今回はタイトルにもあるように、キーワードの調整によって成果が向上した事例をご紹介します。調整と言っても、アカウントに対して行ったことはキーワードの追加とキーワードの除外のみです。配信開始直後によく行う調整ですが、アカウントを持ち始めたばかりの運用者の方にもわかりやすい事例でしたので、よろしければ参考にしてみてください。
事例紹介
今回の事例は、以下の様なお客様になります。
- 業種:イベント業
- リスティング広告配信の目的:インターネットからのイベント参加予約の増加
- 目標CPA:3,000円
リスティング広告の配信結果
広告を配信して最初の1ヶ月の配信結果は以下の様になります。
配信結果からもわかる通り、目標CPAを1,500円程上回っております。
アカウント内を見てみると、想定してた検索クエリと異なったクエリに多く広告が表示がされており、コンバージョンに繋がる可能性の低いクエリに広告が表示されていました。結果、コンバージョンに繋がる可能性の高いキーワードに広告が配信できておらず、目標CPAを上回っていました。
検索クエリの一部は以下の様になります。
これらを分かりやすくするために、検索クエリを以下の様にグループ分けしました。
(このグループは広告グループではなく、検索クエリをCVに繋がる可能性でグループ分けしたものです。)
- グループA
CVに繋がる可能性:大 (予約に繋がる可能性が明確に読み取れる検索クエリ) - グループB
CVに繋がる可能性:中 (予約に繋がる可能性がある検索クエリ) - グループC
CVに繋がる可能性:小 (予約に繋がる可能性がない検索クエリ)
それぞれの検索クエリをグループに分けると、以下の様になります。
グループごとにまとめると、グループAで最も費用を使用しており、表示回数も他グループより多いです。コンバージョンも目標CPA以下で獲得していることがわかります。
しかしながら、グループBとグループCを合わせるとグループAと同程度の費用を使用しているにもかかわらず、コンバージョンは1件しか獲得しておりません。
よって、グループBとグループCで使っている費用をグループAで使うことができれば、全体のコンバージョン数を増やせるのではないか想定しました。
アカウントに対して行ったこと
今回実施した調整は、以下の2つです。
- キーワード追加
グループAの検索クエリより、キーワード登録されていないものをアカウントに追加することで、グループAでのインプレッションを増やす。 - キーワード除外
グループBとグループCの検索クエリより、コンバージョンに繋がる可能性が低いキーワードを除外することで、グループBとグループCでのインプレッションを減らす。
調整後の配信結果
キーワードの調整を行った翌月の配信結果は、以下の青文字の数値になります。
目標CPAを下回り、全体的に数値が改善されていることが分かります。
クエリ一覧は以下の様に変化しました。
これらも前月と同様にグループごとにまとめると、以下の様になります。
- グループA
表示回数が増え、CV数も増えています。 - グループB
表示回数が増えてしまいました。追加したキーワードの中に、グループBに拡張しているキーワードがありそうなので、今後も調整していく必要がありそうです。 - グループC
表示回数が1/10程度に減少し、その結果、費用を抑制することができました。
今回調整を行った結果、CPAを改善することができました。
クリック率の高いグループAで、インプレッションとクリックを増やせたことにより、徐々に品質が改善されクリック単価が抑制されました。その結果、さらに獲得できるクリックが増え、大きくCV数を伸ばすことができました。
まとめ
今回はクエリが変化したことで、ここまでコンバージョン数が変化しました。
狙っているユーザーが検索するクエリに対して広告が配信できなければ、良い広告文やランディングページも活かすことができないので、今回の事例で改めてクエリを確認することの大切さを感じました。
これからリスティング広告を運用する方にもとても分かりやすい事例だと思いますので、今後の運用の参考にしていただければ幸いです。