運用を行っていて施策・調整によってCV数が改善することは非常に喜ばしいことですよね。
しかし、意図しないCV数増加は嬉しい半面、はっきりした原因が分からず不安に感じますね。
今回は実際に起こったCV数増加事例をご紹介します。
案件概要
案件は美容製品のECサイトで、購入をCVとして計測しています。
アカウントに関しては長期間運用をしており、最適化ができている状況です。
しかし、上図のようにある1日だけCVが急増していました。
使用費用も増えておりますが、この日以前には若干の入札調整のみで、大きな施策変更は行っておりませんでした。
分析してみる
キーワード
CV急増が発生した日に期間を絞り、アカウントを調べたところ指名系キャンペーンで費用・CVが増加していました。そこで同キャンペーンのキーワードを調べてみました。
キーワードについては、ほぼ製品名の完全一致で費用を使用し、CVを獲得していました。
しかし、製品名系キャンペーンに関しては以前からCVが見込めるキャンペーンであり、既にインプレッションシェア90%以上を維持している状態でしたので「使用費用の増加⇒クリック数・検索母数の増加」と考えられます。
時間別
次に時間別で調べてみました。
13時に最も多くCVを獲得し、それ以降もCVが獲得できています。
恐らく、13時に何かが起こって、その影響が後の時間帯まで影響していると考えられます。
デバイス別
デバイス別で調べたところ、全てスマートフォンからのCVとなっていました。
ただ、このアカウントでは元々PCよりもスマートフォンからのCVが多かった為、不自然な点はありません。
地域別
地域に関しては、人口の多い「東京都」「大阪府」でのCVが多いですが、CV獲得ができている地域に偏りがない為、特定の地域で何かが起こったことは考えにくいです。
まとめると。。
分析した内容をまとめると、以下となります。
- 製品名での完全一致でCVが増加
- 検索母数が増加している
- 13時に何かが起こった
- 全てスマートフォンからのCV
- 地域ごとの偏りはない
検索母数の増加からリスティング広告の影響というより、外部要因という予測は立ちますが、それ以上のことは管理画面からは判断がつきませんでした。
お客様に聞いてみる
管理画面内での分析に限界を感じたのでお客様に分析内容を伝え、何か変化はなかったかを訪ねてみました。すると「インスタグラムにてあるモデルの方が製品についての投稿を行った」との返答が返ってきました。
実際にモデルの方の投稿を確認すると、その日の13時頃に製品名を記載した投稿をしており、管理画面で分析した内容とも一致しますので、この投稿がきっかけで検索母数が増加したと考えられます。
まとめ
今回は偶然ではありましたが「インスタグラムで認知 → Googleで刈り取り」がうまくできた例になるかと思います。
普段、Yahoo!とGoogleで運用を行っていると新たな施策を考える際も、Yahoo!・Googleの中で考えてしまいがちですが、今回のようにSNSでの認知や、特定の地域でのチラシ配布など他の媒体も使って、アシストコンバージョンから考えられる運用者になりたいですね。
また、別媒体での影響につきましては、弊社過去記事もございますのでご参照下さい。
メディアの力恐るべし!《リスティング広告》