前置き
日々の運用、お疲れ様です。
リスティング広告運用者にとって、以下のような悩みを抱えている人は多いと思います。
- 毎日、同じことの繰り返しをやってる気がする。
- 入札調整や、kwの追加、分析などなど、やらないといけないことが多すぎて、時間が足りない。
あげれば、キリがないくらいに、運用者は悩み、試行錯誤しながら、
運用を行っています。
では、その中の1つでも、「自動化」してくれたら(つまり、誰かがやってくれたら)、
もっと充実した運用ライフを送れるんじゃないかなと思います。
そうする為に、今回は、運用者が、最も時間を使っていると言っても過言ではない、
「入札調整」を、GoogleAdwordsで自動化する方法を、ご案内致します。
GoogleAdwords自動化ルールを実際に使ってみた。
今回、使ったツールは、「GoogleAdwords自動化ルール」というものです。
このツールは、広告オンオフや、予算、入札単価を自動的に調整するよう
設定できる機能のことで、リスティング広告運用の時間・管理を補助
してくれるものです。
では、実際に使ってみた感じを、事例を基にお話しします。
以下の画像は、とあるアカウントの管理画面です。
このアカウントにおいて、特定のkwを、特定の掲載順位(1or2位)で、
死守・維持しておきたいという目的があります。
しかし、競合の入札状況が頻繁に変化すること、アカウントの構成上、目視・確認すべきkwが膨大であることがネックとなり、入札調整だけでも、時間を取られてしまうこともしばしばありました。
その為、その入札調整の時間を、できる限り省く為、GoogleAdwords自動化ルールを
採用しました。
以下、自動化ルールを設定する手順です。
GoogleAdwords自動化ルールは、キャンペーン・広告グループ・キーワード・広告で、それぞれ設定することができます。
今回は、広告グループ単位で設定したかったので、広告グループの自動化タブを
開いています。
さらに、今回設定したいのは、入札調整ですので、「広告グループのデフォルトの上限クリック単価を変更する」をクリックします(赤枠)。
実際に、設定したルールが、下の画像です。
以下、それぞれの名称の説明です。
対象:
「選択した広告グループ」とありますが、今回のルールを適用している広告グループを
指します。
変更内容:
「入札単価を引き上げる」「30%」とありますが、一定の条件になったら、
このルールが実行されます。
※「上限入札単価」を設定することもできる為、入札単価の上げすぎを
未然に防止することもできます。
条件:
ルールが実行される条件を設定できます。今回の目的は、1or2位以上の掲載順位を
死守・維持したい為、「平均掲載順位」が「1.9位」を「下回る」場合に、ルールが
実行されるよう、条件付けしました。
頻度:
どのタイミングで、条件に合致するかどうか調査し、合致したら、ルールを
実行するのか、スケジュールを設定できます。
また、条件が合致するかどうか、調査するためのデータ期間も、
指定することができます。
※今回は、確実に死守・維持しておきたいので、「前日」のデータを参考に、
「毎日」ルールを実行する設定にしています。
ルール名:
設定したルールの名称を付けることができます。
結果をメールで通知:
ルールが実行された場合に、メールでお知らせしてくれるものです。これで、
いつ実行されたのかわかるので、ちょっと安心です。通知なしということもできます。
結果をプレビュー:
設定したルールで、どのような入札単価になるのか、わかります。
ルールを保存する際に、念の為、確認しておいた方がいいかもしれません。
これらを、設定したら、保存して終わりです。
ちなみに、設定した自動化ルールは、左端にある「共有ライブラリ」⇒「一括処理」内で、確認することができます。
このルールを設定したことによって、希望通りの掲載順位を保ち、かつ、
ある程度、入札調整の時間を省くことができています。
ので、その分を、他の運用に時間を回すことができています。
ちゃんと考えて、設定すれば、便利です。
補足(GoogleAdwords入札戦略との違いは?)
今回の自動化ルールに似たようなものとして、「入札戦略」というものがあります。
このGoogleAdwords入札戦略とは、いわば自動入札ツールです。
ユーザーの検索行動=入札オークションが発生した時、デバイス、エリア、時間帯など、
リアルタイムの情報を参考にして、設定した条件下で、自動で入札単価の調整をしてくれるものです。
ちなみに、GoogleAdwords入札戦略では、以下のような種類があります。
- クリック数を最大化
- 検索ページの場所を掲載対象に設定
- 目標コンバージョン単価(CPA)
- 拡張 CPC(eCPC)
- 目標広告費用対効果(ROAS)
ここで、「あれ?」と思った、そこのあなた。
そうなんです。
今回設定した自動化ルールは、「指定した掲載順位にない場合は、入札調整をする」と
いう設定をしてますが、それは、入札戦略の「2.検索ページの場所を掲載対象に設定」にあたらないのかと思ったのではないでしょうか。
実は、入札戦略の「2.検索ページの場所を掲載対象に設定」における
「検索ページの場所」というのは、
・Google検索結果の最初のページ
・Google検索結果のページ上部
に、限定されており、掲載順位までは指定することができないのです。
その為、今回の「特定の掲載順位を死守したい」という目的に、
GoogleAdwords入札戦略は適していなかった為、GoogleAdwords自動化ルールを採用しました。
まとめ
さて、今回は、GoogleAdwords自動化ルールを利用して、入札調整を自動化する方法をご案内しました。
冒頭、充実した運用ライフを送る為に、自動化できるものは、自動化することを
お勧めしました。
ただ、入札調整は、運用において、重要なものの1つです。
その為、自動化したことによって、「アカウントを確認・分析しなくてもいい」
「入札調整しなくもいい」というわけではないことに注意が必要です。
結局、現状出回っているツール類では、「人間の手間暇をかけた、運用・調整・改善」には、まだ勝てない気がします(ツールが、さらに進化すれば、話は別です)。
ツールは、あくまでもツールであり、「補助」をしてくれる存在です。
数多あるツールの中で、どれを使うか、どうやって使うか、を考え、決めるのは、
人間でしかないのです。
アカウントをもっと改善するためには、何が必要なのか、日々考えながら、
運用したいものですね。