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CVPI・CVPMという概念を作ってみた

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思いつく

CVR、CTRという概念は、リスティングに触れる上で、まず最初に覚えるもの。
それぞれ紐解くと、以下のようになりますよね。

  • CVR = CV / CTs
  • CTR = CTs / IMP

この式をはじめて覚える過程で、次のことを思いつきました。

「CV / IMP という考え方ができるんじゃないか・・・?」

つまり、「いくらの表示回数があれば、コンバージョンに結びつくかわかる」のではないか、と考えたわけです。

仮に指標名として、「CVPI(Conversion Per Impression )」と名付けます。

  • CVPI = CV / IMP (= CVR × CTR)

あわせて、CVPM(CVPM = Conversion Per Mille )という、1000回表示あたりのCVを測る指標も作りました。

  • CVPM = CV / IMP × 1,000 = CVR × CTR × 1,000 = CVPI × 1,000

さんかく2

計算してみる

例として、あるキャンペーンの、特定期間の計算をしてみます。

例

  • CTs:90
  • IMP:4,996
  • CV:8

このとき、CTRは1.8%、CVRは9%ですね。
この場合、CVPIは 1.80% × 8.89% = 0.16%となります。(= 8 / 4,996 )

つまり、1回の広告表示における、CVが発生する確率が0.16%、
625回表示されれば、CVがだいたい1件獲得できる、という指標となります。
(= 1 / 0.16% = 1 / CVPI  = IMP / CV = 4,996 / 8 )

CVPMは 0.16% × 1,000 = 1.6 となり、1000回表示されると、CVが1.6回発生することがわかります。

ただし、1回の「表示」の価値がそれぞれ違う可能性が高いと言えます。「単純にページに表示されただけで実際に目視されなかった」か、「上部に掲載されてしっかり見てもらえた」か、という差が生じるため、IMPをベースにCVを逆算する、といった使い方は難しいなと思い至った次第です。
(逆説的に、vCPMとの相性は良いかもしれません)

ということでコレ、思いついた時点では使い道が思いつかず。
とりあえず胸にしまったまま、今日を迎えました。

使い道を考えてみる

思いつきからずいぶん経ち、ふっとこの指標を思い出したとき、なんとか使えないかと思い、考えてみました。

1. 広告文比較に用いる

広告文のABテストを実施する上で、例えばCTRが高くてCVも多く、という分かりやすく良いパターンが存在している場合だと、結論は簡単です。

比較A

上記のパターンでは、「紺」パターンのほうがCVR、CTRともに成果が良いため、「水色」を停止しましょう、という判断で概ね良いと思います。

ただ、CTRが高いパターンと、CVRが高いパターンが共存している場合、「結局どちらが良いか」という判断は下しづらいと思います。

1パター

それぞれ、以下の特徴があります。

  • A: CTR 良好 CV 多い  IMP 多い
  • B: CVR 良好 CV 少ない IMP 少ない

「CV多いし、Aパターンの方がいいのかな。でもBパターンはIMPが少ないからかも、でもでもAパターンはCTRも高いしー」

といった状況の場合、CVPI、CVPMを用いることで、インプレッションを揃えた場合の確度の差を測ることが可能となります。

結果として、Bパターンの方が良いという結論を導くことができました。

以下の表は、上記の表のIMPを揃えた場合のデータとなります。

2パー

※いずれかを停止した際の挙動に関しては、今回の話とは切り離したいと思います

2. 完全一致キーワードの表示を伸ばした場合のシミュレーションとして用いる

CVPIの使いづらい点として、表示の質が異なる可能性が高いことが挙げられます。

例えば、とあるキャンペーン内に「牛乳 メリット」「就職 ハワイ」といったキーワードが入っていた場合、それぞれで発生する表示の質は大きく異なるため、キャンペーン単位で用いることは難しいと言えます。(これはCTにも言えることではありますが)

そこで、完全一致キーワードであれば、そういったゆらぎが少ないため、どの程度インプレッションを伸ばせば、比例してコンバージョンも獲得できるといった把握ができると考えました。

3

上記はIMPが1000伸びる毎に、CVが2.5増えるといった表になります(∵ CVPM=2.5)。ただ、CVR、CTRに比例する指標のため、左記の数値を用いても変化はなく、ベースとする数値が異なるというだけのものです。

まとめ

CPMという考え方が成り立つのであれば、CVPMやCVPIといった考えも、一足飛びではありますが、利用する芽があると思っています。特に、ビューインプレッションといった指標などにより価値の統一化が図れるかが、今後活かせるか否かのカギとなりそうです。現時点では、コレだ!という使い方が見いだせていないので、引き続き考えていきたいと思います。

余談ですが、少し調べたところ、同内容の指標を記載した海外の記事を見つけてしまいました。
こちらではCPIですが、CPIは色々他の指標と混同するため、CVPIのままとしておきます。
興味があればドウゾ。

Inside the Ad Testing Metrics: Conversion Per Impression (CPI)

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