TrueViewも登場してから6年以上経ち、いろいろな企業が活用するようになってきました。
当初はTVCMの新たな掲載先くらいなイメージで、TVCMと同じ動画素材を流し、あまりパフォーマンスにフォーカスされることは少なかったように思います。しかし、最近はTrueView専用の動画を作り、パフォーマンスも気にされることも多くなってきたような印象です。
本日はナレーションの有り無しという切り口でパフォーマンスを数値比較した事例をご紹介します。
事例概要
事例の企業はBtoBで事業展開をする企業です。
CVポイントは視聴回数などではなく、資料請求です。動画を視聴させるだけでなく、カードやCall-to-Action オーバーレイや終了画面ツールを使ってサイトに誘導し、その後に資料請求をさせるといったところがCVポイントになります。
今回は動画素材は全く同じで、違いはナレーションがあること。つまり
- 映像+BGM
- 映像+BGM+ナレーション
のパフォーマンスの違いの検証です。ナレーションは映像の中に出てくる説明文を読むだけなので、映像だけを見ても情報量は同じです。
結果について
こちらの条件でナレーションの有り無しでの違いを検証しました。
事前予測としては、正直そんなに変わらないんじゃないかと予測しました。これで変わらないという結果が出れば、TrueViewの動画を作る際にナレーションに力を入れる必要がないという仮説が手に入ると考えていました。
が、大きな違いが。検証期間は2016年12月から2017年5月までの半年間です。
ナレーションありの方が、CVもCPAも良好です。数値としては単純にCVRが3倍近いところが大きな違いですね。クリック率は出しておりませんが、ナレーションありの方が多少高い程度でした。
さらにデバイスという切り口でも見てみます。
デバイスによる入札調整はしておらず、BtoBということもあり、ターゲティングしていくと自然とPCへの配信が強くなっています。
CVはPC中心ですが、スマホでもPCでもナレーションありの方がCPAが低く良いパフォーマンスです。
スマホでもPCでもナレーションありの方がCVRが良いということは、少なくともナレーションを聞くことでCVRに違いが出ていると考えられるので、どちらの環境下においてもユーザーは音を出してYouTubeを視聴する可能性が高いということが予測できますね。
考察&まとめ
本事例はBtoBであったりとか、資料請求がCVという条件下の元ですが、ナレーションの有無で確実にパフォーマンスへの影響が見られました。
どの事例でも同じことが起こるかは分かりませんが、ナレーションなど音での訴求はCVRに大きく影響してくる可能性があるので、気を配って作ることで広告のパフォーマンスをあげられるかもしれませんね。
従来の検索連動型広告やGDN、YDNには「音声」という要素はなかったので、今後この新しい要素でも研究してきたいですね。