みなさんこんにちは。
前回の記事、意味のないデータ分析はもう止めませんか?【リスティング広告】ではどんなに時間をかけて高度な計算をした分析結果であっても、その後何かしらの意思決定につながらないのであれば全て無駄になってしまいますよ、という話をしました。
今回は、似たような話ですが報告書・提案書の作成においても同じようなことが言えるので、その辺りをお話したいと思います。
ドリルを買う人が欲しいのは「穴」
ドリルを買う人が欲しいのは「穴」
というのは、1968年に出版されたセオドア・レビット博士の著書「マーケティング発想法」の冒頭に登場する格言です。(実はこの名言、博士の言葉ではなくレオ・マックギブナという人の言葉を博士が著書中に引用したものです。)
ドリルを買いたい人はドリル自体が欲しいのではなく、ドリルを使って開ける「穴」が欲しいんですよということですね。もっと言うと、その「穴」は何かしらの目的のために開けたいのです。例えばDIYで棚を作るためのネジ穴としてであったり、自宅の壁に絵画を掛けるための穴を開けたかったりといった感じですね。
「ドリル下さい!」
と言われて
「ぃよぉろこんでぃ!」
と様々な仕様のドリルを紹介しても顧客の要望は叶えられないでしょう。
穴を開ける目的、穴を開ける対象の材質、開けたい穴の大きさ等をしっかり理解してからでないと最適な提案はできませんよね?
報告書・提案書を欲しい人は分厚い紙の束を欲しいのではない
ここまでの話は報告書・提案書を作る場合でも同じようなことが言えると思いませんか?
顧客は報告書・提案書とタイトルの付いた分厚い紙の束(データかもしれませんが)を欲しがってると思いますか?違いますよね。
顧客は報告書・提案書を何かしらの意思決定の根拠なり材料として使いたいのです。
報告書を下さいと言われ、杓子定規に様々な視点での分析を行い表・図・数字を羅列した数値報告書ではマーケティングに長けた賢い人でない限りその報告書を意思決定には活かせないでしょう。
提案書を下さいと言われ、とにかく旬の広告配信メニュー(Twitter、Facebook、DSP、インフィード広告など)の特徴や価格を羅列し実施した場合の数値シミュレーションを添付した程度の提案書では受注には至らないでしょう。(この場合最早提案書ではなくパンフレットですけどねw)
結局報告書・提案書においても顧客の課題・問題・やりたいことをしっかりと理解してはじめて顧客にとって価値のあるものが見えてくるのです。
この点をしっかりと念頭に置き顧客にとって本当に価値のある物を提供できる人材になりたいですね!
今日はこの辺りで失礼致します。
おまけ
アメリカのロックバンド、MR.BIGのギタリスト、ポール・ギルバートは最高のドリルを探し求め日本の電動工具メーカー「マキタ」のドリルに辿り着きました。そして、マキタのドリルを非常に気に入り同社のイメージキャラクターにまでなってしまいましたww
ただ、彼はドリルを「穴」を開けるためではなく「ギターを弾くため」に探していたんですけどねww