前回の記事で、リスティング広告の入札価格が低いことで起こるデメリットをご紹介しました。簡単にまとめると、『安いと表示されなくて本来の目的であるクリックも集まらない』というデメリットでしたね。
そこで今回は、こちらもお客様からよくご相談をいただく、月額の広告費が少なすぎることによる弊害をご紹介したいと思います。これからリスティング広告を導入したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
リスティング広告は少額から始められる、というのは本当?
本などを読むと、リスティング広告のメリットは
- クリック課金式なので広告費分はアクセスを獲得できる
- 広告費の使い道がデータで確認できる
- 広告費が少額でも始められる
上記のようなものがよく挙げられていますが、『広告費が少額』という部分は他のものに比べて少しふわっとした表現ですよね。
実はこの『少額』という部分がミソで、
「だったら月額1万円でも効果は出るのか」
と言われると、ほとんどの商材の場合、答えはNOになってしまいます。
他媒体に比べて導入費用が少額と捉えるのがベスト
「じゃあ少額から始められるというのは嘘なのか」、というと、決してそういう訳ではありません。
これは、その他の広告と比べて導入費用が安くてすむよ、という意味で、その他広告というのは、TVCMや新聞・雑誌などのことを指します。
管理画面では月額での設定はしない
リスティング広告の予算って、どのように管理するかご存知ですか?
(今回はYahoo!リスティング広告、Google AdWordsについてお話します)
一般的に代理店のホームページを見ると、広告費や運用手数料は月額で表記されていますよね。しかし、運営管理の観点からお話すると、実は管理画面で設定できる予算は日予算のみなんです。
つまり、広告費を月額10万円と定めた場合、設定上は『日額3,333円』となります。
実はこの『日額』が、リスティング広告の予算の重要な考え方なのです。
日額予算とクリック単価、表示回数のバランスが大切
ではYahoo!やGoogleは、どのようにしてこの日額を管理しているのでしょうか。
リスティング広告では広告の配信方法を選ぶことができますが、今回は均等配信についてご説明します。
均等配信をざっくり言うなら、なるべく1日(24時間)広告をまんべんなく配信する、という設定です。
例えば、クリック単価が100円の場合、日額3,333円あれば、約33クリック獲得できる計算になります。このキーワードが1日に5000回以上検索されるキーワードの場合、均等配信しなければあっという間にクリックされて日額予算が尽きてしまいますよね。
この広告予算がすぐに尽きてしまうことを防ぐために均等配信設定時に行われるのが、広告表示のセーブなのです。
広告予算のセーブは確認できる
広告表示のセーブとは、検索したユーザー全員に広告を表示してしまうと予算が足りなくなってしまうので、検索したユーザーがいても広告を表示しない、というもの。
この数値は、インプレッション損失率(予算)で確認することができます。
この数値が高いということは、日額予算が足りない(対広告の表示機会)となるのです。