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【これから始めるアドワーズスクリプト】第1回:アドワーズスクリプトの概要とできること

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リスティング広告の運用をしていると、日々様々な業務が発生します。予算管理、入札調整、キーワードの除外登録、効果検証、アカウントの初期構築、追加入稿、新しい施策の提案、お客様への報告など様々で、担当するお客様も増えてくると次第に業務量が増えていき、1日ドタバタして結局何も成果物がない、、、といった事態が起こりがちです。

積極的にツールを導入したり、仕事の進め方を見直したりして、業務の効率化を図っている方も多いと思います。弊社でも効率化のためにリスティング広告運用総合支援ツール「Lisket」を開発しており、日々運用者の生産性向上に努めているのですが、中にはこういったツールを導入できない事情を抱える企業様や、ツールを導入する程ではないがもっと効率的な仕事の進め方を探している方々もいらっしゃると思います。

そんな中で私が業務効率化のためにオススメするのは「アドワーズスクリプト」です。毎日行うパターン化されたアカウントへの変更や、AdWords管理画面から手動で調整するには手間がかかる設定をアドワーズスクリプトで簡単に行うことができます。最初の導入にいくつか対応が必要ですが、一度設定してしまえば後はほとんど手をかけなくて済むため、継続的に対応が必要な業務は自動化することで、長期的に見ると大きな効果を発揮すると思います。本記事ではアドワーズスクリプトの概要や、出来ることについてご説明していきたいと思います。
※導入方法や使用例などは次回以降の記事でご紹介する予定です。

アドワーズスクリプトとは?

アドワーズスクリプトについて、公式サイトでは以下の様に紹介されています。

AdWords スクリプトは、ブラウザベースの IDE で、シンプルな JavaScript を使って AdWords データをプログラム制御するための手法です。1 つまたは複数の AdWords アカウントを対象に、一般的な作業の自動化や外部データとのやり取りを実現できます。

引用:https://developers.google.com/adwords/scripts/?hl=ja

JavaScriptと呼ばれるプログラミング言語をAdWords管理画面から直接実行できるもので、アカウント内のアイテムに変更を加えたり、スプレッドシートに配信データを出力したりと、時間のかかる作業を自動化して効率化を図ることができます。

ユーザーの中には、「JavaScript」や「プログラミング」と聞くと身構えてしまう方もいらっしゃると思いますが、アドワーズスクリプトを利用する際に使うコードは公式サイトやその他のサイトで様々なサンプルが公開されており、目的に応じて無料で利用することが可能です。また、それらの設定を変えずにそのままご利用いただくことも、必要に応じて変更を加えて利用することも可能です。「JavaScript」や「プログラミング」に長けていない方でも、サンプルコードを参考にしていただければ導入のハードルはそこまで高くないと思います。

AdWords管理画面では以下の場所から利用することが可能です。リニューアル版管理画面の場合、右上のツールボタンをクリックすると、「スクリプト」(画像赤枠)が表示されます。

「スクリプト」をクリックすると以下の画面になります。ここから「+ボタン」をクリックして、スクリプトを新規作成していくことが可能です。

どんなことができるの?

アドワーズスクリプトでできることは様々ですが、ここでは運用者の業務効率化に繋がるものをご紹介したいと思います。

  1. 広告配信結果をスプレッドシートに出力する
  2. キーワードの入札単価設定を変更する
  3. 日予算設定を柔軟に変更する
  4. 広告のリンク先がエラーになっている場合にメールで通知する

1.広告配信結果をスプレッドシートに出力する

アカウント単位やキャンペーン単位の配信結果だけでなく、特定の広告見出しが含まれる広告や、特定の最終ページURLが設定されている広告など、様々な条件に基づく配信結果をスプレッドシート上に出力し確認することが可能です。

新しい広告の配信結果は、スクリプトの実行を通じていつでもスプレッドシートに出力し確認することができます。更に作成したレポートをメールで送信することも可能ですので、お客様にお送りしていた数値報告もアドワーズスクリプトを使えば自動化することができます。

参照:Ad Performance Report

2.キーワードの入札単価設定を変更する

AdWords管理画面で設定できる入札単価調整の自動化ルールと同じようなものをアドワーズスクリプトで利用することができます。たとえば、前週に1,000回以上のインプレッションを獲得したすべてのキーワードに対して、クリック単価を30%引き上げるといった調整を自動化することも可能です。

入札単価の調整は成果に大きく影響するものです。アカウントの運用ルールや単価調整のルールが明確でパターン化されているのであれば、自動化して機械的に調整を行う事で、精度を高め、作業時間を短縮することが可能です。

参照:マルチビッダー

3.日予算設定を柔軟に変更する

予算配分のルールを設定して、キャンペーンの予算を日単位で動的に調整することが可能です。例えば、予算が毎日均等に使われていることを確認しながら、その日以降の新しい予算を算出し設定することが可能です。そして、割り当てられた予算に達すると、それ以上は費用が発生しないよう予算をゼロに設定することが可能です。

過去の利用金額に合わせて、毎日のように予算設定を変更しているアカウントはこのスクリプトを利用することで、日々の予算設定業務を効率化することができます。

参照:Flexible Budgets

4.広告のリンク先がエラーになっている場合にメールで通知する

リンク先が何かしらの理由でエラーになってしまったら、できる限り早く対処したいところです。アドワーズスクリプトを利用することで、URLを定期的に確認し、エラーページになっている場合は指定のメールアドレスに通知するといった設定が可能です。エラーページのままでの広告配信をいち早く知ることができ、被害の抑制に役立ちます。

参照:Link Checker

スクリプトの種類によっては直接アカウントに変更を加えるものも多数あり、ちょっとしたミスからアカウントの設定が意図しないものになってしまう可能性もあります。サンプルコードが公開されているとはいえ、利用する際はテストアカウントや悪影響が起きないキャンペーンで試してから、実際のアカウントで利用することをオススメいたします。

まとめ

アドワーズスクリプトを上手く活用できれば、様々な業務の効率化を図ることが可能です。しかしながら、「色々な業務を自動化できたからアカウントを放置していい」というわけでは決してなく、空いた時間を人間にしかできない労働に充てて有意義に使えるといいですね。

導入方法や使用例は次回以降の記事でご紹介いたします。

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ブログ記事の中で広告運用の事例をご紹介することがありますが、実際の事例を一部加工した内容となっておりますのでご留意ください。

また、2018年7月24日よりGoogle AdWordsはGoogle広告に名称変更されました。それ以前の記事に関してはGoogle AdWordsと表記されておりますのでご了承ください。


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