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【事例紹介】ディスプレイ広告で発掘したターゲット像が未開拓地だったので検索広告に転用してみた。

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今回は、ディスプレイ広告で発掘した新たなターゲット層に検索広告でアプローチしてみたら、ブルーオーシャンでしかも思った以上に成果が出た、という事例についてご紹介します。

事例紹介

案件概要

  • 商材:携帯できるムービー作成キット
  • 配信媒体:検索広告、ディスプレイ広告(トピック、キーワードターゲティング)
  • 目的:認知拡大(ディスプレイ)、商品購入CV(検索)
  • CV地点:購入ページ遷移

経緯

ディスプレイ、検索広告で認知拡大、購入を目的とした配信を行っていましたが、
ディスプレイ、とりわけトピックターゲティングの中の「育児」トピックにおいて
大量クリック流入、CV獲得する傾向にありました。

クライアントと協議した結果、育児×ムービー作成の需要が想像以上に大きい可能性が
あるため、ひとまず販売ページの画像をその使用用途に寄せた画像に変更。
結果として売上が上がったため、実験的にリスティング広告のキーワードとしても、登録してみる線で話が進みました。

簡単に言えば、実験的にディスプレイで蓄積したユーザー傾向を検索広告に転用してみるということです。

候補となるキーワードであらゆる検索をかけてみたところ、なんとそのキーワードで広告出稿をしている競合は存在しませんでした。
Googleトレンドなどを見ても、検索数は少ないものの決して死んでいるキーワードではないことが
判明したため、使用用途を名詞化した単体キーワードのフレーズ一致、育児×ムービー作成での絞り込み部分一致フレーズ一致登録を実施しました。

また、この施策専用に広告グループを作成して、求める需要にド直球ストレートで問いかけるような
広告文を作成しました。

結果

結果は下記の通りになります。

ボリューム自体は下調べ時の見込み通り、そこまで出ていませんが、ある程度の検索需要(IMP)少ない母数の中での高いCVRを獲得しております。
2ヶ月目は低CPAでコンスタントにCVも取れているので、悪くない傾向と言えるのではないでしょうか。

検索クエリについても絞り込んでいるため、よっぽどおかしなクエリでの流入はなく、
見てほしい、売りたい層に的確にターゲティング出来ていると想定できる結果となりました。
勿論、お客様にもご納得していただくことが出来たため引き続き配信をしております。

この結果に至った要因考察

今回の検証結果を得た要因として、特に重要であったものは下記の3つであったと考察しました。

1.検索しても他社広告が出てこない(競合不在)

普段リスティングを運用するにあたって、みなさんが悩まされているものの一つが「競合の存在」でしょう。1つのキーワード、商材に対して競合が多ければ多いほどクリック単価の高騰や競争も激しくなっていきます。

そんな中、今回の僕のケースだと競合の存在が皆無でした。ユーザー傾向から導き出したキーワードは、偶然にもブルーオーシャンだったわけですね!

そのため、クリック単価も安く、少ないクリック数の中でも検索結果画面に比較対象(他社広告)がないため、良好なクリック率をキープできていたのではないかと考察しました。広告文も欲しい需要、登録キーワードに合わせていたので余計に目を引いたかもしれません。

2.ある程度の検索需要が見込める(多くなくとも母数は出る)

今回の施策実施の際に、僕が一番気にした部分でもあります。なぜ気にしたかといえば単純な話で、表示がされなければクリックもCVもされないですからね…笑。この項目に関してはそういった理由であまり説明することもありませんが、実はいちばん重要なファクターだとも考えております。

どんな商材であれ、1~2回くらいのインプレッションしか出ないキーワードは「検索需要のないキーワード」と認定してしまってもよいと思います。

また、僕が登録したキーワードをGoogleトレンドで調査したところ、下記画像のように、検索数に振れ幅があることを確認しました。ニッチになりすぎないキーワード選びをしていたため、検索需要は間違いなくあると確信しました。

3.少ない母数の中でもCVRが高くなる見込みがある

こちらに関してはハッキリ言ってCVR自体が結果ではあるので、「やってみないとわからない」に集約されてしまうでしょう。そんな前提の中でも一度「見込み」という部分に落とし込みました。

①1.とも少し被りますが、競合がおらず、ユーザーの比較材料が少ない中で配信が出来るため、クリック当たりのCV獲得確率はあがるという見込み。(もちろん2.は織り込み済)
②経緯にて記載した通り、育児系のサイト(トピック)で盛り上がりを見せていたため、広告文も含めてそこを狙えば、CVRは高くなるという見込み。

この2点が今回の検証で根拠とした見込みとなります。

まとめると…

  1. 検索しても他社広告が出てこない
  2. ある程度の検索需要が見込める(多くなくとも母数は出る)
  3. 少ない母数の中でもCVRが高くなる見込みがある

言うまでもないですが全てアンド条件が前提です。例えば「おっ、このキーワード競合いないしターゲットドンピシャだ!登録しよう!」という考えのみだと、IMPが全くでなかったり、逆に競合がいなくてIMPが出たとしてもターゲット像があいまいだと全くCVが出なかったりする可能性も考えられます。1.をおろそかにすると業界によっては従来の配信に悪影響を及ぼす可能性もあります。

こうまとめてみるとなかなかハードルが高い。社内でもこの記事を書くにあたりアドバイスをもらったりしていたのですが、なかなかレアケースなのではないか、という意見も耳にしました。

まとめ(思ったこと)

いかがでしたでしょうか?ここまで書いていて思うことは、この施策は進んでやるべきではない、ということです!今回はたまたま未開拓のキーワードに昇華して、上手く配信をすることが出来た…という話になります。

リスティング自体、今回のようなマイノリティ的なキーワードを狙うのではなく、メジャーなキーワードで確実に狙い撃つのが在るべき姿だと言えるでしょう。逆にこの王道的な配信がおぼつかないままマイノリティキーワードを狙うのは良い傾向ではありません。

とはいえ、先述した要件

  1. 検索しても他社広告が出てこない
  2. ある程度の検索需要が見込める(多くなくとも母数は出る)
  3. 少ない母数の中でもCVRが高くなる見込みがある

この3つに当てはまる要素を見つけ出すことが出来れば、挑戦してみてもよいのではないでしょうか。
みなさんも機会があれば、こういったキーワードを探してみると良いかもしれません。

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