国連で2015年に採択されたSDGsの達成を目指す動きが増している昨今において、「サーキュラーエコノミー」というビジネスモデルが注目されています。
本記事では、サーキュラーエコノミーの基本と注目されている理由についてご紹介していきます。
サーキュラーエコノミーとは
サーキュラーエコノミーとは、日本語で循環型経済といい、廃棄物を出すことなく資源を循環させる経済の仕組みのことを指します。
サーキュラーエコノミーは、従来の「take(資源の採掘)→make(物を作る)→waste(廃棄)」というリニアエコノミーのなかで「廃棄」されていた製品や原材料などを新たな「資源」と捉えます。
原材料調達や製品の設計の段階から回収・資源の再利用を前提としており、「廃棄ゼロ」を目指すものです。
サーキュラーエコノミーと3Rとの違い
3Rとは、Recycle(リサイクル)、Reuse(再利用する)、Reduce(減らす)のことです。
サーキュラーエコノミーと3Rとの違いは、原材料調達や製品設計の段階から回収・資源の再利用を前提としているという点です。
3Rは、生産と消費における資源の再利用を考えたモデルで、最終的には廃棄されます。
一方、サーキュラーエコノミーは「廃棄ゼロ」を目指し、原材料の調達から再利用することを前提にしています。
サーキュラーエコノミーが注目されているのはなぜか?
サーキュラーエコノミーが注目される理由は、主に以下の2つです。
・SDGsやサステナブルな社会の実現に繋がる |
・資源コストを最小にできる |
SDGsやサステナブルな社会の実現に繋がる
現在、2030年までのSDGsの達成を目指し、世界中で「持続可能な」社会の実現への取り組みが加速しています。
SDGsには、各国政府だけでなく多くの企業などが参加しています。
SDGsは17の目標を掲げていますが、その中で「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」や「12.つくる責任、つかう責任」は、サーキュラー・エコノミーと親和性が高く、SDGs実現に向けた有効な手段の一つになり得るといえるでしょう。
資源コストを最小にできる
サーキュラー・エコノミーの前提が「廃棄ゼロ」のため、環境負荷を抑えることに繋がります。
また、そもそも原材料も廃棄しないビジネスモデルなので、新しい資源の投入を最小化できます。
さらに投入した資源を使い尽くすこともできるため、投資コストも抑えることにも繋がります。
まとめ
今回はサーキュラーエコノミーについてご紹介しました。
サステナブルな社会の実現に向けて、従来のリニアエコノミーに代わるビジネスモデルとして、今後「廃棄ゼロ」を目指すサーキュラーエコノミーへの取り組みはさらに重要になってくるでしょう。