こんにちは。小野です。
さて、みなさまは広告文やバナーを作成する時、どのような点に気をつけていますか?
はじめて広告を作成する場合は競合他社様や有名な広告を参考に作成される方も多いのではないでしょうか。しかしながらよく見る広告がお客様の商材や目的に適しているとは限りません。そこで今回は「よく見かけるけど安易に真似しないほうが良い広告表現」についてお話したいと思います。
NO.1、最上級表現
「売上NO.1」「国内最大の品揃え」などの表現は広告ではよく見かけますね。しかしながら、こういった表現は誇大広告、不当広告にあたる恐れがあるとされ、例え事実であっても不承認となることがあります。
Google広告で最上級表現を使用するためには、広告のランディング ページに第三者による根拠付けのリンクの記載が必要になります。
Yahoo!の場合、テキスト広告では検索・ディスプレイ問わず最上級表現を使用することはできません。バナー広告では画像内に第三者によるデータ出典・調査機関名および調査年が明記されていること、その調査年データが過去1年以内であることが条件となります。
また、テキスト広告で最上級表現を使用する場合には、少し範囲を広げた表現であれば承認されることもあります。例を挙げると「国内最大の品揃え」は不承認になりますが「国内最大級の品揃え」であれば承認になる場合が多いです。これに関しては媒体側から使用可能な表現が明確に提示されているわけではないので実際に入稿・審査を行ってみることでしか確認はできませんが、個人的には「最大クラス」「最上レベル」など、ここだけが唯一トップ!ではなくトップの中の数あるうちの一つという表現であれば承認になる可能性が高いと思います。
自分以外の商標
有名ブランド商品などを取り扱っているお店であれば、それを広告でも訴求したいと考える方は多いと思います。しかしながら商標登録されているブランドや商品名を広告で使用すると以下のような制限ステータスとなる場合があります。
ステータス自体は不承認ではありませんが、この状態になると広告はほとんど表示されません。
商標登録されているすべてが対象ではありませんが、ポリシーセンターの記載内容に該当する場合、および商標権所有者様がGoogleに対して有効な申し立てを行われた場合にこのような制限がかかります。商標に関する詳しいポリシーはヘルプページをご参照ください。
ご自身が商標権を所有している場合や、商標権所有者様から使用許可を頂いている場合は、必要な手順を踏んで申請を行えば制限を解除することができます。詳しい手順については弊社過去記事をご参照ください。
こちらも事実に関わらず使用ができませんのでご注意ください。例えばリサイクルショップの広告では、実際に取り扱いがあったとしても、広告にブランド名等を表記すると制限がかかる場合があります。
商標権を所有していない場合は「人気の携帯X」(iPhoneX)など商標権に引っ掛かるフレーズを避けた上でユーザーにも分かる表現を使用するのも解決方法の一つです。しかしながら表現によっては事情を知らないユーザーに不信感を与えてしまう場合もあるので注意が必要です。
商材のわからない広告
「驚きのダイエット方法とは」など、広告だけでは詳細を説明せずクリックへ誘導するタイプの広告、よく見かけますよね。しかしながらリスティング広告を使用しており、成果獲得を目指して配信を行っているのであればこちらはおすすめできません。
リスティング広告の多くはクリック課金型のため、クリックした段階で費用が発生します。つまりなるべく成果獲得単価を抑えたいのであれば成果に結びつく可能性の高いユーザーにだけクリックされるのが理想です。詳細がわからない広告の場合、確度の低いユーザーも流入するため、流入は増えますがその分広告費用ももちろん高くなります。
例として下記の2つのバナーを比較してみましょう。※バナーは架空のものです。
リンク先はどちらもダイエットサプリの通販サイトです。
おそらく同じ条件でこの2つのバナーを配信した場合、クリックされやすいのは左のバナーでしょう。「食べても痩せる」というフレーズは痩せたいと考えている人なら誰にとっても魅力的です。しかし裏を返せば痩せたい人なら誰でもクリックする可能性があるということになります。つまりクリックしてから「サプリメントを買うほどじゃないかな…」「価格帯が高いからやめておこう」となり、離脱する可能性も高いことになります。クリックへ誘導するタイプの広告は特にダイエットのような誰でも関心を持ちそうな商材では、確度の低いユーザーを大量に流入させ、広告費用を圧迫する恐れがあります。
一方右のバナーはクリック数自体は少なくなるかもしれませんが、商材がサプリメントであることや価格を知ってからクリックするため、サイト流入後にミスマッチが起こる可能性は低くなります。そのため右のバナーから流入したユーザーの方が成果に繋がりやすく、左のバナーと比較して広告費用も安くなる可能性が高いと言えます。
クリックへ誘導するタイプの広告は、ユーザーがクリックを行った時点で広告掲載側が報酬を得たり、リンク先のサイトの閲覧者が購買至ったときに利益を得るアフィリエイト広告である場合が多いと考えられます。クリック課金型の場合はクリックが発生すると広告主側に料金が発生するため、とにかくサイトへの流入を増やしたい場合以外ではおすすめできません。
まとめ
普段よく目にする広告でも、自社の広告には適していない場合、そもそも使用できない表現の場合もあります。なんとなくよく見る広告や目を引く広告の真似するのではなく、広告出稿の目的に合わせて最適な広告を作成したいですね。