日々の運用、お疲れ様です。
リスティング広告運用担当者にとって、重要なデータ・レポートの1つに「検索クエリレポート」があげられると思います。
Yahooでも、Googleでも取得できるデータであり、アカウントに登録したキーワードに即して、ユーザーが実際に検索したキーワードがどのようなもので、どのような効果をもたらしたのか、がわかる、アレですね。
個人的には、このデータを以って「ユーザーが何を考え、またどのような状況で検索し」「どういう理由で、広告をクリック、コンバージョンするのか」が推測できると考えているので、リスティング広告を運用する上で、一番と言っても過言ではないくらいに重要視してます。
さて、「検索クエリは重要」と言ってますが、このデータを読み解くと、どのような実益(=アカウントに、どのような効果)をもたらすのかという点を、実際に運用しているアカウントで行った施策実例を基に、ご紹介したいと思います。
※全てをお出しすることはできませんので、一部内容はモザイクをかけてお送り致します。
実例
施策実例に入る前に、今回行った施策を先に言ってしまうと、「2つのキーワードを追加・除外した」だけです。
ちゃんと検索クエリレポートを読み解くと、これだけの施策で、劇的に広告効果を良くすることができるという実例です。
まずは、↓のExcelをご覧ください。
こちらのExcelは、とあるYahooアカウントの、施策を行う前の【全期間】の検索クエリレポートです。
全期間と言っても、期間を見ると、だいたい3か月間くらいのデータですね。
また全部お見せしたかったのですが、膨大な量になるので、一部抜粋です。
さらに、「キャンペーン名」「広告グループ名」「検索クエリ」は、全てぼかす為に、名称を変更しております。
キャンペーンで「ααα」となっているものは、全て共通のキャンペーンであり、「広告グループ_01」と「広告グループ_05」や、「キーワード_A」と「キーワード_F」は、全く別の広告グループ、キーワードという意味です。
では、この検索クエリレポートを読み解いてみましょう。
実は、このアカウントは、施策を行う前は、「それぞれ別の広告グループにある別のキーワードに対して、同じクエリが反応してしまっていた」という状態でした。
「キーワード_A」は、「広告グループ_01」「広告グループ_05」にあるキーワードに反応しており、
「キーワード_B」は、「広告グループ_01」「広告グループ_02」「広告グループ_03」「広告グループ_04」「広告グループ_05」「広告グループ_06」「広告グループ_08」「広告グループ_14」にあるキーワードに反応してしまっていたということです。
(なお、上記の広告グループのキーワードは、全て部分一致の登録です。つまり「部分一致の拡張」が起こっていたということです。)
では、この上記の広告グループ・キーワードの入札金額を高くしたら、コンバージョンは増加するでしょうか?、
増加する可能性もあると思いますが、おそらくクリック単価の上げ合いや、さらに部分一致の拡張によって、余分なkwでの掲載が増え、不用意に広告予算を利用することになると思います。
では、それを避ける為に、何をしたらいいでしょうか?
施策実施
最初に言いましたね。「2つのキーワードを追加・除外した」です。
では、どのキーワードを追加したらいいでしょうか?
「キーワード_A」「キーワード_B」ですよね。
この2つのキーワードで、全体のコンバージョンの1/3を担っているキーワードだからです。
「キーワード_A」「キーワード_B」を、それぞれ別の広告グループで設定し、かつその他の広告グループに対して、「キーワード_A」「キーワード_B」の除外設定をしました。
では、施策をした結果はどうだったでしょうか?
施策結果
↓の画像をご覧ください。
実際のYahooアカウント管理画面です。
施策を行った前後に対して、赤線を引いてますが、どうでしょうか?
コンバージョン増加がおよそ10倍になってます。
これだけの施策で、これだけの効果を得ることができるのです。
まとめ
今回は、検索クエリレポートを読み解き、「キーワードの追加」を中心にすることによって、劇的な、コンバージョン増加の効果を得ることができました。
参考になりましたでしょうか?
ちゃんと検索クエリレポートを読み解くと、こんな効果を得ることができます。
こまめに検索クエリは見ておきたいものですね。
次回も、施策実例から、「キーワードの除外」を中心にすることによって、劇的に獲得単価(CPA)の低下をさせることができた実例をお見せしたいと思います。