近年、ブランディングのキーワードとして注目を集めている「パーパス」という考え方についてご紹介します。 パーパスはSDGsにも関わる用語にもなってきますので、ぜひご参考になさってください。
パーパスとは
パーパス(Purpose)は、一般に「目的、意図」と訳します。ビジネスシーンでは、企業の「存在意義」のことを意味し、近年では、経営戦略やブランディングにおいて重要なキーワードとなっています。 ビジネスにおいるパーパスは主に「パーパス・ブランディング」という言葉で表現されます。
パーパス・ブランディングは、社会における企業の存在理由を広く深く認知してもらい、長期的に共感を広げていくことで結果的にブランディングの強化につながるという考え方です。
パーパス・ブランディングの実施について
パーパス・ブランディングは、社会における存在意義について示すための、企業の根幹となる概念です。実際に社内に浸透させ、社会参加していかなければ意味を成しません。
例えば、ソニーでは「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」を設立し、「Covid-19 Solidarity Response Fund for WHO(COVID-19連帯対応基金)」「国境なき医師団(MSF)」などの医療団体に、日本円で約11億円を寄付しています。
出典:https://www.sony.com/ja/SonyInfo/CorporateInfo/purpose_and_values/
また、実施した活動について、自社のWebサイトにレポートで掲げた目標に対する進捗状況などを発表することで、社会からの理解や共感を深めることができます。
パーパスの重要性
ー企業が社会参加することは当たり前の時代にー
ミレニアル世代が経済の中心にいる今、パーパスは企業存続に必要不可欠な考え方です。 Facebookの共同創業者兼会長兼CEOのマークザッカーバーグ氏は母校ハーバード大学の卒業式のスピーチでこう語っています。
Today I want to talk about purpose. But I’m not here to give you the standard commencement about finding your purpose. We’re millennials. We’ll try to do that instinctively. Instead, I’m here to tell you finding your purpose isn’t enough. The challenge for our generation is creating a world where everyone has a sense of purpose.
「あなたの人生の目的(パーパス)を見つけなさい」というよくある卒業式スピーチをしたいわけではありません。僕らはミレニアル世代だから、そんなことは本能的にやっているはずです。だからそうではなく、「自分の人生の目標を見つけるでは不十分だ」という話をします。僕らの世代にとっての課題は、「誰もが目的意識を持っている世界をを創り出すこと」なのです。
出典:Mark Zuckerberg’s address at Harvard(意訳は執筆者による)
企業においてパーパスを明確にすることが、現在のビジネスや消費活動の中心である20代~30代のミレニアル世代の価値観にマッチしています。
つまり、企業がパーパスを決め、積極的に社会参加するますとマストといえます。
まとめ
今回は、パーパスという考え方についてご紹介しました。ビジネスにおけるパーパスは今後もより重要な概念となります。
社会における自社の存在意義を示すことは、企業がSDGsへの取り組みをすることにも通じます。
企業存続には、「明確なパーパスがある」ということと、それを実践していることが大きな指標となるでしょう。