こんにちは!先日リリースのあったGmail広告、実際に試してみました。
Gmail広告とは
まずは前提として、改めてGmail広告についておさらいします。
Gmailに最初に表示される簡易広告。こちらをクリックすることで
ユーザーは広告の詳細(expanded ad unit)を見ることが出来ます。
expanded ad unit:エキスパンド
collapsed adをクリックすると展開される詳細広告となります。
その他設定方法等についての詳細が書かれている過去記事はコチラ
Gmailの画面内に、まずコラップスが出てきて、それをクリックするとエキスパンドが表示されるということです。課金方式は、コラップスのエキスパンド表示有無がトリガーで、それ以降のアクションによるは課金ありません。
配信してみた
今回新手法として満を持して登場したこともあり、早速クライアント様に提案の上配信開始。開始数日で良パフォーマンスを見せていまして、利用したテンプレートは以下のものになります。
【配信条件もろもろ】
- 商材はかなり限定的な業界・コンバージョンポイントは会員登録申込(仮)
- データ取得期間は約1週間 ※短期検証のため、続編を予定
- 入札は一律5円(拡張あり)※画像では違いますが、データ取得期間中は一律設定
- 期間中、TVCMを流しており、芸能人を起用していた
- LPは商材説明よりも芸能人をメインとし、インパクトに重きをおいた内容
【データ取得期間中のGmail広告以外の参考数値】
- IMP:約185,000回 CTR:約0.2% CPC:約250円 CPA:約10,000円
上記の条件のもと配信したデータがこちら。
データを見てみる
配信して約1週間・・・
※Gmail広告では、管理画面上の「クリック数」「クリック率」はエキスパンド由来なので注意
【命名規則など】
- Gmailの画像テンプレート ⇒ Image ⇒ 芸能人を起用したインパクト重視の内容
- Gmailのシングルプロモーション ⇒ Single ⇒ 商材そのものの理解を重視した内容
- トピックあり⇒Topic (商材の業界名をトピックとして追加し配信)
- トピックなし⇒Broad (セグメント無しのまっさら配信)
上記の他キャンペーンデータと比較すると、ざっくり以下の事がいえます。
- 表示母数はプレースメントがGmailオンリーであるため少ない
- CTRはエキスパンド指標で見るとかなり高い(実質CTRは0.0○%台と低め)
- 10円以下でも充分成果が見込め、CPAもおよそ4分の1とかなり良好
- CVRはエキスパンド指標で見るとかなり低いが、実クリックベースでは20%とかなり高い
この中で気になる部分として色々あるかと思いますが、個人的にはシングルにおいて、配信制限をかけないブロードよりも、セグメントしたトピックのほうが表示機会に恵まれたのが意外でした!
トピックの仕様を紐解いてみる
なぜそうなったのかを考えるということでみてみると・・・まずトピックとブロードでほぼ差が無く配信⇒エキスパンドされています。CVがついたのは男性、子供無しの25-34世代&45-54世代。35-44世代が最も配信料が多いためここを少し削った方が・・・ん、待てよ。
普段どおり分析しそうになりましたが、よくよく考えてみると固有プレースメントである「Gmailにしか配信されない」はずなのに「トピックが設定出来る」というのは何故だ・・配信面の傾向をセグメントするものではなかっただろうか・・・
Answer:Gmail広告におけるトピックは、文面
そのあたりの明確な記載はないものの、文面から設定トピックとの関連性をシステム的に推測、関連性があると判断した方のGmail上に配信されるようです。更に、トピック設定の有無で配信母数が上下した件も、文面がある程度しっかり設定出来る「シングルタイプ」だからこそ、同様に関連性が認められるところへの配信が多くなった(よりユーザーにとって良い広告が出るという事と同様のイメージ)とのことです。
※ちなみにリマケ等は設定出来ません
クリエイティブとアクションの関連性について考えてみる
Gmail広告専用の指標をアクションとして定義づけ、表にしました。
- Gmailの転送数 ⇒ ユーザーが能動的に広告を転送した場合計測 ⇒ シェア
- Gmailの保存数 ⇒ ユーザーが能動的に広告を保存した場合計測 ⇒ リマインド
イメージの場合はシェア・リマインド共に発生。シングルの場合はトピック設定のほうでは全くアクションがありませんでした。これを基に、追加施策でリマーケティングを行うという前提で以下のように想定しました。
◆イメージ:インパクト訴求中心になるため、認知後のクロスメディア連動に効果的
状況⇒ブロード・トピック共にバランスよくアクションに到達
想定⇒TVCM等で認知済みのユーザーを中心に芸能人のイメージで連想、興味が顕在化した
施策⇒いずれの場合も見込になるため、リマケリスト化~CV除外配信だけでも成果が出そう
◆シングル:商品説明をテキストで具体的に書けるため、初期段階の認知配信に効果的
状況⇒ブロードからのシェアはあるが、トピックでは全くアクションに繋がらない
想定⇒一般ユーザーに配信する分にはTVCMとの関連性も認められず、そのためか自分でリマインドするまではいかないが、知合いにシェアする気になった程度のイメージ付は成功。反面、業界に関連したやり取りを日常的に行うユーザー(業界に従事している可能性も)からするとスペック説明のテキストが長いため不安を煽ったか、逆効果の悪印象になっていた。
施策⇒ブロードとトピックのユーザーを互いに被らないよう完全にすみ分けてリスト化し配信
まとめ
他にもGmailならではの特性を考慮すると色々仮説は想定出来ますが、まずはここまで。次回では、上記の仮説を踏まえた検証を行って記事にしたいと考えています。システム自体は文面に応じて関連性を設定して配信することが出来たり、とても面白いですよね。
また、Gmailユーザーは全世界で約10億人レベルでいるようなので、複数アカウントの可能性やアクティブユーザー数の問題はあれど、ビジネスシーンでのGmail利用者もとても多いと想像出来ますし、BtoB・BtoC問わず新たに成果を望める施策として可能性も広がりますね。