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【メール】よく見るけど安易にマネしない方が良い言葉(フレーズ)

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更新日:

こんにちは。
そろそろネックスピーカーが流行りだして1年という事で試しに1個買ってみようと決意した営業マン北野です。

今回は当社過去記事で2回以上は投稿されている「メールで気をつけましょう」系の記事に私も参戦してみます。

【当社過去記事】
【新人向け】文を書くのが苦手な人に贈る、私が文章で気を付けていること

お客様とのメールで気をつけているコト

過去記事では基礎や概念が中心となっていたので、本記事では「言葉(フレーズ)」という具体例で深掘りしていきます。

その1:「取り急ぎ」シリーズ

意味は以下の通りです。

とりあえず急いで。多く、手紙文の末尾に用いる。(三省堂 大辞林)
手紙文などで、ひとまず急いで行うといった意味で用いられる表現。(実用日本語表現辞典 )

「取り急ぎ」…社会人なりたての人にとってはなんとなくテキパキと働くビジネスマンっぽくて格好良さげな響きです。尊敬している先輩などがメールで使っていたら即時マネして取り入れたいフレーズです。

でも、表面だけ真似するのはちょっと待った!
ベテランプレイヤーは上手に使いこなせているでしょうが、初心者が真似する場合には良くないシチュエーションもありそうなので考察していきます。

取り急ぎご報告(連絡)まで

社内での通達やトップダウン指示などで上の方から多人数に対する周知などでよく見るフレーズです。
「取り急ぎ」についてはトップダウン指示のように「速やかに伝達しているだけ」という場合以外にも「急を要している」場合や、「本文が完璧ではなく要点のみでごめんなさい」という意や、「詳細は別途ご連絡する」という意を含んでいる場合にも使用されます。

・・・結局どの意なのか?
それは件名や本文中の文脈やこれまでの関係性から受け手側で察して下さいという、
ある程度受け手に判断をお任せする要素もあるようです。

「まで」については何か物足りなさを感じるところもありますが、
終止形なのでこのまま文が終わっても問題ありません。

ただし、取引先や目上の人相手の場合は以下のような印象を与える場合がありますので要注意。

  • 文字の見た目上で物足りなさ=タメグチ風に見える、ぶっきらぼう、雑な印象
  • 何を勝手に急いでるの?という印象
  • 追って詳細な連絡が来るのかな?という想像(追加連絡がない場合心象悪化)
  • 態度が大きい(悪い)という印象(目上の人でなく部下などから来た場合)

※これらはあくまで受け手の主観で個人差があります。

こ、、、これはリスク考えると使用難易度高そうですね。
日本語としては問題なく正しいのですが、受け手側の主観的印象という読めない要素もあるため、
リスク回避のために使用時はじっくり慎重に考えて使うのが良さそうです。

とはいえそこに時間を費やすのであればもっと生産性のある仕事に時間をかけた方が良いので、自信のあるビジネス上級者以外は使わないというのが手っ取り早いかもしれません。

置き換え方法は?

「取り急ぎ」は「まずは」に置き換え、

「まずはご報告申し上げます。」

などとするのが無難だといえます。

急いでないときにも「取り急ぎ」がクセになっている方は、
そのクセを「まずは」に変換できないか意識してみると良いかと思います取り急ぎ早急に。笑

「取り急ぎお礼まで。」はどうなのか?

上記「取り急ぎご報告(連絡)まで」の考察を踏まえると、このフレーズ、
さらにリスクと難易度が高めになります。

受け手側が感じる可能性のある主観(想定)としては

  • そもそもお礼を急かしてはいない(忙しいアピール?)
  • 不完全な本文で取り急ぎお礼するほど本当に忙しいということで後日改めてお礼来るのかな?
  • お礼が発生する出来事が発生した時間から現在までの経過時間で、急いでくれたかどうかは分かる
  • 気持ちを込めたお礼メールでもタイピング工数の差ってプラス2~3分では?

、、、という訳で、迅速にお礼をしたいという気持ちは大切なのですが、お礼を言いたい側が急いでるという自発的意思表示は特に強調しなくても良さそうです。

お礼は迅速であれば経過時間(当日中にお礼)という結果と事実にて充分に相手に誠意が伝わります。
「私、急ぎました!」という情報は本当に必要なのか?と考えると、
迅速なお礼というのは心構えとして持ちつつも、「急いでいる」と思われるフレーズは使うメリットもさほどなさそうです。

年がら年中取り急ぐのであれば、「心を込めた長文お礼テンプレート集」のストックを充実させて、
心のこもったお礼テンプレ集からシチュエーションに合ったテンプレを一瞬で用意できるようにしたほうが時間短縮にもなりますし、急いでいる意思表示をする必要なく迅速にお礼も出来て一石二鳥です。

例外として、メール本文が簡素でなく感謝の気持ちや尊敬の念、今後の意気込みなど長々と丁寧に記載されていれば、文末で「取り急ぎお礼まで」を使用しても悪印象リスクはかなり軽減されるので使って良いと思います。

置き換え方法は?

こちらも「取り急ぎ」を「まずは」に置き換え、

「恐れ入りますが、まずはメールにて御礼申し上げます。」

などとするのが無難だといえます。ええ、取り急ぎ。

その2:「なるほど」シリーズ

これはメールというより口頭での方がよく使われるのですが、
面白い日本語ですのであえて触れていきます。

「なるほどですね」については営業マン界隈でもよくネタや話題になる用語です。
これは日本語として間違っているという自覚を持ちつつも、フランクな関係性の場であったり、特に誰の気持ちも阻害しなそうでもあり、半分許容されているような慣習とでもいうべきか、ついつい使ってしまいます。私もうっかり使いますし、今後も使ってしまうでしょう。

が、「なるほどですね」については比較的笑い話で済んでも、「なるほど」についてはそうでは済まされない事があります。安易にマネするのは避けましょう。

ほとんどの中堅以上ビジネスマンの人であればリスクを避けられているかと思いますが、
体感だとここ10年ちょっとで20代前半~中盤の方の間で使用頻度が爆上がりしており、
安易にふさわしくない相手・シチュエーションで使ってしまい、
知らず知らずの内に取引先から嫌われていたり信用を失っている可能性が多々あります。

なぜ駄目なのか。
自分でも上手く説明できなかったので、これを機会に情報整理・考察をしてみました。

「なるほど」を使うべきでないシチュエーション

中堅以上のビジネスマンであればある程度自然と身についている謎の教養、
「なるほど」を使うべきではない相手・シチュエーションはこれらです。

  • 上司
  • 目上の人
  • 年上
  • 権威のある人
  • 取引先(こちら側がお金を頂いている&信頼関係がまだ未熟)
  • お叱りを受けている時
  • アドバイスをいただいている時
  • 指示を受けている時

※ただしフランクな関係性、深い信頼関係構築後は例外あり

どうやら、自分でも自覚はほとんどありませんでしたが、
目上の人相手、謙遜すべきシチュエーションにおいては無意識で使用を避けているようです。
(『新明解国語辞典』(三省堂)においても「目上の人には用いない」と明記してあります。)

そもそもなるほどとは?

起源まで遡った本当の意味(出来る限り、という意味らしい)があるようですが、今回は割愛します。

なるほどは現代では主に以下の二通りで使われています。

■副詞パターン
(それまでの話題、主張、説などを聞いて)その通りだというように同意したり、
自ら納得したりする気持ちを表す。ほんとうに。たしかに。

■感動詞(感嘆詞)パターン
相手の言葉に同感である気持ちを表す語。発する表現。

同意≒評価側目線というところに何かヒントが隠されているような気がします。
しかし詳しくは。。。まだこれだけではよく分かりません。

品詞そのものの意味で考えてみる

■副詞のなるほど
→調べたところ、副詞は単体では意味が成立せず、敬語表現は存在しません

ということは、単体で文になりえる感動詞(感嘆詞)に今度こそヒントがありそうですね!

■感動詞(感嘆詞)のなるほど
→調べたところ、感心して褒めること、なげきかなしむこと、敬語表現は存在しません。

整理しましょう。
敬語にはならない、同意(評価)、感心する。。

ここまでの情報を合体していくと・・・!!!見えてきましたね!

目上の人相手などに「なるほど」がふさわしくない理由

なるほどは「うん」とか「あぁ」と同じく、そもそも敬語にはならない感動詞です。
(この時点で「なるほどですね」は日本語として間違い。)

さらに、たとえ自分が

「なるほど(敬意感服マジリスペクト!)」

という意味で使っていても、口頭で落ち着いた雰囲気で淡々と、

「・・・なるほど」
メールでも簡素に
「なるほど。」

と使ってしまうと、受け手側では
「なるほど(上から目線評価)」

と受けとめられてしまうリスクがありそうです!

誰にでも使ってはいけない理由は、

  • 上から目線だと思われる(勘違いされる)
  • 目下の人間にタメ口(対等語)を使われた

と受けとめられる場合があるからなのですね。

 

例えば貴方が新卒就活中の学生相手に面接官をやっていて

学生「御社の○○はどのような○○なんでしょうか?」

面接官の貴方「○○で○○なところですよ」

学生「・・・ふむ。なるほど。」

って言われたらどう感じるでしょうか?

これに対し「何も感じない」という若者が増えているらしい(いまだ信じられない)
のでこの記事を書いているということもありますが、まっとうなビジネスマンであれば

「この学生、態度がでかい!?」

と思う事の方が多いと思いますので気をつけたほうが良いでしょう。

どうしても「なるほど」を使いたい場合

「なるほど(敬意感服!)」
「なるほど(上から目線評価)」
「なるほど(対等関係&同意)」

のどれだか分からないのが元凶だということで、それを踏まえれば上手く使いこなせそうです。
明るく元気よく、上記例カッコ内の敬意感服の意も続けて口頭で添え、

「(元気よく)なるほど!さっすが先輩ですね!その発想はありませんでした!感服ですマジリスペクト!!」

と、敬意感服の相槌なるほどであることが伝わりやすく表現すると、
無駄に信頼を損なわずに済みそうです。

ただし、そこまで慎重に考察してまで「なるほど」単体での相槌を使う事にこだわる事もありません。
面倒であれば絶対に失敗のないフレーズに置き換えましょう。

置き換え方法は?

  • ただの相槌であれば「はい」「ええ」
  • 理解した旨を伝えたい時は「承知しました」「かしこまりました」
  • 感服や驚きの意を伝えたい「おっしゃるとおりです」「さようでございますか!」

など、いくらでも替えの言葉はありますね。

例外

ポジショントーク的に自分を凄い人に見せたい時、もしくは本来不利な状況をなるべく対等に持っていきたい場合に意図的に使う場合がありますが、虚栄が見透かされたときには思わぬしっぺ返しをくらうことになりかねないのでリスクを伴います。
本当に実力と実績が伴っているハイパフォーマンスプレーヤーの使う「なるほど」は安易にマネするのは避けたほうが良さそうです。

まとめ

参考になりましたでしょうか。

優秀な人を見て盗め!マネをしろ!と古来よりよく言われてはいますが、
安易にマネしてはならない事もありそうですね。

本記事を読んで若手の人に
「なるほどー取り急ぎリョ。わかりみが深みーとりまナシよりのアリ!」

とでも心の中で思って頂けたら幸いです。

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