通常、除外キーワードの登録は、「ターゲットと異なると想定されるユーザー(が検索すると想定されるキーワード)」に対して広告を出稿しないようにすることで、効果的に広告を配信し、コンバージョン確度を上げる目的で行います。
今回は、その「想定の範囲」に纏わるお話です。
ケース・スタディ:訳あり
食品を扱うECサイト、素材の質にはこだわりがある。
そういったクライアントの商材の場合、「訳あり」という言葉は除外しますか?
質にこだわりがあるんだから、「訳あり」でB級品を探すユーザーは対象じゃないよね。
という考え方もできるかと思います。
しかし、そんな予想を裏切って購入されることがあります。
訳あり商品売ってるワケじゃないんだけど、と思う気持ちをぐぐっと抑え、少し考察してみましょう。
※必ずしも以下の考えに沿って購入したとは限りません
そもそも「訳あり」と検索したユーザーは何を求めているのでしょうか。
砕けた表現でいえば、安いものを欲している、と捉えることができますよね。
そして、「安い」には個人差があります。
検索したユーザーの求める「安い」の範囲内に、商品の価格が含まれるのであれば、
当該ユーザーにとって、十分購入対象になる、ということです。
【まとめ】
「訳あり」で検索 ≠ B級品が欲しい
ケース・スタディ:競合地域名
農業が盛んな県の農産物を扱うECサイト。
競合地域の地名、除外しますか?
やっぱり、この県の物を欲しがるユーザーに焦点を当てるべきだから、除外しよう。
という考え方もできなくはないでしょう。
それでも、予想を裏切りコンバージョンは発生します。
富良野のもの扱ってないんだけど、という思いはひとまず忘れ、こちらも考察してみましょう。
※必ずしも以下の考えに沿って購入したとは限りません
富良野の農産品を探していたユーザーは何を期待していたのでしょうか。
富良野という土地に対し特別な思い入れがない場合、「富良野のものはいいらしい」という情報を元に調べていたかもしれません。
つまり、「美味しい農産品」が食べたくて検索していたんですね。
その基準さえクリアするものなら、十分購入に値する、ということが考えられます。
【まとめ】
「地域名」で検索 ≠ 絶対にその地域の商品が欲しい
どこまで想定するのがベターか
本記事では2つのケースをご紹介しました。
勿論、紹介したケースでも除外した方が良い場合もあり得ますし、そもそもあまりにも異なるキーワードに対してはあらかじめ除外を行った方がコスト面で効果が高い場合もあります。
ただ、自らターゲットと想定したユーザーにそぐわないキーワードを片っ端から除外した結果、本来ターゲットになり得たユーザーを取りこぼす可能性もある、という点には十分注意が必要ですね。