みなさんこんにちは。
今回は配信するマッチタイプを厳選したことによってCPA抑制につながった事例についてご紹介します。
度々マッチタイプについての記事を書いている気がしますが、それだけ重要な要素だと考えていますので、今回もお付き合いいただければ幸いです。
案件概要
今回ご紹介する案件概要は以下となります。
- 商材:業務用の机や椅子の販売、製作
- 配信媒体:Google
- 配信エリア:全国
- 目標:お問い合わせ数や注文数の増加
経緯
業務用の机や椅子は時期によって需要が増減するため月ごとに広告費を変更して配信を行っていました。元々はより多くのCVを獲得するためやCVに繋がりやすいキーワードを見つけるために部分一致メインの構成で配信していました。CVクエリがばらける傾向があったため、部分一致メインでの配信もパフォーマンスは悪くなくお客さまにもある程度ご満足いただけていた状況でした。
業務用の机や椅子は時期によって需要が増減するため、これまでは閑散期には入札を抑制してクリック数を多く集めるといった調整を行っていました。1年以上の配信を経て多くのデータが蓄積されてきたため、一度部分一致を停止し完全一致のみで配信することを提案しました。前述のようにCVクエリはばらける傾向があったため、これまでCVを獲得しており、かつCPAの安いものを完全一致として登録し配信を行いました。
配信結果
それぞれ各1ヶ月でのデータ比較実績は以下の通りです。
部分一致やフレーズ一致を停止したことで、表示回数やクリック数は減少していますが、クリック率やCVRといったそれ以外の数値については軒並み上昇しています。その結果、CPAの大幅な抑制につなげることが出来ています。
要因
上記データを踏まえて、CPA抑制につながった要因を1つずつ見ていきましょう。
広告文とのマッチ度が高まり品質が向上
確度の高いマッチタイプに絞ったため、クエリと広告文のマッチ度が高まりクリック率向上に繋がっていると考えられます。また、その影響で広告の関連性や品質も向上しクリック単価も大きく抑制できています。
CVR向上
見込みの高いクエリでサイトへ多く流入させられているためCVR向上にも貢献しています。単純に見込みユーザーを狙って囲ったことでお問い合わせや受注数の率が向上しCPA抑制につながったということですね。
インプレッションシェアの増加
部分一致メインで配信していた時には50%程度だったインプレッションシェアが完全一致のみに切り替えたことで80%を超える数値まで上昇しています。これによって、完全一致キーワードの機会損失が少なくなり、より多くの見込みユーザーに配信することが出来ていると考えられます。
おまけ
では、マッチタイプごとにキャンペーンや広告グループを分けて配信した場合はどうなるのでしょうか?結論から言えば、こちらのやり方についてはオススメしません。そもそもキャンペーンや広告グループごとに分けてしまった場合は統計情報の収集が遅くなり全体のパフォーマンス低下につながる恐れがあるからです。
(Google公式でひとまとめにするのを推奨しているというのもありますが・・・。)
そのため、マッチタイプの選定はお客さまと相談しつつPDCAを回して最も良い配信構成を探っていくのが良いでしょう。
まとめ
今回ケースのように、状況によって完全一致や部分一致などのマッチタイプを上手く使い分けることでCPA抑制などのパフォーマンス改善につながる場合もありますので、最適な配信方法を選択できるよう心掛けたいですね。
最近のトレンドで言えば、レスポンシブ検索広告などを追加することによって、よりクエリとマッチしやすい状況を作りやすくなってきているため、さらなるパフォーマンス向上に役立てていきたいですね。