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【便利機能シリーズ】RLSA配信の思考ロジック実用例

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今回は、最近記事があったRLSA配信について便乗して書いてしまおうという企画です。以前から私が実践してきた実用例をご紹介したいと思います。完全にノウハウバラし!!

まずは簡単におさらい

RLSA(リマーケティングリストforサーチアド)が名称。その通りの内容です。以下当社ブログ内でこのシステムについて触れている過去記事です。

過去記事1:RLSAがサーチの可能性を広げるかも
過去記事2:RLSAの効果的な使い方を考える

そして今回記載するロジックは、使用例まである程度踏み込んでいる過去記事2とは思想が異なるものなので、別途読む価値はあるかと思います。

私なりのロジック

昔楽しんでいた呪いのビデオシリーズで、似たタイトルがあった。というのは関係ありませんが、今回の思想は以下の通り。私がRLSAを使ってみたいと思ったキッカケとも関連しています。

どういう時、RLSAが欲しくなったか

それは、所謂「指名系kw」が主力となる顧客様。ある程度名の知れている顧客様の場合・・・指名系kw(掛合わせ無し単kw・完全一致)がキーとなる事がしばしばあります。

そのパフォーマンス管理を皆さんはどうされていますか?例えばアパレル販売会社で「ワンピース」がメインだったとした時・・・

当然、ルフィ等の非アパレル系かつ類似性の高いkwは除外するでしょう。その辺りの分かりやすい施策をやりきってしまった後です。その後は、単kwかつ指名系という特性上、非常に改善施策が難しくはなりませんか?

上記例でいえば、クエリが「ワンピース」ばかりだった場合、このkwで来訪するユーザーの良し悪しをどう判断すればよいでしょうか。そう、ここで、RLSAが登場するわけです。

ワンピース(アニメのほう)を消したいけど消せない、を解消

RLSAの特性は「リマケリストの活用」がキモです。となると考えられるのは、新規と既存の切り分けになりますが・・・これを応用すれば、このモヤモヤをある程度解消出来ますよね。

なぜなら、ワンピースで検索した時にアパレルの広告が表示され、それを踏んでいるということは・・

  • 「本当に服のワンピースを探していた」
  • 「アニメ狙いだったけど、服のワンピースも気になった」

このどちらかの可能性がかなり高い!と仮説が立てられるからです。またこれらの思考を持つユーザーが、購買層足りうることは容易に想像が出来るかと思います。

そのロジックの元構成し、試した結果・・・

実践結果

まずはRLSA使用キャンペーンと、非使用キャンペーンの1ヶ月の結果比較です。こういう構成にしているのは、以下の想定からです。構成時のユーザ振分想定イメージ

服とアニメ(訪問済み:既存と非訪問:新規)を分断すれば、理論上全てのユーザーと考えられますが・・・世の中とは不思議なもので、?のような突然変異レアケースも想定されます。

こういうシステム上の分断では測れないグレーゾーンまでカバーするため、通常のキャンペーンも残した上で運用、比較しました。

検証1:通常キャンペーン VS RLSAキャンペーン

RLSA1まず、通常配信とRLSA配信を、入札価格も同価格で比較。ここの狙いは、まずは初めて使うので、単純に「RLSA使用」と「非使用」でどちらの方がパフォーマンスが良くなるのか、とりあえず一番大枠のキャンペーンベースで見てみたい、ということでした。

理由は、同じkw・マッチタイプ条件でキャンペーンを作った場合、恐らくどちらかに配信が偏るという中で、通常キャンペーンの方が元々あるキャンペーンのため品質が良く、RLSAを使う意味がないかも・・・?という疑念解消の為です。

前提としては通常のみの時はCPA10,000円程度。CTR・CVR共に10%を超えたことはありませんでした。結果はRLSAの圧勝でした。

※日予算は途中でRLSAが圧倒的だったので寄せてますが、はじめは同額でした。
※その他、細い要因は話の筋からずれるので割愛します。

検証2:RLSA内 来訪済み VS 非来訪(新規)

このケースにおいてはRLSAの効果が高い、と判断出来たため、更に粒度を下げて、2度めの検証では「来訪済み(ユーザーリストへ配信設定)」と「非来訪(ユーザーリストを除外のみ)」に分けて実施。

アニメの方を分断し、本当にワンピースを求めているであろうユーザーに向けて配信すれば、パフォーマンスが上がるか?を検証しました。

RLSA3結果、当然母数は新規に比較して少ないものの、CTR/CVRを中心にかなりの差が。想定通り来訪済みのユーザーのパフォーマンスが高いという結果に。切り分けによって適した広告配信となったためか、CTR/CVR共に初の10%超えも達成。前述の仮説も正しかった事が立証されました。

但し、検証1と比較して頂くと分かる通り、新規もCPAは良い方でなかなかの成果。この時のロジックとしては

  • 来訪済みのユーザーの方が見込みが高い⇒目立つ位置に出すため高入札単価
  • 非来訪ユーザーは未知数⇒入札を通常キャンペーン比で安くし効率化

というものでしたが、コレが双方ハマった形です。結果として以前来訪ユーザーの属性がわからない状態で配信していた時よりも総合的に向上しました。

検証の結論としては「ノイズが入りやすいkwの場合、想定されるユーザー属性毎に出来るだけ分断して配信を行なったほうがパフォーマンスが向上する」ということでした!

まとめ

如何でしたでしょうか。細かい部分がさておき、仮説にもある程度答えが出てすっきりしましたが、実際私が今回お伝えしたいことは「なんとなくシステムが便利だから使う」のではなく「ロジックを実現するために適したシステムを使う」という意識を持って頂きたいということです。

便利機能シリーズを何度もご紹介していますが、常に「考えを実現するためのシステム」という軸をブラさなければ、数多ある機能をそれぞれどこで使い、どのように設定すべきかというものも自然と導き出されると思います。

PDCAサイクルを効果的に回す、TPOマスターになれるよう努めたいものですね!

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