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【Google広告】マイクロコンバージョンの精度について検証してみた

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前回はスマート自動入札(目標コンバージョン単価)の運用とその改善方法について解説しましたが、今回は最適化対象となるコンバージョンについて、解説・考察します。

スマート自動入札の機械学習では、コンバージョン「数」が少なくて機械学習の精度が低くなり、期待する効果が得られないケースもあります。そのような場合は、「コンバージョンの手前のアクション」をコンバージョンとして追加で計測するなど、学習に必要なデータを増やす必要があります。
そこで、適したコンバージョン地点はなにか、という考察もしてみました。

スマート自動入札導入時に必要なコンバージョン設定とは

まずは、最適化対象となる、機械学習に必要なコンバージョンについて説明します。

前提として、「コンバージョン列に含める」設定をしたコンバージョンが、機械学習の最適化に使用されます。

通常は以下の2通りを設定することが多いかと思います。

  1. メールフォームの送信完了
  2. 電話タップ

メールフォームの送信完了なら商談が始まるきっかけになるので売上に繋がりやすいコンバージョンといえます。

ただ、電話タップは必ず電話発信を伴うわけではないため、CVの質については微妙です。電話タップが増えても実際の電話発信数が伸びていない場合は、いっそのこと「コンバージョン列に含めない」設定をしたほうが良いかもしれません。

また、前述したように、上記2つの設定を行っても、コンバージョン数が少ないと、学習精度が低くなります。そのような場合は、以下の段落で解説する「マイクロCV(コンバージョン)を設定することで、コンバージョン数が少ないというデータ不足をカバーすることができます。

マイクロCV(コンバージョン)とは

本稿では、「コンバージョンの手前のアクション」のことを、マイクロコンバージョンと呼んでみます。

ここでいう「コンバージョンの手前のアクション」とは、例えば以下のようなケースです。

  1. 電話タップ
  2. メールフォームの閲覧
  3. 商品一覧ページの閲覧
  4. 滞在時間5秒&ページスクロール75%以上

上記は、直接フォーム送信等のアクションをするには至っていませんが、その前段階で興味・関心を持ったと思われる行動をしています。電話タップは実際の架電数に比例しないケースも多いため、私の場合はマイクロコンバージョンとして扱うケースが多いです。
アクションの近さでは、1>2>3>4の順で近く、マイクロコンバージョンの精度も高い傾向にあります。

マイクロコンバージョンは、「よりコンバージョンに近いアクション」を設定すると良いでしょう。

では、実際のデータを元に、スマート自動入札の学習精度が高くなるような、適したマイクロCVはなんなのかを検証してみました。

スマート自動入札に適したマイクロCVについて検証してみた

以下、マイクロCVの設定ごとに検証してみました。

例1:フォーム送信完了(メールCV)と電話タップ(電話CV)を計測した場合

電話タップ(電話CV)をマイクロCVとして計測した結果のデータが以下になります。

※メールCV割合という指標は、すべてのCV数の中で占めるメールCV数の割合です。以下の表の指標を元にした計算式ですと、
「メールCV」/「CV(マイクロ含む)」=「メールCV割合」
となります。

上記のアカウントでは、アカウント全体でメールCV割合が34.1%となっています。
一つ目を引くのが、GDNのメール比率が47.1%と非常に高くなっていることです。このアカウントでは、特にGDNで目標コンバージョン単価が有効に機能しており、電話CVは適したマイクロCVと言えそうです。

例2:フォーム送信完了(メールCV)とメールフォームの閲覧数を計測した場合

メールフォームの閲覧数をマイクロCVとして計測した結果のデータが以下になります。
こちらのケースでは、3つのアカウントのデータを挙げています。

※こちらの「メールCV割合」も前項同様の意味合いです。計算式は以下になります。
「CV(メール)」/「コンバージョン」=「メールCV割合」
となります。

アカウントによってまちまちですが、総じてメール割合が20%を超えています。メールフォームの閲覧閲覧は、フォーム送信完了と相性が良いマイクロCVと言えそうです。

例3:フォーム送信完了(メールCV)と、ページ滞在時間5秒&スクロール75%以上のアクションを計測した場合

ページ滞在時間5秒&スクロール75%以上のアクションをマイクロCVとして計測しました。
その結果のデータが以下になります。

※こちらの「メールCV割合」も前項同様の意味合いです。計算式は以下になります。
「CV(メール)」/「CV(マイクロ含む)」=「メールCV割合」
となります。

上記の通り、非常にメールCV割合が低く、1.2%となりました。
「ブランドキーワード」キャンペーンで20.0%となりますが、「一般キーワード」キャンペーンでは0.8%となっており、実にマイクロCV125件に1件のメールCVの換算となってしまっています…。

ここまで低くなってしまうと、自動入札で最適化を図ろうにも、精度が低すぎてメールCVを増やすのが困難になってしまっています。滞在時間を10秒にするか、またはスクロールを90%以上にするなどにより、よりコンバージョンに近いアクションにするような調整が必要そうです。

それを踏まえても、電話タップやフォーム閲覧と比較して非常に低いメールCV割合になっているため、1ページで完結する、フォーム埋め込み型のwebページは自動入札には適していない、と考えても良いかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

マイクロCVによって、メールCVの割合が如実に変わってくることが分かるかと思います。
自動入札を導入するにあたっては、このメールの割合に着目して、有効に機能しているかをチェックすることが重要です。

仮にメールの割合がマイクロCVの1%だった場合、CV100件が120件に増えても、メールのCVは1.2件にかならず、最適化の効率が悪くなります。

マイクロCVが適切に設定されているのか、有効な設定になっているのか、定期的に見直してみると良いかもしれませんね。

おまけ:最適化前提のWebサイト制作を考えてみた

これまでの話で、フォーム閲覧が効果的なマイクロCVであることが分かってきました。
そうなると、最近流行りのLP内にフォームが埋め込まれてるケースでは、設定することができません(URLの遷移がないので)。

その他、料金ページであったり、商品ページ、会社概要、等効率の良さそうなページは他にもあります。

自動入札前提の配信と考えた場合、このように「ページ遷移ができる」Webサイト作りが重要になります。要所要所で、ページを分けることで、運用にも最適なWebサイトを作ることが出来るのではないでしょうか?

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