での表示確認
• Lightningページが特定ユーザーだけレイアウト崩れする現象の再現

ベストプラクティス

• 操作後は必ず自分のアカウントに戻る
• 高リスクな操作（削除・更新）は避け、極力閲覧にとどめる
• 利用履歴を社内で共有・記録する運用ルールを整備

よくある質問・トラブルQ&A

Q1：ログインボタンが表示されません
A：管理者側プロファイルに「他のユーザーとしてログイン」権限がない、またはユーザー側のログイン許可が無効です。

Q2：操作履歴は確認できますか？
A：Salesforce標準では確認不可。外部監査ツールの導入か、操作記録を別途残す必要があります。

Q3：複数ユーザーに連続してログインしたい
A：ログアウト → 再ログインを毎回行う必要があります。別タブでの利用は非推奨です。

まとめ

Salesforceの代理ログインは、システム管理者にとって非常に有用なサポート機能です。
ユーザーの画面を直接確認しながらトラブル対応や権限設定の確認ができるため、業務効率を大きく高めることができます。
ただし、操作ログが残らない点やユーザー通知がない点など、注意すべきポイントもあります。運用ルールや社内ポリシーに則って、慎重かつ適切に活用することが重要です。

新人管理者の方は、まずは設定から始めて、ぜひ代理ログインを業務の中で使いこなせるようになりましょう。
「トラブル対応の第一歩は、現象の正確な把握から」です。

それでは今回の記事はここまでになります。また次回の記事でお会いしましょう。

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