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【2023年度最新版】リスティング広告のクリック単価計算を解説

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こんにちは!今回は、リスティング広告のクリック単価について、2021年現在のGoogleさんの公式ヘルプページの記載をもとに、順を追って紐解きながら記載していきます。特にGoogleさんの内容にフォーカスしておりますが、Yahoo!さんの場合も基本的な大枠は同様とお考えください。

以下出典:Google公式ヘルプ

リスティング広告のクリック単価について

Google広告の公式ヘルプページには、このように記載されております。ここでまず注目すべきは「広告のクリック1回に対してお支払い可能な上限額である上限クリック単価(CPC)を設定します」というところ。要するに任意でクリックされたときに支払う上限金額を設定できるということですね!

※入札の自動化機能など、テクノロジーを活用する場合はシステムが自動で決めます

CPCとは「Cost Per Click」の略語であり、翻訳すると「クリック単価」という意味です。

ここでヘルプ内記載をよくよく読むと、注意点としてシステムを利用する場合は除くこと以外に「実際のCPC」という言葉が出てくるのが気になりますね。ではそこを紐解いていきましょう。

実際のクリック単価(CPC)とは

任意で上限CPCが決められるというのは前述のとおりなのですが、そこで決めるのはあくまで「上限」になります。となると、実際は上限にいかない場合があるということ。それはなぜか?というと、クリック単価は入札形式の「オークション」で決まるからなんです。

オークションの仕組み

実際のクリック単価は、1 回のクリックに対して請求される最終的な金額です。実際の請求額はほとんどの場合に、1 回のクリックに対して発生する料金の上限である上限クリック単価(上限 CPC)を(場合によっては大きく)下回ります。ほとんどの場合、実際のクリック単価は上限クリック単価を下回ります。というのも、Google 広告のオークションでは、広告ランクの下限値を満たし、かつ掲載順位が 1 つ下の競合相手の広告ランクを上回るために最低限必要な金額のみが請求されるからです。

引用:Google公式ヘルプ「実際のクリック単価(CPC)」より

掲載順位が1つ下の競合相手の広告ランクを上回るために…ということで、新たに広告ランクという言葉が出てきました。ここが入札価格ではなく「広告ランク」となっているのがポイントです。次は広告ランクについてふれていきます。

広告ランクとは

広告ランクがオークションの結果を決定する要素であり、任意で設定できる上限CPC(実質的に入札単価)も関係することは記載してきました。では、広告ランクとはどのような要素で構成されているのでしょうか?

  • 上限クリック単価(任意で設定できる入札価格)
  • 広告とランディングページの品質(推定クリック率含む)
  • 広告ランクの下限値
  • ユーザーが検索に至った背景(コンテキスト)
  • 広告表示オプションやその他フォーマットによる効果の予測
  • オークションの競争度

ヘルプページにはこのように記載されています。パッと聞いて想像がつくものと、?となってしまうものがあると思いますが、これらを任意で対応できるかそうでないかで分類し、更に紐解いていきます。

任意枠(出稿側がコントロール可能)

  • 上限クリック単価 ※自動化などシステム利用の場合は除く
  • 広告とページの品質 ※ALL任意ではないが、ページ改善で対応できるため任意割合が高め

この2種類は、ほぼ任意で対応が出来る箇所になります。入札単価は広告の運用側が決められますし、品質について、推定クリック率はアンコントローラブルですが、品質決定要因として大きい「リンク先ページと広告の関連性」を高めることで、対策が可能となります。

▼「関連性」とは
ユーザー視点でみたときに「広告の文章とリンク先の内容に相違がないかどうか」ということになります。野菜のECサイトを例にすると「おいしいトマト通販/新鮮野菜をお値打ち価格で」のような広告文で出稿していたとして、リンク先のページにある情報がトマトのものであればスムーズに情報を探せますが、仮にキャベツだった場合、ユーザーとしては「野菜ではあるけど、トマトじゃないのか…」ということで離脱すると思われます。これが関連性が高い・低いということです。

よくあるケースでは、キャベツだとか異なる野菜のページではないものの、トマトを含む野菜の総合TOPに飛ばしており、トマトで入ってきているのに、ユーザーがトマトがどこにあるかを探さなければならないケース。これも間違いではないですが、利便性としては良くないので関連性が高いとはいえませんね。要するに、広告文とリンク先をワンセットで考えれば関連性が高められます。

非任意枠(出稿側はコントロールできず、媒体のシステムが決定)

  • 広告ランクの下限値
  • ユーザーが検索に至った背景(コンテキスト)
  • 広告表示オプションやその他フォーマットによる効果の予測
    ※オプションの設定有無は任意だが、効果予測は不可能
  • オークションの競争度

まず「広告ランクの下限値」についてはここまでで出てきていない新情報ですので後述します。オークションの競争度は出稿側では把握できないので言わずもがな、ユーザーが検索に至った背景はユーザー個々の考えなのでアンコントローラブル。

広告表示オプションについてはどれを使うか含めて設定するのは任意で可能なのですが、品質における推定クリック率同様、効果予測はあくまでシステムが行うものです。シンプルにページと広告文の関連性を高めるといった対策や改善がしづらいことから、非任意枠として分類しています。

※オプションでよく使う「サイトリンク」を例に挙げますと、上述野菜ECサイト例をベースにすると設定段階で「トマトはコチラ」「キャベツはコチラ」のようにサイト内の各ページへのリンクを個別表示できるオプションになるため、設定段階からそもそも関連性が高いはず。という理由もございます。そういう意味では、効果予測がどうあれ、設定するだけでプラスにはなります。

広告ランクの下限値とは

広告の予約料金のことで「入札単価がこの下限を下回る場合、広告が出ない」というラインです。クリック単価上限は任意設定可能なのですが、オークションにはある程度相場が決まっているとお考えください。なので「任意ならとりあえず入札1円にしておけばいいじゃん、安いし」ということはできるのですが、そうすると肝心の広告が出なくなります。

これはシステムが判断していることなのでどの業界がいくらか?は業界人の運用側にも一般にも公開されていませんが、おおまかなキーワードごとの相場は媒体が広告アカウント内で提供している「キーワードプランナー」でも把握できますし、イメージだけでいえば「粗利が高い・単価の高い商品やサービスの相場が高く、逆は安い」というイメージです。また、上位に出そうとするとオークションですので相場はより高くなります。

▼参考 キーワードごとの実際のクリック単価 キーワードプランナー大枠相場
リスティング広告:2,180円 粗利や単価よりも、競合や入札影響で相場が高い印象です
期間工 求人:918円 求人は概ね高めな傾向にあります
マンション 横浜市:796円 マンション等値段が高いものも高めになりやすいです
スニーカー 通販:126円 アパレル関係は安めな傾向です

※上位表示狙い、時価なので調査時価格、非公開の下限値ではなく実際の単価ベースです

実際のクリック単価(CPC)決定の計算式 ※注 業界人通例情報ベース

よりイメージが湧くように具体的な価格算出計算をお伝えしたいのですが、あくまで公式としては「広告ランク」を中心とした解説に終始しており、具体的な計算方法等は明かされていません。ですので、業界人通例的な情報であればお伝えすることができます。

入札価格 × 品質 = 広告ランク

(直下広告主の広告ランク÷自身の品質)+1円(上回れる最低限必要な金額)
= 実際のクリック単価

また、Googleのヘルプページに記載されている、広告ランクについての内容は以下です。

広告ランクとは、入札単価、オークション時の推定クリック率の測定結果、広告の関連性、ランディング ページの利便性、広告表示オプションやその他の広告フォーマットの見込み効果に基づいて算出されるスコアです。

引用:Google広告ヘルプ 広告の掲載順位とランクの仕組み

ここでは広告ランクの算出方法については業界通例の計算式である「入札価格×品質=広告ランク」を用います。そのうえで、広告主A・B・C・Dが存在していると仮定し、以下の様に入札価格と品質スコアを設定して計算してみると、広告ランクは下の図のようになります。

広告の掲載位置は広告ランクによって決まるので、広告の掲載枠が3つの場合、掲載位置は上からA→B→Cとなります。この時に、実際のクリック単価も求めると次のようになります。

実際は異なる部分はあると思いますが、ある程度リアルな数字を算出することが可能です。

広告ランク総括 広告オークションで勝つために出来ること

実際のクリック単価の決定に関する情報を盛り込みましたが、なんとなくイメージは湧きましたでしょうか。これらの情報を踏まえて広告主側(運用側)がすべきことを述べますと、まずシンプルに任意枠の要素は相場を加味しつつできる限り精微にコントロールしましょう。

また、非任意枠に関しては意図的にコントロールは出来ませんが、システムに認められるための努力を意味がないと諦めず、おそらくこういうロジックが組まれているだろう…というのを想定して対応しましょう。それはGoogleなど検索エンジンそのもののミッションでもあり、Google広告の掲載ポリシーにも書かれている文章がヒントになると考えています。

「Google 広告のポリシーは、広告を見るユーザーの利便性を高め、効果的な広告掲載を実現するためのもの」これに沿うことが重要です。広告やリンク先ページの内容を含め、ユーザーの利便性や有益性を考慮したコンテンツづくりをすることで、結果としてシステム的な判断も良くしていく。これが、クリック単価を抑えつつ上位に出し、広告効果を高める秘訣になります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。公式ヘルプに準拠しつつ順番に紐解いていったので、大枠のイメージが伝わっていましたら幸いです。

ただ、順を追って紐解いても、結構なボリュームになりますし、それでも完全には明確にならない部分が多いのもリスティング広告の特徴です。変化のスピードもとても早く、1年後にはもうこの機能はない、であったり新たな機能が出現しているといったことは当たり前で、実際に様々な情報を網羅しながら運用していくのは結構難しいと思います。

そんなときこそプロの出番です。実際のクリック単価については、仮に業界通例のロジックを知っていたとしても、常に移り変わるものですので想定と異なるケースはままあります。弊社の場合、全国の中小企業様Web集客を支援する。をミッションに多くの事例を経験してきたなかでのノウハウや実データに基づいたシミュレーションをすることが出来ます。興味をもっていただけましたら、お気軽にご相談ください。シミュレーションは無料です。

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ブログ記事の中で広告運用の事例をご紹介することがありますが、実際の事例を一部加工した内容となっておりますのでご留意ください。

また、2018年7月24日よりGoogle AdWordsはGoogle広告に名称変更されました。それ以前の記事に関してはGoogle AdWordsと表記されておりますのでご了承ください。


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