この度はYDNに9月中旬にひょっこり登場していた指標「ビューインプレッション」について考えてみました。
ビューインプレッションとは?
ユーザーの「視認領域」に広告が表示された際のインプレッション。広告面積の50%以上が1秒以上表示された場合を1ビューインプレッションとし計測する。通常のインプレッションとの違いは・・
「単に閲覧ページに表示された」のか「視認領域」に表示されたのかが明確に違います。所謂「ファーストビュー」に表示されたら、カウントされるという認識でOKだと思います。
指標解説と領域イメージについて
項目名 |
意味
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ビュー計測対象インプレッション数
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ビューインプレッション数の計測が可能なインプレッション数
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ビューインプレッション数
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広告がインターネットユーザーの視認領域内に表示された回数
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ビューインプレッション率
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ビュー計測対象インプレッション数に対する、ビューインプレッション数の割合
(ビューインプレッション数÷ビュー計測対象インプレッション数) |
ビュークリック数
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ビューインプレッション数のうち、広告がクリックされた回数
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ビュークリック率
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ビューインプレッション数に対する、広告がクリックされた割合
(ビュークリック数÷ビューインプレッション数)
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お分かり頂けただろうか・・・こちらは Yahoo!公式からの引用です。図を見るとよくわかりますが、通常のインプレッションから更に絞りこまれた指標であることがお分かり頂けるかと思います。
通常のインプレッションと比較して分析することで、活用出来そうな指標ですね!
ビューインプレッションの活用法
この指標、どう活用すべきかを考えてみました。ポイントとしては、今までディスプレイにおいて不明瞭であった「クリック発生までの要因」を要素分解出来るようになると感じています。
そういう意味では、アトリビューション的な要素として追加された指標だと認識しました。これらが判ることによって、
- 広告が見られており流入が増えた⇒広告が直接流入の要因になった
- 広告が見られておらず流入が少ない⇒別の要因でクリックされなかった
等をある程度推測出来るようになります。これにより、広告のテストがかなり捗るということです!!
【参考考察】
とあるアカウントの例です。11月に入って、バナーを差し替えた所、パフォーマンスが悪化しました。要因として「本当にバナーだったのか?」を仮説立ててみます。
主にビューインプレッションを使って「見られていたのにパフォーマンスが下がった」のであればバナー要因。「見られておらずパフォーマンスが下がった」のであれば、別要因。と考えます。
まず全体のIMPやビューインプレッション総数こそ下がっているものの・・全体IMPからビュー計測IMPになる割合は微増していました。そこから実際にビューインプレッションとなる割合はほぼ横ばい。更にビュー◯◯系の指標を見ていくと「ビュークリック率が減少⇒ビュークリック数が激減」しているのが分かります。
ということは、ユーザー動向の変化として、先月比で「バナーを”見られるまでの割合”はそこまで変わらなかったが、”見た上でスルー”した」と考えられます。結果、バナーを変えたことがパフォーマンス悪化の要因となった。と推測できます。
他には表示順位の下降もみられ、パフォーマンス向上に向けて、表示回数を戻しつつ見られた時の印象を上げるためには「バナーを戻すか別のものにする+入札を高めて(表示順を上げて)みる」のが有効なのでは?という仮説に繋がりました。
※あくまで個人的仮説なので細い部分はご理解を。
このように、バナーを見てどうなったか?を仮説だてられる事で、ABテストでも役立ちますね!
まとめ
如何でしたでしょうか。ここにビューインプレッションCVRも指標で入れて頂けると更に捗るのですが。そこはYahoo!さんの今後のアップデートに期待しておきつつ・・
このような指標を活用することで、従来アナリティクス等、解析ツールに頼らなければ見えづらかった部分もある程度表面化することが出来、私達自身もアトリビューションやエビデンスの視点も取り入れることで、より効率的なPDCAサイクルに繋がります。
是非、自分なりの分析にご活用下さい!