リスティング広告では、コンバージョンをメールで計測しているケースが多いと思います。
スマホ配信の場合は、電話コンバージョンも併用することもあるかもしれません。
では、PC主体の配信で、電話のお問い合わせが主体のアカウントでは、どのように運用していけば良いのでしょうか?
今回はPC配信かつ電話の多いアカウントを分析する方法をご紹介します。
クエリの増減を比較してみる
過去データより、軸となるクエリを抽出し、クリック数の増減を比較してみました。
抽出条件は、CVがあり、クリック数の多い順です。
その結果、以下のクエリの減少が著しいことが分かりました。
図1
「軸A」+「軸B」のクエリ、および「軸A」+「軸C」のクエリのクリック数が、10月~11月にかけて昨対比で減少していました。
そのため、上記クエリのクリック数を増やす施策を行いました。
結果として、12月は「軸A」+「軸B」は昨対14%減であったものの、「軸A」+「軸C」は昨対比-3%まで増加。
CVも昨対比10%減ではあるものの、前月比で1.7倍まで回復させることに成功しました。
この業界は競争過多でCPCが高騰しており、CPAも大幅に悪化していたため、抑制措置を取っていましたが、「電話がなる」クエリであったということになります。
Googleアナリティクスでキーワード別パフォーマンスを確認してみる
リンク先のパラメータに「utm_term」を付与する
Yahooでは、キーワード単位のパフォーマンスを確認するにはパラメータを付与する必要があります。
「utm_term」属性にキーワードを設定すると良いでしょう。
(例)
http://quartet-communications.com/?utm_source=Yahoo&utm_medium=cpc&utm_term=リスティン&utm_campaign=Yahoo
GoogleアナリティクスのカスタムセグメントでYahooの有料広告にデータを絞り込む
・セグメントの作成
「新しいセグメント」⇒「トラフィック」⇒「メディア」にcpcを含む、「参照元」にYahooを含むに設定等(上記のパラメータ例の場合)
図2
・キーワードのデータを閲覧
「集客」⇒「キャンペーン」⇒「検索広告のキーワード」を見てみます。
図3
こんな感じです。
セッション数が多いもので、極端に直帰率や滞在時間が悪いキーワードはニーズがずれている可能性があります。除外、抑制の候補ですね。
※これは広告文に設定しているキーワード単位のため、クエリベースではありません。
(AdWordsではキーワード・クエリ単位まで取得可能)
(おまけ)自動タグ設定と手動パラメータ設定を両立させる方法
上記のように、Yahooの情報を取得したい場合や、Googleでもディスプレイ広告を切り分けたい場合等は、手動でパラメータを付与する必要があります。
しかし、これはAdWordsの「自動タグ設定」と同時に設定していると、データに矛盾が起きてしまいます。
自動タグ設定と手動タグ設定の違い
手動タグ設定では、以下の項目しか設定出来ません。
- キャンペーン
- 参照元
- メディア
- コンテンツ(広告)
- キーワード
しかし、自動タグ設定をしていると、以下の項目も追加で取得出来るようになります。
- クエリのマッチ タイプ(キーワードと検索クエリのマッチ条件)
- 広告グループ(対象のキーワード、広告、クリックに関連する広告グループ)
- リンク先 URL(AdWords のリンク先 URL)
- 広告のフォーマット(テキスト、ディスプレイ、動画)
- 広告配信ネットワーク(Google 検索ネットワーク)
- プレースメントのドメイン(広告が表示されたディスプレイ ネットワーク上のドメイン)
- AdWords のお客様 ID(AdWords アカウントに設定されている固有の番号(3 部構成))
また、以下のレポートデータを閲覧可能となります。
- 時間帯
- プレースメント(ディスプレイ ネットワーク上で広告が表示された場所)
- キーワードの掲載順位(Google の検索結果ページで広告が掲載された順位)
GAの設定方法
AdWordsで取得出来るデータ量が増えるため、何とか手動タグと両立させたいですね。
その場合、アナリティクス上で以下の設定を行うと、手動タグのパラメータを上書きすることが出来ます。
「アナリティクス設定」⇒「プロパティ設定」⇒「詳細設定」⇒「手動タグ設定(UTM 値)による自動タグ設定(GCLID 値)のオーバーライドを許可します」にチェック
終わりに
電話CVの取れないアカウントを分析するのは一手間入ります。
知恵を絞って、成果に繋げていきたいですね。