検索連動型広告の運用は慣れている、でもディスプレイ広告の運用は……
という方も多いのではないのでしょうか?
今回は私がよく行うディスプレイ(特にリターゲティング)での構成方法をお教えします。
ディスプレイ全般ではありますが、今回はYDNでの実績をまじえて紹介させて頂きます。
デバイスを分ける
基本ではありますが、デバイスによってCPCが違うためデバイスごとの正しいCPCでクリックを集める事で成果を最大化する試みです。
また、一日の予算をデバイスごとに分ける事でどちらかのデバイスが原因で予算を使い切ってしまう事がないようにする事も目的となっています。
下の画像はPCの方が比較的CPCが高く、配信量も多いアカウントでした。
はじめは1つのキャンペーンでデバイスを分けずに運用しておりましたが、レポート上ではスマホからのCVの方が多く見受けられました。
そのため月の半ばでキャンペーンをデバイスで分割し運用した結果、CV数を増加させる事が出来ました。
オフになっているキャンペーンがはじめに動かしていたものです。
1キャンペーンで運用している場合ですとPCのクリックが集まりすぎて、成果に繋がりやすいスマホでクリックを集めたいのに、広告配信が予算上限により制限されてしまったり、上限予算を上げてもPCでのクリックが予算を使ってしまい上手く成果に繋がらなかったりします。
キャンペーンを分割し、一日の予算で調整する事でスマホでの成果を出来る限り最大化した結果です。
こうする事で一日の上限予算を徐々に上げる事ができ、スマホからの成果を効率的に拡大することが出来ました。
Googleの場合はスマホの調整比率で入札単価は調整出来ますが、明らかにデバイスによる成果の違いが認められる場合はキャンペーンで切り分けてしまうのも手です。
CPAを見てもらうと分かりますが、やはりスマホの方が良い成果でした。
ここからPCの入札単価も調整していけばもっと良くなるアカウントだと言えます。
ニーズの確度で分けたリストを利用する
ユーザーのニーズの確度をリストで分けて活用し、成果の最大化を測った事例です。
こちらは通販サイトのアカウントですが、リピーターに向け、CVしなかったユーザー向けだけではなく、カートまで進んだものの購入を留まったユーザーも分けてリストを用意しました。
サイトの導線上でニーズの濃淡があり、それぞれに対して最適な入札単価、上限予算を設定することで無駄を減らし、効果を最大化する事を目的としています。
- NotCV・・・全訪問者 - カート到達ユーザー - CVユーザー
- Cart・・・カート到達ユーザー - CVユーザー
- CV・・・CVユーザーのみ
この分類はサイト内の導線上でCVに近い方が成果への濃度が濃いのではないか?という想定から、それぞれの入札単価、一日の予算を調整する事で効率的にCVに繋げようという試みです。
結果としてはCVR、CPAで見るとやはり想定通りでした。
しかし、思ったよりもカートまで来てCVしないユーザーが多くないという状態です。
この情報は「NotCV」と「Cart」を切り分けた事で得られたデータです。
また、「Cart」を切り分けた事で特定のユーザーに対してのみ違ったクリエイティブを配信するなどの施策も行いやすくなります。
まとめ
アカウントの運用開始直後からこのような分割をしておく必要は全くありません。
そもそもCVが全く付かないアカウントもありますし、予算が少なければキャンペーンを分けすぎると悪影響を与えたりします。
ディスプレイよりサーチで刈取り切るほうが先、という事も多々あり、どのような構成にするにしても目的を持って構築しなければ意味はありません。
ただ、ディスプレイ広告の運用が伸び悩んでいるアカウントの場合はユーザーのセグメントを考える事で成果に繋がる可能性もあります。
ディスプレイ広告も目的を持って構築する事を心がけましょう。