リスティング広告を運用しているとこれまであまり触れることの無かった業界の繁忙期・閑散期をデータや肌で感じることが多々有ります。
繁忙期・閑散期はCV数の増減やCPAの変化ももちろんですが、CPCにも大きく影響を与えます。
繁忙期は皆が広告配信量を増やすからCPCも高くなるんじゃないの?
一般的に繁忙期には競合他社も入札を強化するのでCPCが高くなる傾向があります。
しかし、繁忙期にCPCが下落するもしくは変動しない場合もあります。
要因としては以下の様な理由が考えられます。
- 入札価格を下げても需要が多いためクリックやCVを獲得できる(下位でもクリックがされる)
- 予算不足による制限がかからないように入札価格を下げる
- 入札価格を変えず広告費を多くつぎ込んで配信量を増やす
などなど・・・
閑散期は皆が配信量減らすからCPC下落するんじゃないの?
CVに繋がるユーザー数が減りCPAの悪化等を懸念して配信を抑制する企業も少なくありません。
しかし、閑散期にCPCが高くなる場合もあります。要因としては以下の様な理由が考えられます。
- 閑散期のため見込みユーザーが少なく競合他社とユーザーの取り合いになりCPC高騰
- 使用した広告費で手数料が変動する代理店も多く、広告費を使用するために入札価格を吊上げCPC高騰
などなど・・・
実際のデータを元に検証
こちらのデータは夏に繁忙期がくる商材の情報となります。
(通常時は春先、繁忙期は夏、閑散期は秋のデータを同期間で抽出しています)
掲載順位は変動がないものの「繁忙期にCPCが低く」なり「閑散期にCPCが高く」なっているのが分かります。
このアカウントの場合数円しか変動がありませんが、CVを獲得し易い時期にCPCが低く、獲得し難い時期にCPCが高いため影響が大きくでています。
※閑散期は入札価格を下げる調整をしましたが、広告がクリックされなくなってしまったためクリックされるラインまで入札価格を戻しております。
まとめ
閑散期はそもそもパフォーマンスが悪くなる可能性が高いですが、そこに拍車をかけるようにCPCが高騰するアカウントも有ります。
自社が閑散期のため競合他社も入札価格を下げていると思っていると想定外の結果が生まれる場合があります。
また、繁忙期のため入札価格を引き上げたが、実はもっと低いクリック単価・CPAで成果を獲得出来ていたかもしれない・・・と言った事も起こっているかもしれません。
アカウントの状況に注意しつつ調整・施策を行っていくことが大事ですね。