今回も新人向け記事です。
広告を扱っている我々がまず考えなければいけない事はどんなユーザーがターゲットなのかです。
リスティング運用だけなく必要になってくる考え方なのですが、リスティングをメインにしていると管理画面の数字にばかり目が行きがちでターゲット像が疎かになりがちになってしまいます。
今回は事例を踏まえながら、ターゲットを把握する事の重要性のお話をしたいと思います。
ターゲットユーザーを設定する
新人以外にはあたりまえじゃないかと思う人もいると思いますが、成果に繋がらないアカウントの話を聞いていくとターゲットに沿った設定ができていない事が多いように感じます。
事例として若い女性向けのアパレル関連のアカウントを例にあげてみます。
どんなユーザー?
さて、若い女性向けのアパレル商材ですからどんなユーザーがターゲットかと聞かれれば当然「若い女性」と答えるでしょう。
しかしこれでは不十分なのです。
若い女性は皆同じように行動する訳ではありません。
そのために更に深く落とし込んだユーザー像を設定する必要があります。
下記のようなユーザー像ではどうでしょうか?
- 20代
- 女性
- 独身
- トレンドに敏感
- 友達は多い
- 事務職
- 残業は少ない
- スマホで友達と良く連絡を取っている
せめてこれくらいの設定があればそれなりにイメージが沸きませんか?
行動を予想する
このユーザーは平日は仕事です。基本的に生活のリズムは規則正しいでしょう。
友達も多いので休日はよく遊びに出かけます。
その段取りのためにスマホで仕事中でも連絡を取っています、多分LINEです。
プライベートではPCよりもスマホに触る機会の方が多いでしょう。
トレンドに敏感でお洒落にも気を使いますね。
仕事よりもプライベートに重きを置いていて、残業は基本的にしたくないので早く帰ります。
「あー、こんな人いるいる」って思いませんか?
では、このユーザーはいつ検索行動行うのかを考えてみましょう。
朝
忙しいです。髪を乾かしたり、化粧をしたりとバタバタします。
通勤中の電車の中でも友達とLINEで連絡したり寝ていたりと、毎日検索をする訳ではなさそうだと予想します。
午前中
仕事中です。
こっそりとスマホを弄りますが長い時間ではないでしょう。せいぜい来ているLINEのメッセージに返信する程度です。
PCは目の前にありますが上司の目があるのでプライベートな事には使いづらい環境です。
ここでも検索行動はし辛いように感じます。
お昼
ランチタイムです。コンビニで買ったご飯を食べながらずっとスマホを触っています。
ここでようやく検索行動を行えそうです。
午後
午後も仕事。午前と同じくですね。
定時以降
仕事を片付けてさっさと帰ります。
朝と違って電車の中でもじっくりとスマホを触る余裕があります。まだ眠くないですし、何より暇なので。
帰宅後
PCは家にないので欲しい物をネットで買う時はスマホです。
一番スマホを触っている時間帯、友達と次の合コンの話題が出れば何着ていくかなぁなんて考えながら検索してみます。
アカウントに反映してみる
ざっくりですがこんな感じに行動を予測しました。
アカウントの前提として、予算によるインプレッションシェアの損失が出ており、直近ではこれ以上予算を増やす事も難しいです。
そのため、CV獲得をしやすい所に寄せてCV数の増加を狙います。
このユーザー像の行動を元にアカウントに反映させてみます。
- デバイスはスマホに寄せる
- 時間帯の設定はお昼と18時以降で強化
結果
以下は反映前と後の同期間での比較です。
施策前は4件だったCV数が10件に。
それまで無かったお昼でのCVが獲得でき、18時以降(21時と22時)でもCVがつきました。
一律で配信した時よりも成果は上がっています。
まとめ
もちろん、予算によるインプレッションシェアの損失が出ている訳ですから、スケジュールを設定して配信を絞ればその分時間帯での損失は減り、CVに繋がりやすくなります。
予算に余裕があれば満遍なく配信してみてから絞っていくことも出来ますが、予算が少なく検証結果を元に施策を行うケースの方が難しいと思います。
そのための考え方としてどんなユーザーがターゲットなのかを想像する事は非常に重要なのです。