こんにちは。多々良(たたら)です。
今回は、実店舗がある商材の配信事例をご紹介したいと思います。
案件概要
- 商材:内科
- 配信エリア:医院から半径5km
- 配信媒体:Google広告(検索のみ)
- 運用方針:平日の新規予約獲得
- 医院の場所:都心から少し離れた郊外の住宅地
人が多い駅前や都心部ではなく、よくある地元のお医者さんといったイメージです。周りには住宅街と保育園、小学校、コンビニがあります。
ユーザーの「住居」と「職場」を考慮した設定
今回考えたのは、郊外の住宅地ため日中多くの人が都心部に働きに出ており、来院予約などを職場からする可能性です。元々地域密着型の医院様で、周囲1~2km圏内に住んでいるような患者さんがメインだと伺っておりました。しかし、日中自宅におらず医院から離れた職場から検索するユーザーが実は多いのではないかと予想しました。そこで、半径指定を使って店舗のある地域だけでなく、隣接する地域や、そこに住んでいるユーザーの多くが働いている都心部にも配信出来るように設定しました。
実際に半年間配信した結果がこちらです。
配信したキーワードは「地名 × 内科」や「内科(単キーワード)」など一般的なものがメインです。
医院の所在地域で最もコンバージョンを獲得していますが、距離が近い隣町よりも都心部にいるユーザーから多く獲得出来ました。都心部は人口が多い分配信ボリュームも多いですが、想定以上にコンバージョン率が高く、成果に大きく貢献しています。
医院の所在地域だけではご予算的に伸びしろが少なかったため、その後も引き続き都心部に配信を行い、新規ユーザーの獲得を図ることにしました。
「ユーザーの所在地」×「時間」のレポートが作成できないため、本当に都心部から日中にコンバージョンを獲得しているのか管理画面上では確認できませんが、お客様にヒアリングしたところ着実に予約数は増えているとのことでした。
クリニックや美容室などは、必ずしも店舗の近くにだけ顧客がいるとは限りません。ご予算的に配信エリア拡大が難しいような場合でも、最もモチベーションの高い屋号キーワードだけは広い範囲で配信することで、実はリーチできていなかった隠れユーザーを刈り取ることが出来ることもあります。
おまけ程度ですが、下記のようなサイトも少し参考になると思います。
「都道府県別統計とランキングで見る県民性 – 公共交通機関通勤・通学率」
https://todo-ran.com/t/kiji/18932
周辺施設にもヒントがあった…!?
キーワードや広告文を考える時など、店舗の周りをGoogleストリートビューを使って散策することもアイデアの一つです。今回散策して発見したのは、医院の周りにある小学校と保育園でした。
かかりつけ医として卒園・卒業するまで継続的に来院する可能性が高いと予想し、母親層の20~30代の女性を中心に、入札単価調整比を強化しました。
まだ比較出来るほど設定から長い期間経過していませんが、お客様の体感では狙い通りお子様連れの予約状況が以前にも増してとても好調とのことです。
今回は小学校ですが、他にも幹線道路沿いであったり、オフィス街であったりと、店舗の周囲には集客のヒントがたくさん転がっています。時間がある時に、店舗の周りを散策してみると意外な発見があるかもしれません。
まとめ
いかがでしょうか。実店舗を持つタイプの商材では、エリア設定やユーザーの物理的な流れを考えることが特に大事だと思います。ストリートビューを使えば、イスに座ったまま現地の様子を眺めることも出来ますし、広告主様にヒアリングしても良いでしょう。
来店コンバージョンの計測など、リアルな世界でも出来ることが増えてきている今、時代の波を乗りこなせるよう私も精進したいと思います。