早速ですが今回は便利機能シリーズ第2弾!「入札単価シミュレーション」というツールについて効果検証を行ないました!また、ツールで見える部分だけでなく、その先の有効性まで考えて実施してみました。
検証の背景・目的
激しい戦いの末、顧客様の目標値はなんとかクリア出来るスペックのアカウントに出来た。でも・・・今もいい状態だけど、今後更にCV増やしていくためにいい方法無いかな・・・こんな時ないでしょうか。あくまで、もっとCV増で良くしたい!
そんな時。そう、今回の目的は、このツールを使うことで「CVを増やす」という点です。さてツールはどこから使えるのか・・・ぬっ、入札価格表示の下になんかある。
ここがツールへの入り口でございます。「このキーワードの単価をこの値段で入札していれば、こうなっていたはず」という数値を過去データから分析して自動算出機能を持つツールです。
※詳しくは公式ヘルプもご覧下さい。
目的達成に向け「2つの見込軸」を設定してみました。
1.追加CV先発掘系(今は微妙)部分一致キーワード
- 他の部分一致Kwと比較しIMPが少ないが、メインKwに似た語句のKw
⇒IMPが少ない理由:主力Kw=このフレーズ一致で、それでとれるため。
ここが広がれば、更にCVの選択肢が増え、総CVが増加する可能性。
2.現状打破系(今は安定に見える)完全一致キーワード
- 平均順位1位。そこそこ良いCPAでたまにCVが取れるKw
⇒現状特に不満はない。が、ツールによると上部表示回数が飛躍的にUP。
プレポジ表示回数の増加によってCVが増え、より有用なKwになる可能性。
◆その他検証時のアカウント状況補足◆
※グルーピング済みで、主力商品があるモノ=軸となるKwが大方決まっています。
※現在の全体CPAはおおよそ2,000円程度。目標CPAは2,500円程度です。
※大きな入札変更を伴うため、リスクも考慮し短期の1週間で検証しています。
検証前«Before»
まず、検証前の状態がこちら。
※画像の「デフォルトの単価」が変更後の価格なのはご愛嬌
見込Kw①の状況です。数値はアカウント内で平均的も・・・現在の入札価格ではCVが全てフレーズ一致にとられ、上手く機能していませんでした。
見込Kw②の状況です。この期間にはCVがありませんが・・・月に数度、安めのCPAでCVが取れる「このKwはコレで問題ないかな」という状態。コレに対して以下ルールを以って、ツールを使った調整を施します。
画像は②のものです。この170円という数値を選択した理由は「短期で有効性を探るため、変化の大きさを重視」「②が良化する可能性の前提がクリア出来る(プレポジ表示の大幅増が見込める)」という基準です。①側でも、同様の思考のもと、表示された最大数値を選択しました。
検証後«After»
結果は以下のとおりでした!
双方合計してなんと1週間でCVが6件も増加!①は拡張範囲の増加でIMP9倍、過去無かったクエリが集まる⇒そこへCV。②は上部表示機会の増加でCTR増⇒目立ちやすくなりCVがつくように。計測期間は他に調整をしていないので「信憑性は結構高い!」と言えます。これらの要因はある程度の運用者の方であれば想定出来るでしょうが・・・その「適正価格帯」が知れるのは非常に大きいですよね!!
また、この6件という数値、過去の月次全体平均CV55件から換算すると10%増。このペースで1ヶ月(大体4週間)推移したと仮定すると、40%以上のCV数増加に!
そうでなくとも、今回の目的「CVを増やし、更に良いアカウント状況にしたい⇒めでたくクリア!!」という結果になりました。
反面、今後の課題も見える結果となりました。検証して全体CV数は増えましたが、入札を大幅に上げるため・・・当然リスクも伴い①の部分一致Kwに関しては、CPAが目標値を僅かに上回っている形。
全体でいえば達成なのですが、個別の課題と改善すべきところも明確にありました。
まとめ
これらを総合し、安心して使える前提条件としては
- 過去運用データを基に、クエリ分析等行ない「伸びそうなkw」の目星がざっくりとある
- ある程度成熟してきたアカウント(開始直後では、入札上げによるリスクが大きい)
というところが挙げられるかと思います。あくまでツール自体はCVの増加予測まで行ってくれるわけではなく、入札価格と表示回数やコストのバランスを提示してくれるだけなので、見込Kwなどは運用側である程度予測を立てた上で、使用する必要があります。如何に便利な機能といえど、運用者の人的目線も重要。ツールも単に使えばいいというものでもない。
ここが面白いところですね!逆にそれさえあれば、より効率的なサイクルの補助ツールとして非常に有用に感じました。「ある程度良いサイクルのアカウントにできた。今後はどこを強化すべきか・・・」というような悩みを持たれている方は、一度ツールを使ってみては如何でしょうか。