こんにちは。先日代理店の乗り換えを検討いただいているお客様とお話ししていると「いまの会社が毎月報告書くれるんだけど、何言ってるかか分からないんだよね」とご不満を漏らしていました。
見せていただくと数字の細かい変化が記述されていて、確かに一般の方だと分かりづらいかも、という印象です。
「良いか悪いかだけ教えてくれればいいんだけどなー」
お客様はぽつりとつぶやいていましたが、私は「リスティング広告の運用代行の満足度って本質はこれなんじゃないか」と感じた部分がありました。
そこで今日は、お客様に満足していただく報告をするにはどうすれば良いか、というポイントを営業目線でご紹介できればと思います。
『運用』を『代行』した目的を理解する
そもそも、やろうと思えば自分でも配信できる広告をお客様がなぜ代理店に依頼したのか、皆さんはきちんと分かっていますか? 私はこれまで何千人というお客様とお話ししてきましたが、代理店へ依頼する目的はお客様によって違います。
この、代理店へ依頼する目的、つまり『お客様が期待すること』ををきちんと理解した上で日々のやり取りを行わないと、始めにお話したお客様のように、求めていることと受ける報告や結果のミスマッチが起きてしまうのです。
依頼する目的はだいたい3タイプ
お客様が代理店へ期待することは様々ですが、私の経験ではだいたい下記の3パターンに分かれます。
A:難しいことが分からないのでまるっと任せたい
- リスティング広告は難しそう
- WEBで集客してみたい
- ちゃんとしてくれる人に頼みたい
『リスティング広告は初めて』『アカウント開設だけしてみたけど管理画面がさっぱり分からない』など、よくわからないけどWEBで集客してみたい!という方です。中にはSEOと混同されていたりする場合もあります。
このタイプのお客様の場合、専門用語や略語(IMPなど)は極力控え、『調子がいい』『少し悪化したけれど回復できそう』など、まずはアカウントの調子を分かりやすくお伝えすることが重要です。
また、クリック率が良くなって良い傾向なのに表示回数の減少が気になってしまうなど、さまざまな数字の変化だけが気になりやすい傾向もあるので、必要な数字だけお伝えすることもポイントです。
B:手間がかかるので誰かに任せたい
- WEB周りを全て自分で担当していてリスティング広告まで手が回らない
- 自分でやると時間をかけすぎるので人に頼みたい
リスティング広告は手間がかかることをご存知で、その上で外部に委託しようとお考えの方です。社内のWEB担当者さんや、ご自身で運用を頑張ってきた経営者の方などが多いイメージです。
リスティング広告の一般的な知識はしっかりお持ちなので、要点だけ簡潔にお伝えすればだいたいご理解いただける場合が多いです。
ただし、社内向けの報告書などを求められるケースがあり、その報告書を見るのはAタイプの可能性もあるので注意が必要です。
C:結果を出してくれる代理店に任せたい
- 既存の配信のパフォーマンスが徐々に落ちてきている
- ちゃんと成果を出してくれる会社を探している
目標CPAやCV数などの数字がはっきりと掲げられていて、代理店の乗り換えを検討されていたり、既に別の商品やサービスでリスティング広告を取り入れたご経験のある方などはこのタイプかなと思います。
求められるのは基本結果です。CPAが合わないと赤字になってしまうなど、きちんと理由があって導き出されている目標値なので、目標値と乖離がある場合は早めの対策が重要になります。
目的が違えば求められる報告も違う
冒頭でお話ししたお客様は間違いなくAタイプでしたが報告書は専門用語が多く、正直内容は全くご理解されていませんでした。そのため、報告書の内容は間違っていませんでしたが伝わらず、そこから不信感に繋がり乗り換えとなってしまったようです。
このお客様には細かな数字ではなく「競合が多い中でクリック単価を上げずに維持できたので今月もいい感じです!」とお伝えしたほうが喜んでいただけると思います。
まとめ
アカウントの管理はもちろん、その結果をどう伝えるかも運用代行をお任せいただくのであれば大切な仕事です。お客様のタイプを正確に見極め、求められていることをきちんと報告できるように努めていきたいですね。