前回《リスティング広告の運用方針を定めていますか?》という記事で、運用方針は具体的にする必要があると書きました。
具体的に運用方針を定めるためのヒントとして、ロジックツリー(一般的なロジックツリーとは似て非なるもの)を作成してみました。
ロジックツリー:着目したい項目から伸びている枝をたどっていくことでより具体的な対策を考える事ができるもの
2012年末に掲載した《リスティング広告でよく使う略語と計算式【保存版】》も一読いただくとより理解が増すかと思います。
また、今回の記事を書くにあたってYahoo!プロモーション広告公式ラーニングポータルのロジックツリーの記事も参考にしています。
リスティング広告運用の成果を分解してみる
CPAを起点として各項目がどのように構成されているのかを分解していきます。
(各項目が以下の式によって求められることを前提としています)
- CPA = Cost ÷ CVs
- Cost = CPC × CTs
- CVs = CTs × CVR
- CTs = IMP × CTR
この図を見ながら具体的な作業に落としこんでいきましょう。
ロジックツリー内の項目は作業の分解であり、数値として扱っているわけではありません
※略語については過去記事で解説していますので、そちらをご参照下さい。
例 CVsを増やすには?
図をベースに考えるとCVsを増やすためには
1.CTsを増やす必要がある
2.CVRを増やす必要がある
さらに、CTsを増やすために
3.IMPを増やす必要がある
4.CTRを増やす必要がある
上記1~4を対策するということです。
(これが全てではないですが、一般的な各ケースに応じた対策例を挙げました)
■1の対策例 (CTs増)
・後述の3,4の対策をすることになります
■2の対策例 (CVR増)
・広告文を改善する
・リンク先URLを見直す
・除外キーワードを登録する
・ターゲティング設定を見直す
・ランディングページを改善する
■3の対策例 (IMP増)
・キーワードマッチタイプの緩和(完全一致→フレーズ一致→部分一致)
・キーワード追加
・入札強化(掲載順位を上げる)
・日予算強化(インプレッション損失が出ている場合)
・ターゲティング設定を見直す
■4の対策例 (CTR増)
・登録キーワードを見直す
・除外キーワードを登録する
・広告文を改善する
・入札強化(掲載順位を上げる)
・ターゲティング設定を見直す
例 CPAを下げるには?
図をベースに考えるとCPAを下げるためには
1.Costを減らす必要がある
2.CVsを増やす必要がある
2については上例の通りです。
Costを減らすためには
3.CPCを下げる必要がある
4.CTsを減らす必要がある
しかしこの対策はCVs減に繋がる可能性が高いためあまりオススメできない対策です。
■3の対策例 (CPC減)
・入札価格を下げる
・品質を上げる
・CPCの低いキーワードを登録する(ビッグワード→ミドルワード→ニッチワード)
まとめ
このようにリスティング広告で使う各種項目を数式をベースに分解することでリスティング広告運用でとるべき対策を見つけ出すヒントにしてもらえれば幸いです。
また、ここまでの話をまとめたものをPDFで用意しましたので宜しければご活用下さい。