皆さんこんにちは!今回は考えてみたシリーズより・・・「DSA(動的検索広告)」について書きたいと思います!
DSAについておさらい
ダイナミック・サーチ・アドの略称です。日本で使うダイナミック!というと、何だかとても大きいものとか豪快なイメージを想像しますが・・・ここでは「動的な」という意味です。
概要については弊社過去記事で紹介していますので、そちらを参照下さい。
一言で言うと「Webサイトのコンテンツに基づいて、システムが自動で広告文を表示してくれる」という機能です。
基にするのがサイトにある内容そのものなので、当然メリット・デメリットがあります。今回は、そのあたりに焦点を当てて、正しい活用方法について考えていきたいと思います。
設定とメリット・デメリット
皆さんは、Googleにおけるユーザー検索の動向について、本当に把握されていますか?
- 3語以上の検索クエリの占める割合は?⇒54%
- 過去6ヶ月に検索されたことのない新規検索クエリの占める割合は?⇒20%
- 完全に一致するキーワードのない検索クエリの占める割合は?⇒70%
完全に一致するキーワードがないクエリ7割=それだけ想像がつかないということ。とはいえ、普段構築の時には「こういうモノを求めるユーザーは、どういう思考をするのだろうか?」
という考察軸をもとに、想定されるキーワードを出していけば、初動からそこまで大きくズレてしまうことはないでしょう。・・・但し、それはあくまで想定に過ぎません。人だからこそ予想が出来、人なればこそ予測不可能なもの。それも上記の数値が証明しています。
例えば、通常の考察で8割のユーザーをカバー出来たとして、残り2割のユーザーは?そこは運用の中でPDCAサイクルを回しつつ探っていくことになりますが・・・もし、システム的にそのユーザーへの訴求が可能になるとしたら?これを極めて実現へ近づけたのが、このDSAだといえるのではないでしょうか。
仕組みと設定
Googleでは、オーガニック検索した際、表示順位等を決めるインデックスが存在します。DSAはそのサイト毎のインデックスと、ユーザーのクエリを基に適したものを判断し・・・
「最も関連性の高い語句がタイトル」「最も関連性の高いページがリンク先」にそれぞれなっていくイメージです。
そのため、基本的には「URL」で参照元(表示URL)を指定します。
あとは、説明文1と2のみ自身で設定、他は全て自動生成!となります。ドメイン以外の設定方法としては
- 特定のカテゴリに属するページ
- タイトルに特定の語句を含むページ
- URLに特定のテキスト文字列を含むページ
- 特定の語句を含むページ
といった、更に細かなセグメントを行う事も可能です!!
メリット
- アカウントがある程度成熟してきたタイミングで、更にターゲットの拡大が可能
- 競合も設定しないような未知のキーワードに対し、安めのCPCで出稿可能
- フレキシブルな広告文の表示で、ユーザー毎に効果的な訴求が可能
- プレミアムポジションへ表示の際、文字数制限関係なく生成された文が表示可能
- 広告ランクの仕組みは同じため、必然的に品質が高くなる傾向にある
デメリット
- 参照元ページに不要な語句がある場合、意図しない形で生成される可能性
- 参照元ページの情報が少ない場合、あまり拡張性が無い
- 除外をしっかり行わないと、浪費するキャンペーンになる可能性が高い
- 使えない業種がある(現状共同購入式クーポンサイトのみ)
- 実際にどのような文章で生成されているかを、意図的に見ることが難しい
メリットはわかりやすく、拡大施策として有効だと感じて頂けるかと思います。デメリットについて、ページ内に「実績事例紹介」がある場合が分かりやすいです。そこで会社のお客様名を記載している場合、その名前が広告文になるケースもあります。
これらの良し悪しを正しく判断して、「人の能力限界を超えたウマイ使い方」をしてあげることが出来れば、今まで以上のハイパフォーマンスも夢じゃない!運用面では、始めは入札価格を低めに設定し、拡大と除外を順番に重ねるのがポイント。
余談
「URLを指定する方式で、タグ設置も必要ない」という仕様だとなると・・・「え、それって、競合他社のサイトURL指定したら・・・他社さんページに来たユーザーをこちらに呼び込めるんじゃ・・・」こう考える方もいるのではないでしょうか?結論から言うと、それは出来ません。
指定したURLのページ内から、リンク先URLも自動選定されるため・・・これをやったとすれば他社さんのページへ、こちらのお金を使って誘導してしまうという、何とも悲惨な状況になります・・もしかすると審査が通らないかもしれませんが・・・(やったことがなく未確認です、すみません)
まとめ
イロイロ調べたり使っていく中で、自分としては「予算を増額することになった!もっとCV欲しいけど、コレ以上どこをいじれば」というケースに最もシナジーを感じます。開始当初からクエリ集めとして使う手もありますが・・・拡張範囲と消費の線引が難しいため、予算が決まっている中では適さないかと思います。
また、想像を超える部分も拾える、超便利ツールですが・・・運用の中で拡大・除外を重ねていくと、次第にもう広がりが無くなっていきます。それだとダメにも思えますが、逆にいえば、この状態こそが「想定以上の部分まで、配信範囲は拡大しきっている」という、ベストな状態だといえます。
それを確認するのにも、面白いツールなのではないでしょうか。是非活用してみてくださいね。