AdWordsではコンバージョンオプティマイザー等の自動入札機能が豊富に用意されています。
入札戦略ツールでは目標に応じて入札が最適化されるので、使い方次第では威力を発揮しそうです。
しかし食わず嫌いもあり、手動で入札調整をする安定感を重視して積極的に使っては来ませんでした。
今回はいくつか試した中で入札戦略ツールが有効だった事例をご紹介します。
入札戦略で出来ること
入札戦略ツールでは以下の6つのメニューが選択できます。
- クリック数の最大化
目標予算の範囲内で最大限のクリックを獲得できるよう、入札単価が自動的に設定される。- 検索ページの目標掲載位置
検索結果の最初のページやページ上部に広告が表示されるよう、入札単価が自動的に調整される- 目標優位表示シェア
別のドメインの広告よりも上位に広告が表示されるよう、入札単価が自動設定される- 目標コンバージョン単価(CPA)
平均コンバージョン単価を目標値に抑えつつコンバージョンをできるだけ多く獲得できるよう、入札単価が自動的に調整される- 拡張 CPC(eCPC)
各クリックがコンバージョンにつながる可能性に基づいて、個別設定の入札単価が自動的に調整される- 目標広告費用対効果(ROAS)
広告費用対効果の平均値の目標達成を目指しながら、コンバージョンの価値が最も高まるよう、入札単価が自動的に設定される。
今回は⑤を使用してみました。
拡張 CPC(eCPC)を使用してみた
CPC
上記はディスプレイ広告で拡張 CPC(eCPC)を使用した、直近2週間のデータです。
徐々にCPAが改善されていますね。
これはCPCが抑制されていることが要因です。
キャプチャーだと少数点以下は四捨五入されていますが、実際には以下の通り推移しています。
2.3円 ⇒ 2.2円 ⇒ 1.6円
1円以下の入札調整は出来ないため、これも自動入札の利点ではないでしょうか。
プレースメント
CPCが下がったのは広告ランクの低い掲載面に表示されただけで、実際にはCVの取れない場所に大量に配信されていたのでは?
と疑問に思ったので、プレースメントも確認してみました。
全期間でCV、クリック数の多いプレースメントに優先して配信されています。
また、配信されている広告グループも偏りがありましたが、均等に配信されるようになりました。
複数の広告グループがある場合、手動での入札調整は非常に困難な場合がありますが、自動入札を試してみても良いかもしれませんね。
まとめ
今回のテストで考えさせられたのが、「入札戦略ツールに特化したアカウント構成」です。
普段は手動入札に頼る部分が大きいのですが、手動で出来ること、出来ないことを区別して自動入札を効率的に使える方法はないか?ということです。
入札戦略ツールで特にCV・CPAを重視する場合、精度を上げる為にはデータの母数が大きい必要があります。
また自動化に必要なデータの種類が少ない方が精度が上がると考えられます。
- 検索クエリを考慮しないといけないサーチ(検索連動型広告)よりもディスプレイ広告(コンテンツ連動型広告)
- CVポイントも資料請求・購入よりもメール登録やページ閲覧等、CVの母数が大きい指標
上記の方がより効率的に活用出来そうな気がします。
入札戦略ツールを効率的に利用して、運用精度を高めていきたいですね。