今回はGoogle AdWordsの検索クエリにまつわるおはなしです。
(※公式には検索語句とも呼びますが、混同を避けるために以下検索クエリと表記します)
リスティング運用を行う際に、アカウントをチェックする手段として、
検索クエリで傾向を見るという手法があります。
検索クエリとは
広告をクリックしたユーザーさんが、実際にGoogle や Yahoo! などで検索したキーワード
のことです。
「実際の検索キーワード?広告で出しているキーワードとは違うの?」
と思われたアナタのためにちょっとだけ説明しますね。
広告を表示させるときに登録するキーワードには、「マッチタイプ」が用意されています。
例えば「部分一致」では、登録したキーワードに近いと判断されたキーワードに対しても広告が表示されます。
このような拡張性を持っているため、実際にどんな検索クエリで流入しているかを知ることは、直接ユーザーの声を聞くことと同義となるのです。
「その他の検索語句」ってなんだ?
そんな大事な検索クエリですが、一部条件に当てはまると見れなくなってしまうことがあるんですね。
「見れなくなったクエリ」がどこに集合しているかというと、それが「その他の検索語句」なのです。
上の画像の下から2行目、「その他の検索語句」と書かれています。
なんでいろいろしまっちゃってるんだろう。
個別データは残っているのでしょうか。
気になりますね?
では、「その他の検索語句」に含まれた理由をみていきましょう。
理由 A 24時間以内に行われた検索についてのデータ
24時間以内のデータはコチラにしまわれるので、
つまり翌日にはココから抜けだして表示されるようになります。
理由 B ① 30日間その検索クエリでクリックがない
② 統計的に有意なレベルに達していない
①と②の両方に当てはまるものが表示されなくなりますが、こちらがややこしいんです。
まず①については、
「30日以上クリックがなかった検索クエリだから、特に見なくていいでしょ」
という処置ですね。
②については、
統計的に要らないと判断されたということです。
相対的なシステムの指標とのことで、くわしい条件は開示されていません。
ちなみに、コンバージョンが過去に取れている検索キーワードであっても
コチラに入れられる場合があります。
理由Bに存在する 敗者復活制度
別にはじめから負けてはいないのですが、どういったことかというと、
「その他の検索語句」に含まれている検索クエリであっても、
再び同じクエリでクリックが発生した場合、
再度検索語句として表示されるということです。
また、以前のクリック数も引き継いで表示されるので、
例えば過去にクリックされたクエリのクリック数が「2」だとすると、
再度表示されるときには「3(もしくはそれ以上)」となるのです。
つまり、各検索クエリの統計情報は残ったままで「その他の検索語句」で待機しているのですね。
さいごに
「その他の検索語句」は、
ミキサーにかけられた後の野菜ジュース、といったことではなく、
控え、ベンチ、2軍・・・。そういった扱いになっているのです。
Google の考える「いらない検索クエリ」を表示させない試みもわかります。
検索クエリが膨大になってしまうからです。
でも、細かい検索クエリがちょっと気になるのも確か。
この辺り、融通が効いて全期間分見れるようになるといいですね。
今後、「検索クエリを残しておくことはできないの?」「Yahoo! はどうなの?」
といった関連内容をお伝えできればと思っています。