皆さんの周りには、同じ時期に入社したのに自分より仕事が早い同期や、同じ仕事をしても自分の半分くらいの時間で終えてしまう先輩がいないでしょうか?
広告運用者であれば、アカウント構成を考えるのが早い人、アカウント構築がとても早い人、報告資料の作成が早い人、改善策を考えるのが早い人、メールの作成が早い人などです。もちろん高い品質や正確な構築・設定は前提ですが、人よりも早く人と同じ品質で仕事をする人が身の回りにいるはずです。運用型広告に携わるようになって間もない方や、広告運用者として伸び悩んでいる方には特に、こういった「早い人」を真似してほしいなと思っています。
広告運用者の仕事
広告運用者の仕事の大部分は「広告の運用」です。商材理解からペルソナ選定、アカウント構成の検討、広告文作成などなど、これらはどれも正解がないですし、使おうと思えば無限に時間を使えてしまいます。成果を出すためには必要な仕事ですが、時間は有限です。納期や他のお客様との兼ね合いもあるので、ある程度の時間を費やしたら構成や広告文などを決定しなければなりません。広告運用者は限られた時間の中でいかにこの「成果を出すための仕事」に時間を割けるか、がポイントです。
逆に、アウトプットが決まっているものやルーチンワークは出来る限り効率的に行い、上記の広告運用に時間を割きたいところです。その例として以下のものが挙げられます。(全ての運用者に当てはまるものではないと思います。)
- 毎日の予算管理
- 各種資料(キャンペーン構成案、報告資料、改善提案資料など)の準備
- メールやチャットツール(定型文・ユーザー辞書)
- タスク管理
- キャンペーン構築(媒体エディターの使い方、CSVファイルの作成など)
毎日の予算管理
予算管理の方法・定義は人によって様々だと思いますが、朝イチにアカウントのインプレッションを確認して昨日分の利用金額をエクセルファイルに記載する場合、Googleのアカウントはクライアントセンターで一覧表示してインプレッションと利用金額の確認が可能です。アカウントの調整は後で行うものとして話を進めていますが、運用しているアカウント数が多いと、すべてのアカウントを開くのも大変なので、クライアントセンターで一覧表示して確認するのがおすすめです。クライアントセンター内に他運用者のアカウントがある場合は、ラベル機能などを利用するといいと思います。
Yahoo!のアカウントはアカウントそれぞれに個別のURLが割り振られているので、アカウントごとにブックマークしておくのがおすすめです。すべてのアカウントをフォルダに入れておけば、フォルダ内すべてのブックマークを一気に開くこともできるので、一つ一つのアカウントを開くより時間を短縮できます。
また、Google広告であればGoogle広告スクリプトを使って利用金額をスプレッドシートに自動で記載することができるので、こちらも是非活用してみてください。
【これから始めるアドワーズスクリプト】第1回:アドワーズスクリプトの概要とできること
各種資料(キャンペーン構成案、報告資料、改善提案資料など)の準備
複数回使う資料は必ずテンプレート化しておきましょう。ExcelやPowerPointでの資料を毎回1から作るのは時間がかかりすぎます。一度、テンプレートを作って、今後は必要事項を記入していくだけにしておきましょう。前回使った資料をそれ以降に使い回すのは、前回の内容を消し忘れる事もありますし、消す行為にも時間がかかるので、あまりオススメしません。
またExcelファイルで関数が複雑すぎたり、編集が必要な箇所が多くてどこをどう編集すればいいかわか忘れてしまった、なんてことが起きないようにテンプレートを作った際に編集方法や使い方をまとめておくのもオススメです。
メールやチャットツール(定型文・ユーザー辞書)
定期的に使う長めの文章は定型文として保存しておきましょう。Gmailには定型文を保存しておける機能がありますし、メモ帳に保存しておくだけでもかなり効率化できると思います。
また、一文程度の文章はユーザー辞書に登録しましょう。僕も3〜4回同じ文章を打ったらユーザー辞書に登録するようにしています。例えば「ごふ」とタイピングすると「ご不明点などございましたらお気軽にご相談ください。」ですし、「メール」とタイピングすると会社の個人メールアドレスが候補の単語に上がるようになっています。
タスク管理
タスク管理がきちんとできると、納期ギリギリで慌てたり、タスクを忘れてしまった等と言ったトラブルを回避できるので、自分に合ったタスク管理の方法を見つけましょう。無料で使えるタスク管理ツールもたくさん存在するのでいろいろ試してみることをお勧めします。僕はGoogleカレンダーでタスク管理を行っています。発生したタスクは細かいタスクも含めてすべてカレンダーに入れ、定期的に発生するタスクは繰り返し設定をしています。
タスク管理のポイントとして、個人的にはタスク管理ツールは一つにまとめることをお勧めします。見る場所が沢山あると見落とす可能性が上がるので、1つにまとめてしまった方が漏れも少ないですし優先順位もつけやすいように思います。また、細かいタスクも必ず登録しましょう。「少しだから覚えていられる」は危険なので、自分の記憶力を当てにせず、タスク管理ツールに登録するのが安全だと思います。
アカウント構築(媒体エディターの使い方、CSVファイルの作成など)
アカウントを構築する際は媒体が提供しているエディターやcsvファイルを使った入稿を行うと思います。エディターやExcelの使い方次第でアカウント構築が劇的に早くなります。
エディターやExcelにはショートカットキーが存在するので、これらを使う事で入稿作業にかかる時間はかなり短縮されます。Excelにはクイックアクセスツールバーといった機能もあるので、自分の使いやすいようにカスタマイズしてみてください。
Google Ads Editor クイック リファレンス(Windows)
Yahoo!プロモーション広告 ヘルプ ショートカットキー一覧
Excel爆速化!クイックアクセスツールバーおすすめのコマンド表示
サポートツールの導入
自身でできる限りの効率化を行っていて、さらに効率化したい場合はサポートツールの導入も検討してみてください。弊社でも上記のような広告運用に関連する業務を効率化するためにLisketというリスティング広告とSNS広告の総合支援ツールを開発しております。たくさんの業務に追われて、運用する時間がなくて困っている運用者の方は是非一度Lisketのページをご覧いただけると嬉しいです。
まとめ
これらの業務の効率化は、広告を運用する時間を増やせる=本来すべきことである、成果を上げるために費やす時間を増やすことが出来ます。ルーチンワークは毎日行うことだからこそ、改善した時の影響は大きく、1日5分の改善が年間で数十時間の改善にも繋がります。少しの違いだからといって軽く見ないで、一度自身の業務を見直してみてはいかがでしょうか?
補足・・・個人的に業務改善のためにはまず「測る」ことをオススメしています。先輩が30分で行った業務は自分なら何分かかるのかストップウォッチで測る。周りと同じ業務であれば、みんなで1日の業務を10分単位とかでメモしてみて、自分のどの業務が早くて遅いのか確認したほうがいいです。自分の中の「効率的」や「早いやり方」を定量的に判断するためにも、周りと比較するのは有効な手段だと思います。